バローロ地区外で唯一の『バローロボーイズ』生産者!高品質ロエロ赤ワインのパイオニア「マッテオコレッジア」

2018/12/27
突撃インタビュー
 
2018年12月5日 マッテオ コレッジア社 ジョヴァンニ コレッジア氏

バローロ地区外で唯一の『バローロボーイズ』生産者!高品質ロエロ赤ワインのパイオニア「マッテオコレッジア」

マッテオ コレッジア社 ジョヴァンニ コレッジア氏と
「エリオ アルターレ」「ロベルト ヴォエルツィオ」を中心にバローロ新しい潮流を造った『バローロボーイズ』にバローロ地区外で唯一共に活動した、高品質ロエロ産赤ワインのパイオニアがマッテオ コレッジア氏です。「アメリカに初めて渡ったロエロの赤」、「赤ワインとしてのロエロを初めて商標登録させる」等、世界にロエロ産赤ワインの素晴らしさを知らしめた偉大な人物です。ピエモンテで最も砂質比率の高いロエロ地区土壌由来の「華やかさ、ミネラル、軽やかさ」が表現されたマッテオ コレッジアの赤ワインは力強くも滑らかで美しいバランスを持つ魅力があります。マッテオ コレッジアのご子息で経営と醸造を担うジョヴァンニ コレッジア氏にお話を聞きました。

ロエロ最大の特徴「砂質土壌」

砂質土壌バローロ、バルバレスコと分かつ、ロエロ最大の特徴「砂質土壌」
ロエロ地区は粘土石灰土壌主体のランゲ地区バローロ、バルバレスコに近しいエリアですが、これらと分かつ最大の特徴は粘土比率が非常に低く、砂質土壌がメインである事です。ロエロを世界的に有名にした白ブドウ「アルネイス」がありますがこのブドウの生育に重要なキーとなるのが砂質土壌です。ロエロの特徴は、砂質土壌の水はけの良さと砂質特有のミネラルがワインに軽さと、芳香を与えてくれます。またバルベーラとネッビオーロについても砂質土壌がブドウ栽培において非常に功を奏しています。表土の砂質には大量の貝殻が混じり、穏やかなタンニンと上質さを持つ「食事と共にあるワイン」となります。

Q.DOCGロエロ協会が2014年に発足しましたね。

はい、2014年に新たにロエロ協会が発足しました。それまではバローロ、バルバレスコと一緒の協会となっていました。友人であるモンキエロ カルボーネのフランチェスコが協会の会長です。毎年ミラノやボローニャを始め世界各国で販促活動を行っています。

マッテオコレッジア氏父マッテオ コレッジアの大きな改革「白ワインで有名なロエロで赤ワインを造る」
白ブドウ「アルネイス」で有名なロエロ地区ですが、マッテオ コレッジアが醸造しているワインは大部分が赤となります。

私達は典型的な農家の家系で、80年程前、祖父と祖母は自家消費用のワイン造りの為のブドウ栽培、果物や野菜も栽培してきました。1980年代半ば、父マッテオ コレッジアが大きな改革を始めます。それは白ワインで有名なロエロの地域で「赤ワインを造る」という事です。父は「砂質の強い地質であっても、間違いなく美味しい赤ワインが出来る」と確信したからです。

1985年、本格的なワイン造りに専念する事を決意
専門的なワイン醸造の勉強は一度もした事がない父でしたが、それでも1985年、父が23歳の時本格的なワイン造りに専念する事を決意します。「マッテオ コレッジア」のブランドとして初リリースしたヴィンテージも1985年です。現在20ヘクタールの畑を所有し、ネッビオーロだけでも10ヘクタール程、広さで全体の生産量の約半分がネッビオーロとなっています。年産15万本で白ワインが1/3、赤ワインが2/3の割合です。例年収穫はソーヴィニョンブラン、アルネイス、ブラケット(甘口)、バルベーラ、ネッビオーロの順で行っています。ネッビオーロは春告げる「選定作業」を一番最初に行い、収穫は一番最後に行います。ネッビオーロは時間のかかる品種だからです。

