バローロの中心、ラモッラ村で100年続く農家のワイナリー!ブリッコロッカ、ブッシア、パネローネの3つ自社畑で作る4つのバローロ。際立つ個性とこだわりで飲み手を引き付ける「カッシーナバラリン」突撃インタビュー

2020/03/19
  突撃インタビュー
 
2020年2月18日 ジョルジョ ヴィベルティ、アルベルト ヴィベルティ

バローロの中心、ラモッラ村で100年続く農家のワイナリー!ブリッコロッカ、ブッシア、パネローネの3つ自社畑で作る4つのバローロ。際立つ個性とこだわりで飲み手を魅了する「カッシーナバラリン」突撃インタビュー

生産者
カッシーナバラリンは、バローロの中心ラモッラ村に代々続く農家のワイナリーです。現在では、3代目のジョルジョ氏と、息子で4代目のアルベルト氏が中心となり、9haの自社畑で4つのバローロとランゲネッビオーロを造っています。ブリッコロッカ、ブッシア、パネローレという素晴らしい条件の3つのクリュの個性を表現したバローロは、繊細でありながら重厚な味わいです。一つ一つのワインについて熱心に説明してくださるジョルジョ氏からワイン造りへの強いこだわりについてお話を伺いました。

ブリッコロッカの2haの畑から始まったカッシーナバラリン

畑カッシーナバラリンは、1928年に創立したピエモンテで代々続く家族経営のワイナリーです。私達一族は100年以上前からバローロに住んでいます。当初は果物や穀物、ヘーゼルナッツの栽培で生計を立てながら、そのかたわらで牛の飼育やワインを造り、出来たワインをバルクで売っていました。1985年よりワイン造りに特化し、父と兄のジャンニと共にワイン造りを始めました。ワイン造りを開始した頃、私と兄はまだ高校生くらいでした。現在では、私がプロモーションや営業を担当し、ジャンニが醸造を担当をしています。息子のアルベルトは4年前からワイナリーを手伝っていて、醸造から営業まで全ての仕事を行っています。前回トスカニーに訪問した時に一緒だった下の息子のアレッサンドロは、アートの道に進むことになったので、ワインの仕事にはもう戻ってこないかもしれません。(笑)

元々2haだった自社畑は、今では9haになり、ラモッラ、モンフォルテダルバ、ノヴェッロの3つのエリアに畑があります。最も栽培面積が多いのはネッビオーロですが、他にも少量のドルチェット、バルベーラ、シャルドネ、土着品種ナシエッタも栽培しています。生産量は65000本、海外輸出は60%、国内輸出は40%ほどです。

ランゲネッビオーロとバローロの違い。標高と向き

ブドウ一般的に、ランゲネッビオーロは、バローロ、バルバレスコを含む、より広い範囲で育てられたブドウから造られるワインです。「ベビーバローロ」という位置づけで、ネッビオーロ本来の華やかな芳香や豊かな果実味をすぐに飲んでも楽しめるのが特徴です。

私たちの造るランゲネッビオーロは、バローロエリアにあるブリッコロッカ、ブッシア、パネローネの3か所で収穫しています。その中から東と西向きの斜面のブドウをネッビオーロに使用しています。そして、南東、南西向きの斜面のブドウを、バローロに使用します。なぜ畑の向きによってブドウを分けているのかというと、日照量に違いがあるためです。南向きの斜面は、日照時間が長いため、厳格で長期熟成に向くブドウになります。逆に、東と西向きの斜面は、南向きの斜面と比べると日照量が短く、フレッシュで早く飲めるカジュアルな味わいのワインになります。そのために収穫の場所を分けて、それぞれの特徴を生かしたワインを造っています。

 

ブリッコロッカ、ブッシア、パネローレ。3つの畑の違い

私達が所有する畑は3つに分かれています。その中で最も広いのが、5haの畑がラモッラ村の「ブリッコ ロッカ」です。ブリッコロッカは、私達の主要となるワインを産み出す畑です。
続いてモンフォルテ ダルバ村の2haの畑「ブッシア」です。最後にノヴェッロ村の1haの畑「パネローレ」です。また、2年前には、ラ モッラ村の1haの畑「ボイオーロ」を購入しました。

