2012年4月13日ウマニロンキ社ミケーレ・ベルネッティ氏来社

 
突撃インタビュー

2012年4月13日ウマニロンキ社ミケーレ・ベルネッティ氏来社

ウマニロンキとの記念撮影
 

6年ぶりの再会

2006年仙台でお話しして以来の再会ということで、ミケーレさんと
その6年の間にあった事を報告し合うことで今回の再会は始まりました。

ミケーレさん:「前回会ったのは6年前ですね。震災では被害はありませんでしたか。大変でしたね。」

アッピ「震災の前に、事務所の運営も主に東京が中心になっており、倉庫も静岡に引っ越しておりました関係で、私たちの被害というのは、本当に小さなものでした。お気づかい頂きまして大変ありがとうございます。」

ミケーレさん:「最後に会ってから、ずいぶん時間がたちましたが、商売ご繁盛のことと思います」

アッピ:「とんでもありません。ミケーレさんはいかがでしたか?前回お会いした時は、お嬢さんが生まれたばかりとお話しされていましたよね。大きくなられたことでしょう。。」

アイフォンをとりだし、家族の写真を見せてくれるミケーレさん

「長女はこんなに大きくなりました。弟もできたんです」

アッピ:「うわぁかわいい。。」

二人の可愛いお子さんに感激。。

ヴェッキエヴィーニェのガンベロロッソ、白ワインオブザイヤーの受賞

アッピ:「ウマニロンキさんの会社の方もその後、色々ご活躍のご様子ですね。また、この度のヴェッキエヴィーニェ2009VTのガンベロロッソ、白ワインオブザイヤーの受賞大変おめでとうございます。」

ミケーレさん:「ありがとうございます。まず、この6年にあったことについてお話ししますね。
前回会ったときから、私たちも少しづつ成長を遂げています。マァジやガヤ、アンティノリなどスーパーワイナリーが所属する19のワイナリーで構成された『グランデマルキ』というグループに入りました。
そこで一緒に活動しています。
また、ヨーリオと同じクラスの有機ワインがようやく出来あがりました。有機ワインを名乗るのには、醸造所なども有機認定されていなくてはならないので、認定を受けたカンティーナで有機のワインを醸造、瓶詰めしています。」

ミケーレさん:
「また、この6年の間に変えた事というとヴェッキエヴィーニェの醸造方法を変えた事があげられます。
というのも、それまでは、ヴェッキエヴィーニェを造るのに、遅摘みのぶどうを使っていましたが、ヴェルディッキオ100%のワインは、アロマとかいうよりは味わいがしっかりとしているので、適切な時期に収穫して、エレガントさを意識して造るようにしました。
つまり、熟しすぎる少し手前で収穫することで、ヴェルディッキオというぶどうの良さを適切に引き出せると考えたんです。

これは、他のワインにも一貫していますが、醸造の技術を最低限に抑えぶどう本来の味わいを大事にしようと考えています。そのため普通にステンレスタンクで、シュールリーで1年セメントタンクで熟成させます。

一番重視しているのは、醸造でなく、畑の表現。ぶどうの表現なんですね。
だから瓶詰めのフィルターもほんの少し、かぎりなく、本来の味わいを生かすように心掛けています。

また、通常、ヴェルディッキオから造るワインは、ランクを変えた品質のものをひとつずつ造るワイナリーが一般的かと思いますが、ウマニロンキでは、プレーニオに並べる形で、プレーニオとともにトップキュヴェとしてヴェッキエヴィーニェを造り始めています。
高品質のヴェルディッキオを同列に
位置づけている会社は珍しく、おそらく、ウマニロンキだけ、だと思います。
同じヴェルデッッキオ100%で造られたヴェッキエヴィーニェとプレーニオの違う味わい、違う表現を感じて頂けると思います。」

アッピ:「いや~それにしても、ウマニロンキさんのワインは安くておいしいのが多いですよね。カサルディセッラなどは
本当に超驚きで」

ミケーレさん:「マルケのワインがおいしいことは、トスカーナやピエモンテのワインなどのように、そこまで知られていないので、
コストパフォーマンスといえば、ウマニロンキのワインというように、おススメできるものにしています。」

