イタリア最高の醸造家コタレッラ氏との強い絆!高品質・高コスパなウンブリア「ラ カッライア」

2026/09/29

2026/03/26

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Mr. Mauro Gialletti、宮嶋 勲氏

イタリア最高の醸造家コタレッラ氏との強い絆!120ヘクタールの完全自社畑が生み出す高品質・高コスパなウンブリア「ラ カッライア」

ラ カッライアは、教皇領としての歴史を持ち、かつては甘く、1980年代に親しみやすい辛口白ワインとして大ブームを巻き起こしたオルヴィエートの造り手です。安価な大量生産型ワインが増加する中、「高品質オルヴィエート」を目指してワイナリーを創業。当時地元の協同組合の指導者だったコタレッラ氏とタッグを組んで以来、二人三脚で着実に成長・発展を続けています。今回は、ラ カッライアのオーナー、マウロ ジャッレッティ氏と、コタレッラ氏とは旧知の間柄でワインジャーナリスト宮嶋 勲氏によるオンラインセミナーに参加しました。
    目 次
  • 醸造家コタレッラ氏が「最も愛着を持つ」特別なワイナリー
  • コタレッラ哲学を取り入れ、独自のスタイルを確立。120ヘクタールの自社畑が誇る多様なテロワールが生み出す高品質、高コストパフォーマンスワイン
  • 歴史を作ってきた2つのフラッグシップワイン
  • 伝統と革新~ヴェルメンティーノの復活と多品種への挑戦~

醸造家コタレッラ氏が「最も愛着を持つ」特別なワイナリー

ラ カッライアの歴史は、イタリアはもとより世界各国で醸造コンサルタントを務め、世界醸造家協会の会長の職にも就いていたリッカルド コタレッラ氏との協力関係なくしては語ることができません。創業期からの長い付き合いであり、コタレッラ氏の醸造哲学が色濃く反映されたワインで成長してきました。


(左からマウロ ジャッレッティ氏、オドアルド ジャッレッティ氏(創業者)、リッカルド コタレッラ氏、マルコ ジャッレッティ氏)

もともとオルヴィエートでホテルとレストランを経営し、そこで提供するワインを造っていたジャッレッティ家が、本格的なワイン造りを始めることを決意。当時、地元の協同組合の指導者だったコタレッラ氏の協力の下、ワイナリー「ラ カッライア」を1988年にスタートさせます。

それまでこの地方ではなかった「高品質路線で造る」というジャッレッティ家の信念と「ウンブリアの可能性を最大限に引き出す」というコタレッラ氏の情熱。2者の強い絆によってワイナリーは成長し、評価を集めていきました。

世界的醸造家になった現在も、コタレッラ氏にとってラ カッライアは特別な存在です。「オルヴィエート地区における最良の家族経営ワイナリーであり、自らの能力のすべてを注ぎ込んでいる」と語るほど、絶大な信頼を寄せています。

コタレッラ氏のラ カッライア愛を象徴するエピソードがあります。1990年代初頭、ラ カッライアが初めてボトリングラインを導入した初日、コタレッラ氏は体調不良で救急車搬送される事態に見舞われながらも、瓶詰めが順調に進んでいるかどうか心配で、救急車内から助手に電話をかけて確かめていたそうです。

コタレッラ哲学を取り入れ、独自のスタイルを確立。120ヘクタールの自社畑が誇る多様なテロワールが生み出す高品質、高コストパフォーマンスワイン

ラ カッライアは、コタレッラ哲学を取り入れながら、独自のスタイルを確立させています。それが完全自社畑によるワイン生産。オルヴィエート地区で、買いブドウを使わずに完全自社畑のみでワインを造っているのは、アンティノリが手掛ける名門カステッロ デッラ サーラに次ぐ規模です。

モザイク状に広がる4つの農園と3つの土壌
オルヴィエート村(醸造所背後)の「火山性土壌」と、バスキ村にある4つの農園(「火山性」「石灰質」「沖積土壌」がモザイク状に混在)を所有。

気候変動に強いリスク分散
タイプの異なる畑を組み合わせることで、極端な気候の年であっても常に最良のブドウのみを選択・ブレンドできる強みを持っています。

管理の行き届いた自社畑、低い収量、そして自社のみだからできる価格設定。その結果、高品質・高コストパフォーマンスのワインを生み出すことができています。

歴史を作ってきた2つのフラッグシップワイン

1995年のファーストヴィンテージ以来、ラ カッライアの看板として君臨するのが2つのフラッグシップ ワインです。

オルヴィエート クラッシコ スペリオーレ カルヴェッリ
単一畑から生み出されるワンランク上の白。単にフレッシュなだけの白とは一線を画し、豊かなボディ、しっかりとした酸、そして火山性土壌由来のかすかな塩味が特徴です。(セミナーで試飲した)2024年ヴィンテージは雨に恵まれ、アプリコットの香りが際立つ大成功の仕上がりと評価されました。

