父と娘の真剣勝負で到達した圧倒的な品質!キャンティ クラシコの造り手「トライーニ」突撃インタビュー

2026/05/12

2026/03/12

リア トライーニ氏 Ms. Lia Tolaini

19歳でカナダに渡り、北米最大の運送会社を興した創業者ピエルルイジ トライーニ氏。情熱を継承し、二代目リア氏が磨き上げるキャンティクラシコ「トライーニ」

キャンティ クラシコ最南端、カステルヌォーヴォ ベラルデンガ。銘醸地として知られるこの地に、ワイナリー「トライーニ」が設立されたのは1998年。創業者であるピエルルイジ トライーニ氏は、19歳でイタリアからカナダへ渡り、運送業で大成功を収めました。その心には常に「故郷トスカーナに戻り、偉大なワインを造る」という幼少期からの夢が息づいていました。その夢を引き継ぎ、現在ワイナリーを牽引しているのが、娘のリア トライーニ氏です。かつては父と意見を違え、一時は独自の道を歩むべくアメリカでインポーター事業を立ち上げた彼女。そこで培われた市場のニーズを冷静に見極める視点と、適正な価格設定へのこだわりは、現在のトライーニに新たな価値をもたらしています。2012年に父から全権を引き継ぎ、世代交代を果たした彼女。創業の精神をいかに守り、そして進化させてきたのか。父への想いや、自らの手で磨き上げるワイン造りについて、お話を伺いました。
    目 次
  • 裸一貫から「運送王」とまで呼ばれるようになったトライーニ創業者ピエル ルイジ
  • 頑固な父娘の真剣勝負が辿り着いた「圧倒的な品質」と「驚異的なコストパフォーマンス」
  • 5年間の沈黙を破った逆転劇!ジャズの天才に捧ぐ「Legit(本物)」
  • キャンティ クラシコで最も高い標高700mの「ジャングル」から生まれる旨味「メッロ」
  • 父へのオマージュ カベルネ フラン100%で造る「ペル ルイ」

裸一貫から「運送王」とまで呼ばれるようになったトライーニ創業者ピエル ルイジ

ピエル ルイジ トライーニ氏の創業と成功
ピエル ルイジ氏はトスカーナ北部の貧しい家で生まれ、19歳でカナダへ渡り、トラック運転手から身を起こしました。その後設立した「トランスX」は、従業員2,000人、トラック1,000台、トレーラー2万5,000台を誇る、北米最大級の民間運送会社へと成長しました。(その後、2019年にはカナダ国鉄からの求めに応じ、「トランスX」を売却)

故郷での夢
運送業で大成功を手にしたピエル ルイジ氏は、63歳(1998年)の時に幼い頃からの夢であった「故郷トスカーナでのワイン造り」を実現させるため、キャンティ クラシコ地区のベラルデンガに土地を購入し、「トライーニ」を創業しました。ミシェル ロランやルカ ダットーマという、世界屈指の醸造コンサルタントを招聘し、瞬く間にトップ生産者の仲間入りを果たしたのでした。

ピエル ルイジ氏とミシェル ロラン氏

頑固な父娘の真剣勝負が辿り着いた「圧倒的な品質」と「驚異的なコストパフォーマンス」

父ピエル ルイジ氏がワイナリーを創業した際、娘のリアさんは、「ワイナリーの仕事を手伝いたい」と希望していました。しかし、ボルドーやナパのような、国際品種でのパワフルなワイン造りにこだわっていたピエル ルイジ氏に対し、サンジョヴェーゼなどの地元の伝統品種でのワイン造りをしたかったリアさんは父にその考えを受け入れてもらえず、衝突してしまいます。そこで、リアさんは父のワイナリーを離れることを決意。2004年にアメリカ(ニューヨーク)でインポーター会社「バンヴィル ワイン マーチャンツ(Banville Wine Merchants)」を設立しました。

この会社は、単なる個人ビジネスの域を遥かに超え、現在では、アメリカ全土をカバーし、良質なポートフォリオを備えた、アメリカ市場において非常に大きな影響力を持つ洗練されたインポーターへと成長しています。