地図
「ブリッコロッカ」
カンティーナから程近い場所にあり、畑には60~65年の古いブドウ樹もあります。土壌は泥土、粘土質、石灰質が混じります。出来上がるワインにミネラルが表れる特徴があります。香り高く、優美でバランスが良いバローロが生まれます。

「ブッシア」
500年前は海だった地域です。水かさが下がり、堆積はぶつかり合って土壌が形成されたため、石灰岩を多く含んでいます。出来上がるワインに、包み込むようなスミレの香りが現れる特徴があります。パワフルで力強いバローロが生まれます。

「パネローレ」
土壌は、粘土質と石灰質が混じります。口当たりがやわらかく、複雑味があり、さくらんぼのような果実のニュアンスが現れる特徴があります。スタンダードバローロに使われています。

価格を超えた品質!バローロの3つのクリュのブドウだけで造る贅沢な果実味溢れる「ランゲ ネッビオーロ」
ランゲ ネッビオーロ2016
ブリッコロッカ、ブッシア、パネローレの3つの畑から収穫。中でも、東と西向きの斜面のブドウを使用しています。南向きの斜面と比べると日照量が短いため、フレッシュで早く飲めるカジュアルな味わいのワインになりなります。バローロとは名乗れませんが「ベビーバローロ」と呼ぶべき味わいです。2016年は、実にバランスの良い年で、きちんと雨が降り、夏は熱く、秋は涼しく、ブドウの成長サイクルにフィットする気候でした。フレンチオークの小樽とスラボニア産の大樽で6ヶ月熟成。その後、6ヶ月瓶内熟成してリリースされます。新樽を使用すると、バニラやチョコのニュアンスが出すぎてしまうため、2、3回使った小樽を使用します。バリックは、ワインをやわらかくするため、スラボニアの樽は、長期熟成するために使います。

試飲コメント:明るいルビーレッド。バラ、スミレ、ドライハーブなどを感じさせるフローラルな香り。エレガントで果実味溢れる味わいで、ネッビオーロらしいフレッシュさと、こなれた甘みのある柔らかいタンニンが後を引く美味しさです。サラミや生ハム、生肉のタルタル等軽めのお肉と相性が良いです。

ランゲ ネッビオーロ2016
3つの銘醸畑のブドウをブレンド!畑の特徴を緻密に表現した、旨みに満ちたエレガントバローロ
バローロ2015
ブリッコロッカ、ブッシア、パネローレの3つの畑から収穫。中でも南東、南西向きの斜面のブドウを使用しています。南向きの斜面は、日照時間が長いため、厳格で長期熟成に向くワインが生まれます。2015年は、夏は暑い日が続き、雨や雪も少なく素晴らしい年でした。ジョルジョさんも大好きな出来だと絶賛しています。基本的には、大樽で26ヶ月熟成させますが、数%だけ新樽を使用し、味を調整しています。

試飲コメント:少しオレンジがかったルビーレッド。ジャミーな黒系果実、木の下に生えているトリュフやキノコの複雑な香り。香りがそのまま味わいに表れており、豊かな果実味とスパイシーな味わいのバランスが絶妙です。豚肉、牛肉、熟成させたチーズと相性抜群。今飲んでも十分に楽しめますが、熟成させることで更に美味しくなるポテンシャルを持っています。

バローロ2015
今がまさに飲み頃!凛とした美しさと力強さが共存する、芳醇な味わいの「ブッシア」
バローロ ブッシア2012
「ブッシア」は、石灰岩を多く含んだ土壌です。出来上がるワインに、包み込むようなスミレの香りが現れる特徴があります。ラモッラと比べると、少し男性的でパワフルで力強いバローロが生まれます。2012年は、例年よりも優美でやわらかな女性らしい仕上がりで、素晴らしい年。今がまさに飲み頃です。フレンチオークで26ヶ月熟成。その後瓶内で8ヶ月熟成後、リリースされます。

