2010年10月8日 カペッツァーナのベアトリーチェさん&コルティブオーノのエマヌエラさんと会食

2010/10/08
突撃インタビュー
 
2010年10月8日 カペッツァーナ社ベアトリーチェさん&コルティブオーノ社のエマヌエラさん Ms.Beatrice&Ms.Emanuela

カペッツァーナ社のベアトリーチェさん&コルティブオーノ社のエマヌエラさんと会食をしました!

ベアトリーチェさん&エマヌエラさんと記念撮影
「カルミニャーノの名門」804年の古文書にも記載されている畑を所有!カペッツァーナのベアトリーチェさん&キャンティクラシコ地区でもっとも古い畑を持つ!バディ ア アコルティブオーノのエマヌエラさんと会食をしてきました。その日はトスカーナの由緒あるワイナリーの2人の女性オーナーとお話できるということで、期待に胸をはずませていってきました。

場所は、銀座のジャッジョーロさん。サンタマリアノヴェッラの思想(フィレンツェの世界最古の薬局サンタ・マリア・ノヴェラの自然治癒や予防医学という思想)を元にしたリストランテさんにお邪魔。まさにトスカーナのお2人をお迎えするにふさわしいレストランでお会いしました。

カペッツァーナのセラー~ カペッツァーナ ~
カペッツァーナの畑は1396年に「カルミニャーノ・ワインを他のワインより4倍の高値で購入した」などとラテン語での契約書の記載が残っているもので、中世からその畑の良さが知られていました。それは非常に突出して優れた畑であることの証でもあります。 カルミニャーノというワインについて、その歴史は古く1716年トスカーナ大公によってキャンティとともにイタリアで最初の原産地呼称に指定されたワインです。 そのワインが造られる中で最も古い畑を所有しているのがカペッツァーナです。

バディア ア コルティブオーノの畑~ バディア ア コルティブオーノ ~
バディア ア コルティブオーノも同様に、キャンティ クラシコ エリアでもっとも古い畑を持っています。キャンティ クラシコ エリアの中でもっとも古い畑ということは 「クラシコ中のクラシコ」 ブドウ栽培にむいた優れた畑というわけです。

そんな、名門中の名門のお二人の方と一緒にお話ができた貴重な機会でした。

バディア ア コルティブオーノのエマヌエラさん:ワインはこの10年来全てオーガニックで作られています。これはとても大事なことなので、忘れないでください。また、ぶどうの栽培は1000年来同じ場所、同じぶどう(サンジョベーゼ)で造られているんです。イタリアでも1000年の歴史は長いものです。

カペッツァーナのベアトリーチェさん:私たちの畑は804年から存在している畑を引き継いでおりますが、私たちの創業は1912年です。私は、そのカペッツァーナの4代目にあたります。この場所で最も重要なカルミニャーノというDOCGは、イタリアでもっとも小さなDOCGで、今は13の生産者しかいません。それは、キャンティの100分の1、ブルネッロの20分の1なんですね。私たちはメディチ家の時代からカベルネ ソーヴィニヨンを造っています。今はカベルネソーヴィニヨンを20%入れないといけなんですが、古くからカベルネソーヴィニヨンを入れないといけないという規定がありました。

カペッツァーナ社ベアトリーチェさん

アッピ:エマニュエラさんはメディチ家の末裔と伺いましたが、、、

エマヌエラさん:私の母方の先祖がロレンツァ家につながっています。私の母は、国際的にも有名な料理の本『ヴィッラ テーブル クッキング』という本を書いています。

アッピ:そういうお母様の血を引かれて、お料理学校も経営されているんですね。

エマヌエラさん:やはり血筋よね (笑)

アッピ:カペッツァーナでもお料理学校を経営されているんですよね?普段はどんなお料理をしますか?