バローロ地区外で唯一!『バローロボーイズ』として活動したマッテオ コレッジア

バローロボーイズバローロ地区外で唯一!『バローロボーイズ』として活動したマッテオ コレッジア
それから父はランゲ地区バローロエリアで名を馳せる醸造家「エリオ アルターレ」「ロベルト ヴォエルツィオ」らと出逢いました。彼らはロエロ地区のワイナリーではありませんでしたが、ワイン造りを一からスタートし、一人で進めていた父を助けてくれました。その頃に形成されたのが、あの「バローロボーイズ」です。

そうした新しい時代の大きな動きの中で、父のみがバローロ地区ではない、バローロを生産していない唯一の生産者でした。「バローロボーイズ」は品質の高い新たなスタイルのバローロを造ろうとした動きでありました。そういった意味では、バローロエリアで形成されたグループの中でロエロの生産者である父は「アウトサイダー」だったのかもしれませんね。

アメリカに初めて上陸したロエロの赤は「マッテオコレッジア」
1990年代にはエリオアルターレらと共に「バローロボーイズ」の一員としてブルゴーニュに向かい樽の使い方を学びました。その後アメリカと日本にもツアーに行きました。黒いラベルのロエロ ロッソ ロッケ ダンピセ リゼルヴァは1999年にアメリカに初めて輸入したマッテオ コレッジアのワインで、アメリカに初めて上陸した「ロエロ」と名の付いた赤ワインとなりました。

インタビュー1Q.初めてアメリカに輸入されたロエロの赤ワイン。評判はいかがだったでしょうか?

はい、バローロボーイズの活動の一部として父はアメリカに行きましたが、とても良い評価を頂きました。味わいが気に入ってもらえただけではなく、輸入業者の説明、紹介といったものが細部にまで私達のポリシーをしっかり記されたものだった事も成功した要因だと思います。「知られざるワイン」で終わらずに、「高品質なロエロの赤を知ってもらえた」事がとても良かったと思います。「エリオアルターレ」や「ロベルトヴォエルツィオ」も私達と同様に新しい世代に移っていますが現在の世代においても、とても良い友人関係が続いています。

 

「新しい事を始めるだけでも父は苦労が多かったです」

歴史
「閉鎖的なロエロ地区で「赤ワイン造り」。新しい事を始めるだけでも父は苦労が多かったです」
とにかく父は品質の高い赤ワイン造りに拘っていましたが、当時は白ワインが一般的でありかつ、農民ばかりの閉鎖的なロエロ地区で「赤ワイン造り」。新しい事を始めるだけでも父は苦労が多かったです。第一の壁は「彼の母」でした。イタリア人の母はとても影響力があります。一般的にイタリアにおいて家の外では父親が主権を握りますが、家の中では母親が一番に決定権があります。母に新しい赤ワイン造りを話したところ、いきなり止められてしまったのです。伝統的な旧樽を使うのが一般的だった当時、父は初めて買った新樽を一度友人の所に持ち込んで、樽周りを汚してから、自分のカンティーナに持っていき、母親に「大丈夫だよ、これは一度使った古い樽だからね」と新樽である事を伏せていましたね(笑)

誰もいない日曜日に畑に出てグリーンハーベストを行う
また父は7~8月の夏の暑い時期、畑に出て、ブドウの幾つかを切って地面に落としてきました。収量を減らす事でブドウの品質を高める、今でいうグリーンハーベストですが、見込める収量を自ら減らすなんて当時のロエロの農民にとっては「とても理解しがたい」ものでした。父はブドウを切り落とす作業を誰もいない日曜日に行いました。日曜日の夕方になると畑に穴を掘り、切ったブドウを隠す必要がありました。それが噂になって周りの人間からは「マッテオは頭がおかしくなってしまったのではないか?」とか、父の母親にまで「お宅のお子さん大丈夫?」と声を掛けられてしまう程でした。

ロエロ地区で高品質な赤ワイン造りを推し進めたパイオニア

家族
Q.周りが白ブドウばかりを植えていた地で黒ブドウを植えていったのですか?