アメリカでビジネスを成功させたリアさんは、その手腕を父に認められ、トライーニに復帰。そして2012年からはピエル ルイジ氏からワイナリーを引き継ぎ、トライーニの社長に就任しました。

そして、元々カベルネソーヴィニョンでワインを造っていた畑「ヴァッレヌオーヴァ」を、徐々にサンジョヴェーゼの比率を増やしていき、2015年ヴィンテージには初めてキャンティ クラシコとしてリリースするまでになりました。

「モンテベッロ」の畑は2010年からキャンティ クラシコ グランセレツィオーネとしてリリースしています。このワインはコストパフォーマンスに非常に優れており、インポーターとしてのリアさんの「売れてこそのワイン」という強い想いが表れています。

「父も私も頑固。だからこそ、よく衝突しました。」とリアさんは話します。この「経営者同士の真剣勝負」が、現在のトライーニに「圧倒的な品質」と「驚異的なコストパフォーマンス」を両立をもたらしていると感じます。

5年間の沈黙を破った逆転劇!ジャズの天才に捧ぐ「Legit(本物)」

トライーニのラインナップの中で、他とは一線を画すラベルデザインのワインが「レジット」です。ジャズピアニスト、セロニアス モンク(*)が描かれた画期的なラベルデザインのこのワインについて面白いエピソードがあります。

レジットは、もともと醸造家ミシェル ロラン氏が彼ならではのスタイルで造った2013年ヴィンテージのカベルネ ソーヴィニョンでした。熟成させて2015年にはリリースを、と考えていたところ、3年経過してもあまりにパワフルでタンニンは硬く、とても飲める状態にはなっていませんでした。

「これは失敗作だ。責任はお前だ」

と父ピエル ルイジ氏にそう突き放され、リリースは見送られたあげく、倉庫の片隅に追いやられ、話題にもできないほどになっていました。それでも、リアさんは時々は試飲を続けていました。そして2018年にテキサスから来た友人に試飲してもらったところ、

「これはLegit(本物)だ!」

つまり、正当なカベルネ ソーヴィニョンだと評価してくれたのです。リアさんは反対する父を押し切って2019年にリリースを決意。ワイン名には友人が表現した「レジット」を選びました。

リリースするやこのワインは好評を博し、『ワインスペクテーター』TOP100で全米26位に選出されるという大逆転劇を演じました。その後、醸造方法を変え、よりエレガントなスタイルにしてトライーニの定番ライナップに加わったレジットは、その後も2020年度で『ワインスペクテーター』TOP10013位に選出されるなど、世界中の評価誌で90点越えを連発するワインとなっています。

*アメリカ出身の黒人ピアニスト、セロニアス モンク。アメリカでは人種差別による不遇な時代もある一方、ヨーロッパでは熱狂的に絶賛され、世界的なジャズ ピアニストとして成功を収めました。そんな彼を尊敬してやまないリアさんは、ミラノでのライブが納められたレコードジャケットのデザインを「レジット」のラベルに採用しています。

キャンティ クラシコで最も高い標高700mの「ジャングル」から生まれる旨味「メッロ」

トライーニの最新プロジェクトは、キャンティ クラシコで最高標高(700m)を誇る畑『メッロ』です。

1. 「忘れ去られた最高のテロワール」との出会い
メッロの畑は、ガイオーレ イン キャンティの標高700mという極限の地にあります。この畑は、有機栽培の第一人者として知られる農学博士のルッジェーロ マッツィーリ氏が植樹し「最高峰の畑」として地元では知られていました。しかし、その後放置され、荒れ果てた状態になっていました。

2. 前オーナーからの「指名」と信頼
これほどの名声ある畑が放置されていたのは、その環境があまりに厳しく、管理が困難だったためです。しかし、畑のオーナーは「トライーニなら、この土地の真の価値を理解し、蘇らせてくれるはずだ」と考え、自らピエル ルイジ氏に声をかけました。