ベアトリーチェさん:えぇ。私たちはお料理が大好きで。イタリア料理はもちろん、インド料理、中華料理、日本料理といろいろ作ります。1日に1回はパスタかリゾットを食べますし、ほろほろ鳥も好きです。11月~12月にはワインができてお祭りをするので、そのときには豆を食べますよ。夏はスペルト小麦を良く食べるし、季節感を大事にしています。

アッピ:トスカーナといえば、ジビエですがそういうのは作るんですか?

ベアトリーチェさん:いのししやジビエは狩をする人は家で調理しますが、普通はレストランに行きます。オメガ3で有名な青魚も食べます。まぐろもたまに食べますよ。

アッピ:トスカーナでは金曜日に魚を食べてるようですよね?

ベアトリーチェさん:それは、カトリックの宗教上の理由からなんですね。

アッピ:普通のイタリア人のご家庭でもそんなに幅広いお料理を作るんですか?

ベアトリーチェさん:私たちが料理学校を経営しているのもあるかもしれませんね。普通のイタリア人はそんなに色々な国の料理を作るひとは少ないです。カペッツァーナは、1922年に芸術に関心のある初代が畑を購入。ファーストヴィンテー
ジは1925年。古いボトルが保存されており、去年イギリスのジャーナリストを招いて行った1937年~2007年までの垂直テイスティングの試飲会では、1937年ものが100点中95点という最高点をつけました。

アッピ:どうしてそんなに古いワインを残しておいでなんですか?

ベアトリーチェさん:ワインに情熱のある人は年とともに変わるワインの変化をみるのが好きですよね。それに、古いヴィンテージワインは、自分たち生産者の歴史を表現する方法であり、子孫に私たちの歴史を示したいと考えているんです。

 

―― 続いて、話はバディア ア コルティブオーノのワインについて。

コルティブオーノ社のエマヌエラさん

エマヌエラさん:キャンティクラシコとキャンティクラシコリゼルヴァの違いはその熟成期間です。そして、同じブドウでもより選別されたブドウがリゼルヴァに使用されます。簡単に言えば、クラシコはエレガント、リゼルヴァはそれに加えて力強さがあります。

それらの70ヘクタールで作られるブドウはもちろんすべて有機だし酵母も天然酵母(有機)なんですね。酵母を足す必要がないんです。土壌に化学物質を入れてブドウを栽培する方が簡単ですが、土壌自体の命を救うという考えでブドウを作っています。瓶詰めのラインもオーガニック専用のラインももっているんですよ。

―― 最後に忘れてならないのが、両社のヴィンサント。

カペッツァーナのヴィンサントは2月~3月まで乾かし、バディア ア コルティブーノのブドウは12月まで干すそうして糖度が増したぶどうを搾って容器に入れて5年寝かせる糖分が残っていれば2年目も3年目も発酵し量は3分の1に減ります。

エマヌエラさん:ヴィンサントはお金もうけというより情熱によって作るもの。いいところのブドウだけを竹かごに入れて干すんです。

ベアトリーチェさん:カラテッリ(容器)はくりの木を使うと甘さがでるのよ。

エマヌエラさん:うちはオークを使っているの。ヴィンサントは歴史があって、昔から農民が作っていて、お客様が来たときのウェルカムドリンクだったんです。朝の10時とかでも飲んでいたのよ。朝の10時とかでもね。

ヴィンサントもいろいろなヴィンサントが作られていますが、味わいも品質もそれはさまざま。当日飲んだ、2ワイナリーのヴィンサントはともに高品質なトップレベルのもので、そのワイナリーのクオリティを象徴するものに感じられました。

今晩飲んだワインたち
インタビューを終えて
前回バディア ア コルティブォーノのエマニュエラさんとはお話させていただいたので、今回話の中心はカペッツァーナさんと色々話すことが多くなりました。
お2人とも、サンタマリアノヴェッラの思想を取り入れたイタリアンで大はしゃぎ。最後に、サンタ マリア ノヴェッラブレンドのハーブティーをあれこれ迷いながら選んで楽しませてもらいました。
ハーブティーを選ぶお二人
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