そうですね。ロエロ地区で高品質な赤ワイン造りを推し進めたパイオニアだったと思います。現在ロエロ地区では殆どの醸造家が白も赤も造っていますが、当然ながら白ワインの生産が多いカンティーナが圧倒的です。なぜなら白ワインの方が売りやすいですし、コストもかかりませんからね。マッテオ コレッジアは白よりも赤の生産量が多いロエロでは珍しいワイナリーと言えます。私達はネッビオーロだけで3種類のワインをリリースしている事です。これはマッテオ コレッジアだけが持つ唯一無二の個性だと思っています。私達のロエロ ロッソ ロッケ ダンピセ リゼルヴァが世界中に売られている事で、「ロエロ」の地名が世に知らしめている事に役立っている事も有り難い事と思っています。

「父は2001年開墾作業中の不慮の事故により帰らぬ人に」

父マッテオは高品質なワインを造る信念を曲げず、困難を乗り切りました。それから数十年経ったブドウ樹からは品質の高いワインが産まれるようになっています。当時の周囲の方にしたら、こうなるとはきっと想像も出来なかったと思いますね。しかしながら父マッテオは2001年、開墾作業中の不慮の事故により39歳で帰らぬ人となりました。その年2001年はロベルト ヴォエルッツィオやエリオ アルターレ、ラ スピネッタのリヴェッティ達が栽培から醸造まで助けてくれました。父の死後は母親がワイナリーを引き継ぎました。私自身は醸造を勉強しまして、2012年からは私が父の意思、理念を引き継ぎ経営と醸造に携わっています。

ボトル「ラベルの風景はそれぞれの品種毎にデザインがすこしずつ異なっています」
エチケットはいつも同じ画家に頼んでいます。ウルグアイ出身の画家です。2年程前にラベルのリニューアルを行いました。ロゴは同じものを引き継ぎました。それぞれのワインのラベル下に新たにつけたデザインは全てのボトルに入れられています。デザインの全てを合わせると一枚の絵になるようになっています。これは全てのワインにそれぞれ違う個性がある事を示している事、そして私達のワイナリーが新しい時代に突入している事を表現しています。ラベルの風景はそれぞれの品種毎にデザインがすこしずつ異なっています。生産本数が少ない上級ワインに関してはラベルに生産本数を記してあります。

手書きボトル「私はワインの道に、妹は芸術の道に」
父が存命だった頃、私達が大きくなった時の為に小さな樽にワインを詰めていてくれました。幼かった私と妹はエチケットを手書きで造らせてもらいました。左から2~4番目が私の作品で(笑)、一番右が妹6歳の時の作品です。妹のラベル良く出来てるでしょう?母がこの出来映えの差を目の当たりにして、お兄ちゃんは「ワイン造り」、妹は「芸術」の道が適していると思ったのかもしれません。実際妹はその後芸術の道に進みましたから。

5万年の歴史の中で変化していった粘土質土壌「ロッケ ダンピセ」

ロエロ ロッソ ラ ヴァル ディ プレティ「ロエロのネッビオーロの先駆け」砂質土壌の歴史的畑「ヴァルディプレティ」
元々ネッビオーロ ダルバとしてリリースしていた私達が所有する最も古い畑「ヴァルディプレティ」で2ヘクタールの広さです。一番古い樹齢で80年を超えるブドウ樹も残る、まさに「ロエロのネッビオーロの先駆け」と言える歴史的な畑です。土壌は80%が砂質土壌で粘土質も含まれていますが、1%にも満たないです。このおかげで柔らかいタンニンの優雅な味わいに仕上がっています。「プレティ」はこの地を開墾したカトリックのプレティ司祭から付けられた畑名です。古い畑なので畝間が広く、効率が悪いですが古樹ならではの深みが産まれます。土壌は見ての通り、砂質主体で貝殻が多く含まれた土壌です。

18ヶ月間木樽で熟成し、約1年間瓶内熟成後にリリースします。18ヶ月間木樽で熟成し、約1年間瓶内熟成後にリリースします。ストラクチャーがしっかりとしたワインですが、スッキリとした味わいもあります。年産約1万5000本しか造っていません。

タナロ川5万年の歴史の中で変化していった粘土質土壌「ロッケ ダンピセ」
私達が造るトップワイン「ロッケ ダンピセ」の畑には土壌は粘土質を多く含んでいます。砂質主体のロエロにおいて非常に特徴的なワインとなります。これはタナロ川が5万年かけて変化してきた歴史によるものです。5万年は地質学的には短い時間のようですね。私達は小学校の時に地元に流れるタナロ川の歴史を必ず学びます。

この3段階のイラストで説明しましょう。歴史的にタナロ川は北から南に流れていましたが東の方向に大きな支流が伸び、2つに分かれていきます。次に東側に流れる支流の勢いが勝り、長い歴史をかけて大きな1本のタナロ川となっていきました。元々あった支流が干上がってしまった場所が「ロッケ ダンピセ」です。5万年の歴史の中で変化していった水の流れが土壌に粘土質を運んできたのです。

