2013年10月9日 レ マッキオーレ社 チンツィア カンポルミ氏 来日セミナー

 
突撃インタビュー

2013年10月9日 レ マッキオーレ社 チンツィア カンポルミ氏 来日セミナー

ボルゲリの小さな造り手「レマッキオーレ」。
1991年に「パレオロッソ1989」をリリースして以来、徐々にその名前が知られるようになり、遂にはメルロー100%で造る「メッソリオ2004」がワインスペクテイターで100点満点を獲得。もはや説明は不要と言っても過言ではない偉大なワイナリーへと成長しました。

レマッキオーレをここまで築き上げてきたのが設立者で今は亡きエウジェニオカンポルミ氏の妻、チンツィアさん。2002年からは有機栽培にも取り組み始めています。今回、パレオロッソの初ヴィンテージから20年という記念の年にチンツィアさんが来日され、ボルゲリのこと、2009ヴィンテージのこと、そして有機栽培についてのお話をお伺いしてきました。

レ マッキオーレとの記念撮影

1980年代、ボルゲリには7つの生産者しかいなかったが現在は54生産者に!畑も300haから1200haへ

スーパートスカンの産地として有名なボルゲリですが、トスカーナの中のワイン産地としてはその歴史は若いです。ボルゲリは海から5kmほどの土地で1940年代に開拓されるまでは湿地帯でした。土壌の特質としては粘土質。少し砂質と石が混じります。

1960年代にサッシカイアで有名なマルケーゼ マリオ インチーザ デッラ ロッケッタ家とアンティノリ家がボルゲリでワイン造りを始めました。これがボルゲリの歴史の幕開けです。レマッキオーレは1983年に設立しましたが、当時ここには7つの生産者しかありませんでした。今では54に増えています。畑の総面積も300haから1200haに増えました。1200haというと広く感じるかもしれませんが、ボルゲリはもうこれで最大限。これ以上増やすことは出来ません。

 

単一品種へのこだわりでマッキオーレらしさを表現

ボルゲリにはワイン造りの歴史がないので、私たちが土地を購入してまずやったことは最適な品種を見つけることでした。温暖で肥沃なボルゲリには国際品種は適しているけれども、サンジョヴェーゼは私たちが目指す品質のワインは出来ないということがわかりました。

試行錯誤の結果、カベルネフラン、メルロー、シラーが適しているとわかりました。ボルゲリの多くの造り手はこれら国際品種をブレンドしたワインを造っていますが、マッキオーレでは単一品種にこだわっています。そのほうがボルゲリのテロワールを表現できるし、各ヴィンテージの個性も出せるからです。

 

2002年から有機栽培をスタート。2004年ごろから変化を感じ、2007~2008年には病気に強くなったことをはっきりと感じる

ブドウ畑 2002年からは有機栽培に取り組み始めました。2002年は冷涼で雨の多いとても難しい年でした。普通にしていても難しい年なので、何をやっても難しかったと思います。有機栽培に切り替えて一番大変だったのは、有機栽培の決まりにのっとってそれを徹底的に貫くことです。「有機栽培にしたから病気になるのではないか」という恐怖がいつもつきまといました。でも、結果的には病気になることもなく、無事に収穫を終えることが出来ました。

有機にしたことで畑にはいい虫が戻ってきました。2004年頃から変化を感じ始め、2007~2008年には病気に強くなったことがはっきりわかりましたし、発酵がきれいに進むようになっていきました。今はテロワールをより表現できたバランスの良い味わいになってきたと感じています。

 

マッキオーレの名刺的存在!唯一のボルドーブレンドワイン

レ マッキオーレ ボルゲリ ロッソ 2011 レ マッキオーレ
 
メルロー、カベルネフラン、シラーのブレンドで造るボルゲリロッソはマッキオーレの名刺的存在のワインです。まずはこれを飲んでもらって気に入っていただいて、次に他のマッキオーレも飲んでみたい、と思っていただくことを考えて造っています。

試飲コメント: (マグナムを試飲)
果実味が本当にボリューム感がある。酸とミネラルがはっきり感じられ、後味は塩っぽさも。2011年とまだ若いが、濃密感がすごくて圧倒される。


レ マッキオーレ ボルゲリ ロッソ class=
 

ボルゲリ屈指のカベルネフラン100%スーパートスカン


パレオ ロッソ (20周年記念ボトル) 2009 レ マッキオーレ
 
パレオ ロッソ 2008 レ マッキオーレ
パレオ ロッソ (20周年記念ボトル) 2009 レ マッキオーレ パレオ ロッソ 2008 レ マッキオーレ
パレオロッソは当初、カベルネフランとカベルネソーヴィニョンのブレンドで造っていました。ブレンドのパレオロッソは実に完成したワインで、このおかげでマッキオーレは有名になったのですが、私たちはどうしても単一品種のワインにしたかったのです。カベルネフランは当時あまり注目されていない品種でしたが、それだけ思い入れの深いブドウです。

試飲コメント
2008は涼しい気候、2009は暖かい気候という特徴を反映して2008の方が香り、味わいともに少しやさしい感じ。香りは2008が複雑味が増している。2009は骨格がしっかりとした果実味があり、シルキーなタンニンとミネラル感が特徴。

 

エウジェニオ氏が個人的に好きだった品種シラー100%

スクリオ 2009 レ マッキオーレ  
ボルゲリのように肥沃な土地でシラーが育つのか、疑問ではありましたがエウジェニオが個人的に好きだったので挑戦しました。当初は5000本/haの植密度でしたが今は10000本/haです。フローラルな香りが香水のように広がるかと思います。完熟しすぎのニュアンスが出るのは嫌なので、抑えるようにしています。

試飲コメント
パワフルというよりはやさしくなめらかな印象。


スクリオ 2009 レ マッキオーレ
 

ワインスペクテイター100点満点の実績を誇るメルロー100%のメッソリオ


メッソリオ 2009 レ マッキオーレ
  メッソリオ 2005 レ マッキオーレ
メッソリオ 2009 レ マッキオーレ
メッソリオ 2005 レ マッキオーレ
ボルゲリは粘土質でメルローには最適な土壌で、タンニンが豊富でまろやかなワインを造ります。

試飲コメント
2009年はボリューム感のある果実味ながらとてもエレガントでメルローらしさを感じる。熟成が進んだ2005年は柑橘類のドライフルーツを思わせる心地よい果実感と苦味がとけあった、なめらかな味わい。スパイシーでカカオやダークチョコのニュアンスのあるアロマに魅了される。

 
 
 

セミナーを終えて

個人的な印象ですが、以前のマッキオーレに比べ、全体的に激しさと言うよりは上品で旨みや深みを味わう余裕が出てきたような気がしました。有機栽培に替えたことで、よりテロワールを表現した結果なのかもしれません。

いずれにしてもマッキオーレが凄いことには変わりはありません。小さな家族経営のマッキオーレがサッシカイアやオルネッライアなどの大手とも肩を並べる評価を受けているということ。小さな体で凄いワインを造っているチンツィアさんの情熱と頑張りに触れ、ますますマッキオーレを応援したくなりました。

一番好きな品種は?という質問に「自分たちが造ることが出来ないせいかもしれませんが、サンジョヴェーゼですね。マッキオーレで造ることが出来なくて本当に残念。」と答えたチンツィアさん。素直で自然体で素敵だなと感じました。

レ マッキオーレ

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