ヴェルディッキオは長期熟成の可能性

アッピ:「そうですよね。ヴェルディッキオはもっともっと広がるのではと思っていますがいかがですか?」

ミケーレさん:「おっしゃる通り、ヴェルディッキオは長期熟成の可能性も秘めているので、そういった意味でもポジティブに考えています。」

アッピ:「実際、ワイナリーで熟成させるなど、長期熟成をためされているのでしょうか」

ミケーレさん:「実は昨日レストラン『ヴィニデアライ』さんのでカサルディセッラの95年ものを飲ませて頂きました。
香りは若干変化しているもののフレッシュさもあり、おいしく飲めました。それには私もちょっと驚いた次第です。
プレーニオやヴェッキエヴィーニェにしてももともとは、長期熟成のために造ったわけではないけど、試したらおいしく飲めるワインなんですね。その下のクラスのワインまでもがそこまで長熟できるとは驚きです。」

ここから私たちはワインのテイスティングを始めました。


1.カサルディセッラ2010

『エレガントなワインを指向する』カヴィオラの哲学

カサル ディ セッラ「よく言われますが、ソーヴィニョンのように香りでは強いアロマは感じないものの、口の中に入れたときの骨格のしっかりした味わいがヴェルディッキオの特徴です。

『偉大なワインを目指しているが、重すぎるワインじゃなく、エレガントなワインを指向する』カヴィオラの哲学を広めようと考えて行動しています。

シチリアワインに代表されるように、90年代は新世界のワインがはやり、香りが強く、ぽってりしたものが人気となりましたが、今はエレガント系が人気があり、イタリアワイン界全体に飲みやすさを重視した流れになっています。時代は変わっていくのです。
フレッシュさを残すため、一部だけマロラクティック発酵をしています。」


2.ヴェッキエヴィーニェ 2008/2009 (ガンベロロッソで白ワインオブザイヤー受賞) 

ヴェッキエヴィーニェが2万本の頂点に立つ

ヴェッキオ ヴィーニェ(まちがえて2009ではなく2008がでる)香りをかいで、

ミケーレさん:「香りがちがうな、これは2009じゃない。」

指摘の通り、最初に2009が出されるはずが間違って2008ヴィンテージが出されました。

そこで、2008についてのコメントからスタート。
「2008と2009は気候的には似ていました。涼しい夏だったんです。2009は2008と比べるとエレガントです。
ヴェッキエヴィーニェの一番最初のぶどうの木は70年代に植えられ、ファーストヴィンテージは2001です。 
2009は酸味が全体のバランスとよくあっており、エレガントさが受賞の理由です。

最優秀ワインはトレビッキエリの中から選ばれますが、まず全イタリアの中から選ばれた2万本の中からエリアごとに選りすぐられ、結果、350本のワインがトレビッキエリに選ばれました。

そして、その中から最も優れた赤1本、白1本、ロゼ1本、をワインオブザイヤーとして表彰します。2012年度版はその白ワインオブザイヤーに選ばれた訳です。」

 

3.プレーニオ 2007 

ラベルの金のマークが満月

プレーニオ「2007はすごい乾燥した1年でした。畑は、ヴェッキエヴィーニェの畑と川を挟んで対岸。ヴェルディッキオの畑で一番高い標高500mです。(ヴェッキエヴィーニェは350m)

乾燥は白にとってはいい年となりました。
30%は4000Lの大樽を使用しています。
バリックほど、木樽の感じもなく、エレガントにできています。
2007は、このワインにとってはまだまだフレッシュな感じです。

プレーニオという名前の由来ですが、
ラテン語でプレーニムという意味は、ラベルの金のマークが満月を示しています。
ファーストヴィンテージは95年、その前にカサルディセッラが造られていたのでそれよりも
上、pieno (おなかいっぱい、フルな)という意味を込めています。

ヴェッキエヴィーニェが3haの畑で、生産量、15000本~17000/年に対して、
プレーニオ10ha  25000本/年の生産量となっています。
高い標高の畑のブドウはプレーニオに使われています。