土壌の違い「ロッケダンピセ」の粘土質の土壌は出来上がるワインによりボディの強さを与えます
ロエロでは砂質が主体の土壌が多いですが、「ロッケ ダンピセ」のように粘土質を多く含む土壌も幾つかは見る事が出来ます。粘土質の土壌は出来上がるワインによりボディの強さを与えます。ちなみに「ロッケ ダンピセ」の畑と「ヴァル ディ プレティ」の畑は2キロしか離れていませんが、地質は全く異なります。

ロッケダンピセ
国立公園内の急斜面に広がる「ロッケ ダンピセ」
国立公園内の急斜面に広がる「ロッケ ダンピセ」の畑は東、南、西と約180度開いた3面をもつ畑です。自然保護地区である関係上、農薬は使用出来ません。ブドウ畑を購入したのが1996年で、その年がファーストヴィンテージとなります。砂質と粘土質の比率が特に優れている中腹部分のみを畑にしていて、ここから生まれるワインは、一般的なロエロとは違う雰囲気を持ちます。

あえて6000本しかボトリングしない
畑自体は1万3000本生産出来る能力がある畑ですが、私達はあえて6000本しかボトリングしません。その年の特徴によって良いブドウを選り分けているからです。例えば、寒い年であれば南向きの畑は一番完熟しています。2015年のような暑い年は東、西に向いた畑を使って完熟しすぎていないブドウを使います。収穫の場所を分ける事が出来るのは高品質なワイン造りにおいて、非常に良い事だと思います。「ロッケ ダンピセ」に使用されなかったブドウはロエロロッソに使用しています。

ソーヴィニョンブラン100%でロエロのテロワールを表現
ランゲ ビアンコ ソーヴィニヨン マッテオ コレッジア 2014
ランゲ ビアンコ ソーヴィニヨン マッテオ コレッジア 2014


ロエロは300万年前、海の中だった事もあり、砂質土壌が形成されています。ソーヴィニョンブラン100%のワインです。父マッテオが1995年に植樹、初ヴィンテージは1999年にリリースしたワインです。マッテオがフランスロワール地区の鬼才「ディディエ ダグノー」が好きで造り始めたワインです。通常収穫は8月後半に行いますが、2014年は冷涼な年で9月に入ってから収穫を始めました。ステンレスタンクで発酵、12ヶ月間シュールリーした後50%はステンレスタンク、50%は古バリックで6ヶ月熟成させます。ロエロ地区において100%ソーヴィニョンブランでボトリングしている生産者は非常に稀だと思います。生産量は非常に少なく年産3000~4000本程しか造っていません。
試飲コメント:6カ月間の木樽熟成を行っていますが非常に繊細な味わいに仕上げています。(ワインに)呼吸をさせて豊かなアロマを引き出す目的がある為、木樽で仕上げています。2014年は非常に冷涼な年でしたが白ワイン造りにおいては酸度が高く保たれた良いヴィンテージです。カンティーナで1年以上寝かせてからリリースされます。食事と一緒に楽しんで頂きたいワインです。

マッテオ コレッジアのベーシックなネッビオーロ
ロエロ ロッソ 2015
ロエロ ロッソ 2015


マッテオ コレッジアのベーシックなネッビオーロです。一番「農家向きワイン」と言えるかもしれません。約1年間、旧樽で熟成を行います。2015年は暑くて乾燥した年でしたが、赤ワインにとっては肯定的な良いヴィンテージとなりました。そうした好条件もあり既に飲み頃を迎えています。ネッビオーロの強い味わいではありながら、柔らかくエレガントさも感じられます。
試飲コメント:赤い果実の軽快な溌剌としたフレッシュなアロマ。飲むと伸びやかな果実味と酸のバランスのとれた味わいがあり、非常に飲み心地が良く、鼻に抜けるベリーや森の果実、プラムの心地よい香りを楽しめるワインです。ロエロ地区のエレガントさが見事に表現されたネッビオーロ。サラミやピッツァ、パスタ、バーベキュー、チーズ等と気軽に楽しんで頂けるワインです。