フォビアーノ
メルローとカベルネ ソーヴィニヨンによる重厚な赤。小樽(バリック)を巧みに使用することでビロードのように滑らかなタンニンを引き出しています。高い熟成能力を持つため、ワイナリーでしっかりと熟成させてからリリースされる贅沢な仕込みです。

伝統と革新~ヴェルメンティーノの復活と多品種への挑戦~


ラ カッライアは、土着品種(グレケット、プロカニコ)を大切にする一方で、新しい可能性を追求し続けています。

内陸部でのヴェルメンティーノの先駆的導入と、赤ワインへの情熱
古文書(14〜15世紀)の記録を紐解き、コタレッラ氏の指導のもと内陸部でいち早くヴェルメンティーノを復活させました。収穫適期が3~4日しかなく栽培難易度が高い品種ですが、見事な単一品種ワインとして成功を収めています。

また、シラー、プティ ヴェルドなどを栽培し、白ワインの産地というイメージを覆す高品質な赤ワインの生産にも注力しています。

カルヴェッリ オルヴィエート クラシコ スペリオーレ

カルヴェッリ オルヴィエート クラシコ スペリオーレ

1995年から生産しているオルヴィエート クラシコです。以前はポッジョ カルヴェッリという名前でしたが、ポッジョを外し、古いイメージを払拭するために「カルヴェッリ」に変更しました。畑は初リリース時から変わっていません。グレケットとプロカニコを主体に、シャルドネをブレンドしています。エレガントなスタイルでボディがあり、長期熟成ができるオルヴィエートという位置づけです。2024年は雨が多く、涼しい年で、フレッシュでアプリコットのアロマが際立ったとてもいい仕上がりになっています。このスタイルを踏襲して2025年も造っています。
試飲コメント:アプリコットの香りの華やかな香りに魅了されます。飲むとふくよかな果実味が口の中を満たし、綺麗なミネラルと酸が溶け込んでいきます。心地よい苦みとしっかりとした塩味を感じる余韻。非常にバランス取れた味わい。

フォビアーノ

フォビアーノ

フォビアーノは力強く、熟成ポテンシャルの高いワインです。この2018ヴィンテージは7年経っていますが、まだ若々しい感じがありますし、充実した果実味があります。甘く熟した果実味となめらかでしなやかなタンニンが特徴です。
宮嶋:バリック由来のバニラやカカオのニュアンスが効果的に溶け込んでいます。最近はバリックを過度に避ける風潮がありますが、重要なのはその使い方と配合です。
試飲コメント:ベリー系果実やスパイス、バルサミコの香り。飲むとまろやかな口当たりでしっかりとした果実味の中にこなれた甘いタンニンと綺麗な酸が重なって素晴らしいバランスを作っています。程よい熟成感のある、いい感じのこなれ感でとても美味しい。

インタビューを終えて

ラ カッライアは、コタレッラ哲学をしっかりと取り入れながら、多様なテロワールを持つ自社畑で、様々な品種にチャレンジ。その結果、品質が高く、コストパフォーマンスに優れたワインで評価を集めています。実際、ベーシックラインの赤も白もお手頃価格で満足感の高いものばかりです。

今回のセミナーで飲んだ2本はそんなラ カッライアを代表するワインです。オルヴィエート クラシコは一般的にカジュアルで飲みやすいワインとして知られていますが、ラ カッライアのカルヴェッリは飲み心地の良さに加えてミネラルと厚みのある果実味とのバランスが良く、レベルの高さを実感しました。赤のフォビアーノ2018年は、いい具合に熟成が進んでいるこなれた味わいがとても美味しかったです。

コタレッラ氏と二人三脚でスタートしたラ カッライア。実は、今回のセミナーは当初リッカルド コタレッラ氏の参加が予定されていたのですが、農業大臣からの緊急の呼び出しがあり、欠席になってしまいました。それでも、ワイナリーから農業省のあるローマに向かう移動中の車中からzoomで数分参加され、(欠席の)お詫びをしてくださいました。両者の結びつきの強さを感じます。

さらに「ラ カッライアはオルヴィエートの最良の家族経営ワイナリー。私自身、強い愛着を感じているし、それだけ力を注いできました。」とも語っています。ウンブリア出身のコタレッラ氏をも魅了するラ カッライアのワイン。気軽に楽しんで頂ければと思います。