ヴェッキエヴィーニェには裏ラベルに標高とか生産本数、樹齢などが記載してありますから見て下さい。
また、イタリアのマーケットではヴェッキエヴィーニェは春に売り出され、プレーニオはその6ヶ月後の秋に販売されます。
また、カサルディセッラは夏向きのワインと考えられています。」

 

4.レブスケ 2008 

よりエレガントになったレブスケ

レ ブスケ 「記憶が正しければファーストヴィンテージは 1984年です。

当時はソーヴィニョンを使ってましたが今は二つの品種(ヴェルディッキオ、とシャルドネ)で造っています。

最初は発酵は新樽で行っていたが、今は、よりエレガントに仕上げるため2~3年目の樽で発酵させています。
フルーティさとシャルドネが入っているのでよりふくよかさ、ヴェルディッキオからの酸味が感じられます。

また、2009年からヴェルディッキオリゼルバDOCGに認定されました。

リゼルバと名乗るには、もともと2年だったものが、今は18ヶ月になりました。
リゼルバに該当するのは、今のところ、プレーニオだけで、ヴェッキエヴィーニェはDOCのままです。」

 

5.アブルッツォ・ビアンキ 2010

赤なのに「ビアンキ」という訳

アブルッツォ ビアンキ「モンテプルチアーノからいろんなタイプのワインが造れますがこれは若々しさとすっきりした飲み口を表現 しているワインです。動物っぽい香りとかいうよりは、フルーティさ果実味を出していきたいと思っています。

また、圧搾してから3日間冷たい状態でおいてから、発酵開始します。
一部をそうして造ることで、よりフレッシュさがでます。
すっきりとして飲みやすいのが特徴。」

アッピ:「アブルッツォでワイン作りはじめたのは何年前から?」

ミケーレさん:
「80年代当時、イギリスの輸入業者がロッソコーネロは買ってくれていましたが、その業者に『アブルッツォの おいしいワインを売ってくれ』といわれて、父が畑を見つけたのが始まりです。最初は、アブルッツォでカンティーナを探し、 作らせて、売っていたのですが、2000年に35ha自社畑購入しました。」

アッピ:「唐突ですが、このワイン、赤なのに「ビアンキ」というのが不思議でして、なぜですか?」

ミケーレさん:「母方の祖父がロベルト・ビアンキと言いました。エンジニアだったのですが、農業が好きで、水牛を飼ってたりしました。
その祖父がワインに参入したのが始まりで、それが今のウマニロンキとなりました。
ビアンキはイタリアでは良くある名字です。イタリアでよくある名字は1.ロッシ、2.ヴェルディ、3ビアンキといった感じです。その質問はよく海外のお客様に聞かれる質問です。(笑)」

 

6.ヨーリオ 2009
■ ヨーリオのブドウは有機栽培
ヨーリオミケーレさん:「ヨーリオのファーストヴィンテージは90年代の前半です。ヨーリオは近年販売量成長したワインと言えます。
構造がしっかりしており、フレッシュで飲みやすく、いろいろな料理に合わせられるワインです。」

アッピ:「100%樽熟成?」

ミケーレさん:「半分づつ大樽と小樽で作っています。ペラゴとクマロに使ったあとの樽を、ヨーリオとサンロレンツォに使っています。
すごい、さくらんぼプルーんなどのモンテプルチアーノの特徴が出ており僕の大好きなワインです。

実は、家でよく飲むワインはヨーリオとサンロレンツォです。
もちろん、ビアンキも飲むけど、この二つが一番飲みたいワインなんです。(笑)」

アッピ:「ミケーレさんの晩酌ワインがわかって嬉しいです。」

ミケーレさん:「タヤーノ(今度初入荷の有機ワイン)の話をしましょう。」


■ 新商品 有機栽培「タヤーノ」
タヤーノこの有機のぶどう、モンテパガーノと同じエリアのものです。
大樽を使用しますが、ほとんど新しい1年ものを使います。

熟しめのぶどうから、やわらかさが、新樽からはスパイス、バニラ香が得られています。
熟成はヨーリオと同じ1年です。
30%(新しい樽)70%(ヨーリオと同じ4~5年目の樽)を使用しています。