最高ランクの樹齢50年超のバルベーラのみで造るワイン
バルベーラ ダルバ マルン 2014
バルベーラ ダルバ マルン 2014


「マルン」は丘の上にある単一畑より厳選した最高ランクの樹齢50年超のバルベーラのみで造るワインです。収穫は3回に分けて行います。収穫時に未熟なブドウの下1/3を切り落とします。「ブドウは先端部分には栄養が伝わり難くく、どうしても糖度が落ちてしまう」というロベルトヴォエルッツィオ氏の教えを守って造られます。生産量は大きく落ちますが、ワインの複雑味は大いに増していきます。
試飲コメント:湿度に影響されやすいバルベーラですが、丘の上に畑があるので湿気が少ないのが特徴です。約18カ月木樽熟成、約1年間瓶内熟成後にリリースします。ボディの強さがありますが非常にバランスの取れたワインです。15%のアルコール度数がありますが、それほど高いとは感じさせない調和のとれた味わいです。

樹齢80年を超える「ロエロのネッビオーロの先駆け」と言える歴史的な畑
ロエロ ロッソ ラ ヴァル ディ プレティ 2014
ロエロ ロッソ ラ ヴァル ディ プレティ 2014


元々ネッビオーロ ダルバとしてリリースしていた私達が所有する最も古い畑「ヴァルディプレティ」で2ヘクタールの広さです。一番古い樹齢で80年を超えるブドウ樹も残る、まさに「ロエロのネッビオーロの先駆け」と言える歴史的な畑です。土壌は80%が砂質土壌で粘土質も含まれていますが、1%にも満たないです。「プレティ」はこの地を開墾したカトリックのプレティ司祭から付けられた畑名です。
試飲コメント:古い畑なので畝間が広く、効率が悪いですが古樹ならではの深みが産まれます。18ヶ月間木樽で熟成し、約1年間瓶内熟成後にリリースします。18ヶ月間木樽で熟成し、約1年間瓶内熟成後にリリースします。ストラクチャーがしっかりとしたワインですが、スッキリとした味わいもあります。年産約1万5000本しか造っていません。

偉大なバローロにも相通じる素晴らしい素性
ロエロ ロッソ ロッケ ダンピセ リゼルヴァ 2013
ロエロ ロッソ ロッケ ダンピセ リゼルヴァ 2013


国立公園内の急斜面に広がる「ロッケ ダンピセ」の畑は東、南、西と約180度開いた3面をもつ畑です。自然保護地区である関係上、農薬は使用出来ません。ブドウ畑を購入したのが1996年で、その年がファーストヴィンテージとなります。畑自体は1万3000本生産出来る能力がある畑ですが、私達は6000本しかボトリングしません。砂質と粘土質の比率が特に優れている中腹部分のみを畑にしていて、ここから生まれるワインは、一般的なロエロとは違う雰囲気を持ちます。
試飲コメント:ダークチェリーやスミレの花、スパイスとシガーの複雑かつ華やかな香りを樽由来の上品なバニラのニュアンスが全体を美しく纏め上げています。充実した果実感、彫りの深いミネラル、伸びやかな酸味が素晴らしい調和を成しています。味わい深くもエレガンスに溢れ、細部に至るまで隙のない緻密な味わいは偉大なバローロにも相通じる素晴らしい素性を感じます。
インタビューを終えて
バローロに新たな価値観をもたらした『バローロボーイズ』の一員として活動し、ロエロ地区で素晴らしい赤ワインが造られる事をいち早く世界に発信、アメリカに初めて渡った「ロエロの赤ワイン」として一躍注目を浴びた「マッテオ コレッジア」。試飲したベーシックワイン「ロエロ ロッソ」はネッビオーロの味わいの深みがありながら、非常に滑らかな飲み心地とベリーの華やかな香りがありこの価格帯では素晴らしい完成度。最高峰キュヴェ「ロエロ ロッソ ロッケ ダンピセ リゼルヴァ」は味わい深くもロエロ地区らしいエレガンスに溢れ、細部に至るまで隙のない緻密な味わいは偉大なバローロにも相通じる素晴らしい素性を感じました。

2014年にはDOCGロエロ協会が新たに立ち上るなど、今後の益々目が離せないエリアです。白も赤も素晴らしい魅力に溢れるマッテオコレッジアのワインは、力強くも柔らかさと優美さを備えていて、イタリア料理のみならず和食や中華など食事とも寄り添いやすい懐の深さも感じました。是非お試しください。

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