ピエル ルイジ氏は一目見てこの土地が持つ「唯一無二のポテンシャル」を確信しました。他者が敬遠するほどの厳しい自然環境を、彼は「これ以上のオーガニックな環境はない」という最大級の賛辞とともに受け入れたのです。

メッロの畑

3.取得後の苦労
2014年から栽培を開始しましたが、あまりの標高の高さと「ジャングル」のような状態に、当初はブドウを収穫しに行くこと自体が困難なほどでした。

4.アンフォラによる醸造
リアさんは、この父が手に入れた「極限の畑」のポテンシャルを信じ、現在は「アンフォラ(壺)醸造」という手法を用いることで、その純粋な旨味を最大限に引き出すプロジェクトとして完成させました。

今回、来日したリアさんは様々な日本食にチャレンジし、「このワインの綺麗な酸とミネラルは、日本の『出汁』や『マグロの漬け』の旨味と完璧に寄り添う」と感じたそうです。

アンフォラで醸造される、年間わずか3000本の希少な「旨味ワイン」の初披露です。

父へのオマージュ カベルネ フラン100%で造る「ペル ルイ」

1. 名前の意味:「彼(父)のために」
「Per Lui」はイタリア語で「彼(ピエル ルイジ)のために」という意味です。このワインは、娘であるリアさんが、2020年に他界した父へのオマージュとして始動させたプロジェクトです。

2. 父が愛した「カベルネ フラン」へのこだわり
【父の願い】
生前、ボルドー右岸のスタイルを愛したピエル ルイジ氏は、「カベルネ フラン100%の偉大なワインを造りたい」と切望していました。

【娘の反対】
しかし当時、ワイナリーを任されていたリアさんは「今はサンジョヴェーゼに注力すべきだ」と考え、その提案を却下し続けていました。

【後悔と実現】
父が亡くなった後、リアさんは「なぜあの時、父の願いを叶えてあげなかったのか」という強い後悔の念に駆られました。その思いを形にするため、彼女は父が最も愛した畑のブドウを使い、カベルネ フラン100%のワインを造ることを決意したのです。

3. 醸造の背景:父の夢を現代の技術で
【最高区画のブドウ】
創業時からピエル ルイジ氏が大切にしていた、カステルヌォーヴォ ベラルデンガの最良の区画のカベルネ フランを使用しています。

【希少性】
非常に厳選されたブドウのみを使用するため、年間生産量はわずか500~1200本程度。日本への入荷も、インタビュー時点ではわずか24本という極めて希少な限定品です。

4. 家族の絆を語るエチケットと木箱
【木箱の手紙】
このワインの木箱には、リアさんから父へのメッセージが刻まれています。
「私たちはいつも、どちらがより頑固かで競い合っていましたね」という、深い愛とユーモアを交えた「父娘の絆」が綴られているようです。詳細な内容は教えて頂けなかったので、召し上がる方が彼女のメッセージを読むことができます。

【時を超えた共作】
父が植え、守り抜いた畑のブドウを、娘が最高の形で瓶詰めする。二人が生前には果たせなかった「共同作業」が、このボトルの中でようやく完結したという象徴的なワインです。

父が好んだパワフルな凝縮感は保ちつつも、リアさんが追求する「フレッシュさとエレガンス」が見事に融合しています。カベルネ フラン特有の気品ある香りと、ベラルデンガの豊かな日照がもたらす力強さが共存する、トライーニの究極の到達点と言える味わいです。

豊かな果実味とスパイスが織りなす、
エントリー キャンティ クラシコ

キャンティ クラシコ ヴァッレヌォーヴァ 2022

キャンティ クラシコ ヴァッレヌォーヴァ 2022

キャンティ クラシコの伝統ブレンド、サンジョヴェーゼとカナイオーロで造っています。もともとはカベルネ ソーヴィニョンを造っていた畑でしたが、徐々にサンジョヴェーゼを植樹していき、2015年にキャンティ クラシコとして初めてリリースしました。また、サンジョヴェーゼは、以前アルパッソに使っていたものを使用しています。
試飲コメント:深みのあるルビー色。やや熟したベリー系果実に黒いスパイスやレザーのやや野生的な香り。滑らかな口当たりから始まり、香りで感じた要素の豊かな味わいが広がります。

