2012年10月31日 ヴェレノージ社 輸出部長 アンドレア ビアンコ氏来社

2012/10/31
 
突撃インタビュー

2012年10月31日 ヴェレノージ社 輸出部長 アンドレア ビアンコ氏来社

ヴェレノージとの記念撮影
ロッジョ、ブレッチャローロ、ルディなどの人気ワインを始め、美味しくてお手頃価格のラインナップを揃えているヴェレノージ。今やマルケ州を代表する造り手として世界各国に知られています。その成功の秘密を聞かせて頂きました。

ワイン造りのバックボーンが何もなかった若い2人が9haの畑からスタート

アンドレア氏(以下ヴェレノージ):ヴェレノージはエルコレとアンジェラの夫婦が始めたワイナリーです。1984年、まだ二人が20代の頃のことで、9haの畑からスタートしました。そして年とともに徐々に広げていって、今は140ha以上の畑があります。二人ともワイン造りのバックボーンがあるわけではなく、だから最初は失敗ばかりでした。

トスカニー:ワイン造りを始める前、お二人は何をされていたのですか?

ヴェレノージ:スーパーマーケットを持っていたんです。しばらくは並行してやっていたのですが、あるときワイン造りに集中することにして、それ以降はワイン一筋です。アンジェラは地域産業の発展に寄与したことを称える「カヴァリエーレ デッラヴォーロ(Cavariere dell’lavoro)」と言う賞にもノミネートされました。これはイタリア政府から与えられる賞で、とても名誉な賞で、ノミネートされた5人の中に入りました。

 

マルケ州はエリアごとに様々な特徴があるからイタリアの州の中で唯一複数形

ヴェレノージ:マルケ州はイタリアの中で唯一複数形で呼ばれている州(※注)なんです。つまり、それだけエリアごとに特徴が違うと言うことで、ワインにとっても同じことが言えます。土壌も様々ですし、土着品種の種類も多い。現在5つのDOCGがあり、16のDOCが認定されています。バラエティに富んだ土地であることは私たちにとってもメリットで、常に新しい商品を造り出せる可能性があります。
(※注:マルケはMARCHEと書き、MARCAの複数形。イタリアの他の州でこのように複数形になっている州名はない。)

トスカニー:ヴェレノージの畑はどのエリアにあるのですか?

マルケの地図
ヴェレノージ:ワイナリーのあるアスコリピチェーノ周辺に105haと、マルケ州の北部のイエージに42haあります。私たちはこの畑のある土地の中でも重要なDOCGやDOCを造ることができます。

私たちは「ローマワインフェスティバル」というイベントで「もっともコストパフォーマンスに優れたワイナリー」に選ばれました。これはひとつのワインに対してではなく、ワイナリーとしての評価なのでとても嬉しいことです。

表彰状
 

自分たちのワインを試飲しても決して満足しないアンジェラとエルコレ。向上心が美味しくてコストパフォーマンス抜群のワインを造り続ける原動力

トスカニー:ロッジョのようにトレビッキエリをとり続けるワインや、ブレッチャローロのようにイタリアNo.1のコストパフォーマンスワインなど、美味しくてコストパフォーマンスのいいワインを造る秘密はどこにあるのでしょうか?

ヴェレノージ:仕事、仕事、仕事につきます(笑)。もちろん素晴らしいテロワールのおかげでもありますが、エルコレとアンジェラは現状に満足せずに、常に「もっといいものを」と考えているからです。彼らを満足させることは本当に難しいことなんです。でき上ったワインを試飲してスタッフが「美味しいですね」と言うとアンジェラは「何言ってんの。もっともっと美味しくしなければだめよ」って怒るんですよ。

それから、例えばルディは2年前にルカマローニでイタリア第3位の赤ワインに選ばれました。そして昨年は第2位になりました。つい1週間前に2009ヴィンテージがルカマローニ2013で第1位になったというニュースが入りました。熟成に使う樽のトースト具合について、良いと言われたものはとにかく試してみたんです。その結果がこのような賞に結び付いています。

トスカニー:素晴らしいですね。

ヴェレノージ:ヴェレノージはまだ30年の歴史しかないので知らないことも多い。逆に300年続いているようなワイナリーは歴史も経験もあるから知らないことはほとんどないでしょう。でも、変化を見ようとはしていません。私たちは常に今の世の中や市場の動きを見て勉強して、さらに良くするためにはどうしたらいいのかを考え続けています。トスカニーさんはネットでワインを売ってらっしゃいますが、これだって何年か前にはなかった技術ですよね。私たちにとってもこのような変化はとても重要なことなのです。

 

モンテプルチアーノの特徴を最大限に表現したいからロッソピチェーノスペリオーレは規定の最大限になるように使っている

トスカニー:畑の土の色ですが、白っぽいですね。

ヴェレノージ:これはアスコリピチェーノの特徴です。砂質の土壌で白っぽいです。ブレッチャローロは畑がある丘の名前ですが、細かい石と言う意味で、砂のように粉々になる石が集まってできています。

トスカニー:ロッソピチェーノスペリオーレはとても狭い地域だけしか造られませんよね。

ヴェレノージ:ロッソピチェーノ地域は広いですが、スペリオーレはこれだけです。ヴェレノージは3つのスペリオーレを造っています。ロッジョ、ブレッチャローロゴールド、そしてブレッチャローロです。ブドウはモンテプルチアーノとサンジョヴェーゼのブレンドで造ることとされていて、法律上はどちらのブドウも30%以上とすること、と決められています。 だからその比率は割と緩いのですが、私たちは3つともモンテプルチアーノ70%、サンジョヴェーゼ30%にしています。

モンテプルチアーノがこの地域の特徴的な品種だと考えていて、このブドウの特徴を最大限に表現したいからです。モンテプルチアーノのストラクチャーと果実感を最大限に出して、そこにサンジョヴェーゼの酸とエレガントさを加えることでとてもバランスの良いワインとなります。


ロッソ ピチェーノ スペリオーレ ロッジョ デル フィラーレ
 
ロッソ ピチェーノ スペリオーレ イル ブレッチャローロ ゴールド
 
ロッソ ピチェーノ スペリオーレ イル ブレッチャローロ
ロッソ ピチェーノ スーペリオーレ ロッジョ デル フィラーレ 2007   ロッソ ピチェーノ スペリオーレ イル ブレッチャローロ ゴールド 2008   ロッソ ピチェーノ スペリオーレ イル ブレッチャローロ 2008

ヴェレノージ:それから、アスコリピチェーノには新しいオッフィーダDOCGが2011年に認定されました。これは白はペコリーノ、赤はモンテプルチアーノと国際品種のブレンド、という規定になっています。ルディは2011ヴィンテージからオッフィーダDOCGとしてリリースします。

 

インタビューを終えて

最初、9haの畑から始まったヴェレノージがこれほどに発展してきたのはオーナーのエルコレさんとアンジェラさんの向上心のたまものだということが改めてわかりました。
今やマルケを代表する造り手となり、全世界に輸出して世界的な評価も高いヴェレノージですが、規模を拡大したりはせず、一歩一歩前進していくと言う姿勢にとても共感できました。

ヴェレノージとの記念撮影

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