このモンテプルチアーノは
ロゼートデアブルッツォ地区の中のモンテパガーノ(エリアの名前)のものでタヤーノは熟し気味のぶどう、他のモンテパガーノとは別にある場所の木を
使っています(自社畑)アブルッツォにはカンティーナもってないので、畑は自社畑ですが、カンティーナ(醸造所)2つ借りています。

そのうちの1つが、
1、有機認定受けているところでそこで タヤーノを製造。
2、認定とってないところでは、コスタモッロ(ぶどうは有機)ヨーリオ(ぶどうは有機)を製造

より自分たちの思っているとおりにできるから、今後は、アブルッツォにも醸造所を作りたいと思っています。

昔有機がおいしくなかったころのイメージ多い国だと、有機はあまりうけていませんが、醸造場所ごとに有機認定を受けることになるから今後は、有機のワイナリーが増えるだろうと思われます。
まだ、醸造所で認定うけてないのは、事務(トレースアビリティ)とかにお金がかかる点、仕事が増えるという現場の問題からで、醸造過程はほとんど、かわらないのが現実です。」

 

7.クマロ 2007

クマロ「クマロのファーストヴィンテージは 1985年です。
コーネロは海の近くのエリアで、そこのモンテプルチアーノ100%を使用しています。
海にとても近いため、風の影響、太陽の光を浴びて、ぶどうがゆっくり熟す、ポリフェノールが豊かでしっかりしたワインができます。」

アッピ:「アブルッツォとマルケのモンテプルチアーノの違いって簡単に言うとどうなります。」

ミケーレさん:「マルケはエレガント、フルーティ、アブルッツォはマルケより150km南にあり、スパイスを感じられ、より骨格しっかりしています。
クマロの3分の1が15ヶ月バリックで熟成新樽(バリック)70%は(2~3年目のバリック)を使用しています」

 

8.ペラゴ 2007

ジャコモタキスが指導した、スーパーマルケ「ペラゴ」

ペラゴ「ペラゴは国際品種を使用した、比較的新しいワインです。
(品種カベルネ・ソーソーヴィニョン55%、モンテプルチアーノ35%、メルロー10%)

スーパートスカンならぬ、スーパーマルケと言えるワインです。
94年にファーストヴィンテージができたのですが、当時のエノロゴ ジャコモタキス。彼がこの品種を決めました。
リリースした途端に、そのファーストヴィンテージが、ロンドンのワインインターナショナルで7000本のワインの中から、3つのNo.1の賞をもらいました。
1つが、世界No.1賞、そして、ファーストヴィンテージ賞、3つ目がイタリアNo.1賞です。これには、世界中が驚いた。僕もとても興奮しましたよ。(笑)
これは50%がバリックを使用しています。」


後半は、時間が無くなって駆け足の説明になってしまいました。
そして、最後にお別れの挨拶をし、トスカニーのみんなで一枚写真をとってもらいました。
その時の掛け声は、「チーズ」ではなく、「ヴェルデッキーオ」。ほのぼのとした再会だったことは言うまでもありません。

ミケーレさん:「つぎは6年後じゃなくて、すぐに、マルケにおいで」
と何度も繰り返してくれて、さよならをしました。

 

試飲を終えて

ウマニ ロンキとの記念撮影
6年の歳月を越えて、また会えたこと。とても、楽しいお話ができました。
6年の間にミケーレさんは、家族が増え、子供たちも成長し、ワインも、新しい活動を始め、有機ワインに取り組み。一歩一歩着実に進んでいられるご様子が頼もしかったです。
ワインの世界は、繰り返して飲んで、ヴィンテージの違いに驚いたり、そのワイナリーのスタイルの変遷に 気が付いたり、昔の思い出に浸ったりと、年が過ぎるごとに、だんだん、その楽しみが広がったり深まる事。そんな楽しみをこれからもお客様と共有できたらいいな。なんて、ミケーレさんとお別れした後に思いました。

最後までありがとうございます。

 
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