完成度の高さが光る、超コスパ単一畑グランセレツィオーネ

キャンティ クラシコ グラン セレツィオーネ 2021

キャンティ クラシコ グラン セレツィオーネ 2021

クリュの畑モンテベッロで造るグランセレツィオーネです。もともとはリゼルヴァとして造られていましたが、2010年からはグラン セレツィオーネとしてリリースしています。コストパフォーマンスも特徴的で、1万円を切るグラン セレツィオーネは非常に希少です。フレッシュさと酸を備えながら、しっかりとした骨格とエレガンスを兼ね備えています。
試飲コメント:やや深みのあるルビー色。黒や赤系のベリー果実とレザーを感じさせる香りです。香りと統一感のある風味の中に、心地よいスパイシー感が印象的な味わいです。

「これほどのオーガニックな畑はない」
唯一無二の個性を持つ、標高700m超クリュ サンジョヴェーゼ

メッロ セッテチェント 2020

メッロ セッテチェント 2020

メッロは、キャンティ クラシコ地区で最も高い標高700メートルの畑で造るクリュ サンジョヴェーゼです。2020年が初ヴィンテージの新プロジェクト。2001年に植樹されたポデーレメッロと呼ばれる畑で、2014年から私たちがサンジョヴェーゼのみを栽培しています。これほどのオーガニックな畑はないと言えるほどの土地で、ジャングルのようで周囲には何もなく、イノシシやハチくらいしかいません。山頂に位置し日照と風通しに優れ、ブドウはしっかりと成熟します。醸造はアンフォラを用い、除梗したブドウと全房を重ねながら仕込み、この畑の個性を追求しています。生産量はわずか3000本で、キャンティ クラシコとは異なる独自の個性を持つサンジョヴェーゼです。
試飲コメント:ガーネット色。赤系果実、ミネラル感、ハーブのような爽やかさを持つ香り。口に含むと赤系果実のエレガントで上品な風味が広がり、ジューシーで旨み、奥行きのある複雑さを感じます。

ワイナリーを象徴するフラッグシップブレンド

アル パッソ 2022

アル パッソ 2022

アル パッソは、創業当初から造り続ける歴史的ワインです。もともとはサンジョヴェーゼ主体でしたが、現在はサンジョヴェーゼ、メルロー、カベルネ ソーヴィニョンを各3分の1ずつブレンドしています。サンジョヴェーゼのストラクチャー、メルローの果実味、カベルネ ソーヴィニヨンが骨格を支える、ワイナリーを象徴するフラッグシップブレンドです。年間生産量は約10万~15万本と多いですが、常に一定の品質が求められるワインなので、ブレンドゆえに毎年のバランスを取るのが最も難しいワインです。コストパフォーマンスの高さも特徴です。
試飲コメント:深みのあるルビー色。上品でありながらフレッシュ感がしっかり感じられるベリー系果実の香りです。口に含むとピュアな果実感が広がり、あとからやってくる細やかなタンニンと綺麗に溶け込みます。

カベルネ ソーヴィニヨン&カベルネ フラン
世界的人気を誇る歴史的ワイン

ヴァルディサンティ 2021

ヴァルディサンティ 2021

ヴァルディサンティは、創業当初から造られる3本のうちのひとつです。南のサンジョヴァンニにある砂質土壌の畑で造られ、カベルネ ソーヴィニヨンとカベルネ フランを半々でブレンドしています。昔からアメリカやカナダで長く支持されてきたワインで、旧世界のカベルネらしさと現代的なスタイルを併せ持つ存在です。凝縮感や重さに偏らず、酸によって口当たりは柔らかく仕上がっています。
試飲コメント:ルビー色。フレッシュかつ熟した果実と厚みを兼ね備えた香りです。口に含むと明るくフレッシュな果実感が広がります。全体の要素が綺麗にまとまり、豊かな味わいが持続します。