試飲コメント:かすかにオレンジが混ざったルビー色。完熟したフルーツ、トーストや花、タバコなどの複雑で華やかな香り。しっかりとした骨格がありながら、非常にエレガントで芳醇な味わい。凝縮した果実味となめらかなタンニンが口いっぱいに広がります。ビーフやポークのロースト、リゾット、熟成チーズと相性抜群。

バローロ ブッシア2012
ラ モッラの銘醸畑で造るフラッグシップ!香り高く華やか、ミネラルの旨みが広がる豊かな味わいの「ブリッコ ロッカ」
バローロ ブリッコ ロッカ2013
「ブリッコ ロッカ」は、泥土、粘土質、石灰質が混じった土壌です。出来上がるワインにミネラルが表れる特徴があり、香り高く、優美でバランスが良いバローロが生まれます。スラヴォニア産の大樽のみを使い26ヶ月熟成させます。大樽を使うことで、ゆっくりとブドウの香りを引き出すことができます。2013年は、2012年よりも暑く、優美でバランスの良い年でした。

試飲コメント:オレンジがかった濃いルビー色。バラやスミレ、サクランボなどの華やかな香りに、少し獣っぽい野性的な香りがあります。しっかりとしたタンニンと酸味のバランスが取れ、エレガントで繊細な味わい。甘く長い余韻が続きます。肉料理全般や長期熟成のチーズ等、味付けの濃い料理と相性抜群。

バローロ ブリッコ ロッカ2013
優美な風味があふれ出す、極上のエレガンス!樹齢70年以上のブドウを厳選、良年のみリリースする極少リゼルヴァ
バローロ ブリッコ ロッカ リゼルヴァ ティストット2010
樹齢70年の限られた区画で良い年のみブドウをセレクションしています。1200本程しか造られない希少なリゼルヴァです。通常の「ブリッコ ロッカ」と同様、24ヶ月大樽熟成を行いますが、その後試飲を重ねて、品質が良く長期熟成が可能であると判断した場合にのみリゼルヴァとしてリリースさせます。それ以外は「ブリッコ ロッカ」としてリリースします。リゼルヴァはその後12か月バリックに移し替えてから熟成、リリースさせます。このワインの「ティストット」という名前は、曾祖父の兄弟であるジョバンニ バティスタのあだ名です。彼は、「ブリッコ ロッカ」にブドウを植えた人物でワイナリーの歴史に欠かせない人物です。

試飲コメント:オレンジがかった美しいルビー色。プラムやチェリー、ミント、トリュフ、キャラメルなど複雑で芳醇、極めて優美な風味があふれ出します。凝縮した果実味とこなれたタンニンが織りなす、エレガントで極上の味わいです。牛肉、熟成したクセの強いチーズ、ダークチョコなどと相性がいいです。

バローロ ブリッコ ロッカ リゼルヴァ ティストット2010
インタビューを終えて

「伝統派」や「モダン派」のスタイルに捉われることなく、本来あるテロワールを最大限に生かした醸造方法で、バリックと大樽を巧みに使い分ける「カッシーナバラリン」。
今回、ブリッコロッカ、ブッシア、パネローネ、3つの自社畑で造る4つのバローロを試飲しました。どのワインも、それぞれクリュの個性が際立っていて、テロワールを最大限に表現するという彼らの土地への愛情がしっかりと伝わってきました。

インタビューの中でジョルジョ氏は、「バローロを合わせる料理はシンプルで良い。ツナをのっけたパンでもいい。バローロをもっと気軽に、かしこまらずに飲んでほしい。」とおっしゃっていました。
そんな彼の造るバローロは、どんな料理にも寄り添うような繊細さがありながら、深みのあるエレガントな味わいで惹きつけられる魅力があります。
ぜひ、ジョルジョさんのおっしゃるように、気軽に普段の食事と合わせてカッシーナバラリンのエレガントバローロをお楽しみいただければと思います。

集合写真
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