伸びやかな果実味とタンニンが美しく調和
トライーニの物語をも映し出すカベルネ ソーヴィニヨン

レジット 2021

レジット 2021

レジットは偶然の産物で生まれたワインです。当時の醸造家ミシェル ロランが父の依頼により、10万本分のカベルネ ソーヴィニヨン2013年を造ったのですが、非常にパワフルで凝縮感が強く、タンニンも硬い仕上がりでした。リリースは見送られ、そのまま2018年まで忘れられていました。転機となったのは2018年。テキサスから来たカベルネに慣れた友人たちが試飲し、「レジット(本物の)カベルネだ」と評価したことから、そう名付け、2019年にリリースしました。

エチケットには、私が敬愛する著名なアメリカ人ジャズピアニスト、セロニアス モンクを採用しています。アメリカでは人種差別による不遇な時代もある一方、フランスやイタリアで成功を収め、世界的ピアニストとしての評価を確立し、祖国アメリカでも認められた人物です。その歩みは、私自身のバックグラウンドとも共鳴すると感じたためエチケットに採用しました。

試飲コメント:ルビー色。フレッシュでエレガント、豊かな果実味が心地よく広がる香り。口に含むと果実の風味が伸びやかに広がり、存在感がありながらもほどよいタンニンが美しく調和します。フレッシュな果実感を伴う、長い余韻が続きます。

インタビューを終えて

今回は、カナダでの大成功を経て故郷での夢を叶えた父ピエル ルイジ氏の志を継ぐ、リア トライーニさんにお話を伺いました。

父と娘の衝突
取材中、特に印象的だったのは、リアさんが笑顔で語る父との「衝突」の数々です。互いに譲れない信念があったからこそ、かつては別々の道を歩んだ時期もあり、その後も衝突したわけですが、父から受け継いだ「一切の妥協を許さない品質へのこだわり」と、自ら道を切り拓くことで培ったマーケットを冷静に見極める「ビジネスの視点」。その二つが今のリアさんの哲学となり、現在のトライーニのさらなる躍進に繋がっているのだと感じました。

「ワイナリーは空っぽにしなければいけない。ワインは飲んでもらってこそ!」という経営哲学
リアさんがインタビューの中で語った「ワイナリーは空っぽにしなければいけない。ワインは飲んでもらってこそ!」にはっとしました。

数多くのワイン生産者さんのお話を伺ってきましたが、明確に「ワイナリーを空っぽに」と信念をもっておっしゃられた方は初めてでしたし、ワイナリーが空になるくらい、喜んで飲んでもらえるワインを提供しようという決意と経営のプロとしての信念を感じました。「まったくすごい方がいたものだ」と思ったわけです。

父親が認めたかった「レジット」(本物)になった リアさんのワイン
かつて父に「失敗作だ」と突き放されたワインが、それが今や、全米を震撼させ、世界的な評価誌でトップ100に名を連ねるまでになった。父親が認めたかった「レジット」(本物)になった。それは、ワインのことですが、リアさんとも重なるようなストーリーでした。そんな「レジット」の力強くもエレガントな味わいには、彼女が歩んできた不屈の道のりが映し出されているようです。

「ペル ルイ」に込められた父への想い
そして、何より胸を打たれたのが、亡き父へ捧げる「ペル ルイ」のエピソード。父が作りたがっていた「カベルネ フラン100%のワイン」。生前にリリースすることは叶いませんでしたが、最高の一本として結実したこのワインには、父娘がぶつかり合いながらも共に歩んだ、濃密な人生そのものが詰まっています。

こちらのワインにはリアさんからお父様への手紙が入っているそうで、どんな内容か伺いたかったですが、このワインを話しているときのリアさんを見ていたら、お父様への温かい想いを感じたような気もして、詳細はお伺いせずに終了。何だか、心がジンとした時間でした。

「父娘の真剣勝負」があったからこそ辿り着いた、圧倒的なクオリティと驚くほどのコストパフォーマンス。名門という言葉だけでは語り尽くせない、トライーニ家が紡ぐ情熱の結晶を、ぜひ皆様も味わってみてください。