「サッシカイア」「オルネッライア」と並ぶ3大ボルゲリの一角「グラッタマッコ」を所有!オーガニック栽培に特化する『ガンベロロッソ』最優秀ワイナリー

2016/07/06
突撃インタビュー
 
2016年6月30日 カステッロ コッレ マッサーリ社 マルテン リールヴェルド氏

「サッシカイア」「オルネッライア」と並ぶ3大ボルゲリの一角「グラッタマッコ」を所有!オーガニック栽培に特化する『ガンベロロッソ』最優秀ワイナリー

コッレマッサーリのマルテン氏と
カステッロ コッレ マッサーリは製薬業を営んでいたスイス系イタリア人のクラウディオ ティパ ベルタレッリ氏が1998年にモンテクッコで創業したワイナリーです。モンタルチーノとモレッリーノに挟まれた場所に位置し、アミアータ山麓の丘陵地で、ティレニア海の方向に開けた畑で有機栽培のワイン造りを行っています。2002年には「サッシカイア」、「オルネッライア」に並ぶ「3大ボルゲリ」の一角、「グラッタマッコ」を購入しました。2014年には『ガンベロロッソ』ワイナリー オブ ザ イヤーを獲得し、今まさに注目を集める実力派ワイナリーです。営業部長のマルテン リールヴェルド氏にお話を聞きました。

モンテクッコ最大のワイナリー

地図

カステッロ コッレ マッサーリは1200ヘクタール以上の広大な面積を有するモンテクッコで一番大きなワイナリーです。その内ブドウ畑が110ヘクタール、オリーブ畑が60ヘクタール。そして耕作地が400ヘクタールあり、残りの土地は森林です。そしてこの1200ヘクタールほどの敷地は全て国有林に囲まれています。1998年はワイナリーの創業年であると同時に、モンテクッコがDOCに昇格した年でもあります。その当時は20社程だったワイナリーも、現在は2倍近くにも増えました。ワイナリーの発展に注力するオーナーのティパ氏はワイナリーに常駐し、ブドウ栽培に没頭しています。またモンテクッコでワイン協会の会長職も務めています。

アメリカズカップ余談ですが、ティパ ベルタレッリ家は2003年と2007年に開催したヨットの世界最高峰レース「アメリカズ カップ」で2大会連続優勝を成し遂げた一家でもあります。2003年ニュージランド大会で初優勝した際、次回開催地を決める権利を得たそうですが、地元スイスには海が無く、やむなくスペインのヴァレンシアを開催地に選びました。しかしそこでも優勝し、歴史的偉業を成し遂げたティパ ベルタレッリ家の歓迎式にジュネーヴ市長と地元市民がレマン湖畔に4万人も集まり、辺りは歓喜の渦に包まれました。

オーガニックに特化し『ガンベロロッソ』最優秀ワイナリーに選出

カステッロ コッレ マッサーリ社の畑は全て有機栽培で行われ、ICEAの認証を受けたオーガニック農業の基準によって管理されています。海から吹くミネラルに富んだ強い風と昼夜の寒暖差が大きいことでミクロクリマが形成され、ブドウにとって理想的な環境となっています。土地のバリエーションが豊富で、それぞれの土壌に適したブドウ品種を栽培しています。110ヘクタール以上あるブドウ畑の主なブドウ樹はピサ大学と協力し、自生していたブドウ樹からマス セレクションによって選び抜いたサンジョヴェーゼです。モンテクッコのサンジョヴェーゼは他よりも房も粒も小さく育ちます。そして、色素成分のアントシアニンが多いため色が濃いワインとなり、フルーティーな香りにスパイシーな特徴が現れます。

ガンベロロッソセラーは地下4階建てになっています。なるべくワインと酸素との接触を防ぐため、重力を利用したグラヴィティシステムが採用されています。収穫したブドウを醗酵、熟成、ボトリングと上から重力によって順番に降りていく仕組みです。そうした積み重ねてきた研究の成果、2014年には『ガンベロロッソ』で最優秀ワイナリーに与えられる、「ワイナリー オブ ザ イヤー」を獲得しました。

 

サッシカイアに次ぐ歴史を持つ3大ボルゲリの一角「グラッタマッコ」

グラッタマッコセラー「グラッタマッコ」は「サッシカイア」、「オルネッライア」と並ぶ3大ボルゲリのひとつに挙げられます。カスタニェート カルドゥッチの丘に畑があり、1977年のカヴァラーリ家が設立し、1978年に初ヴィンテージをリリース。ボルゲリではサッシカイアに次いでワイン造りに取り掛かった歴史を持つワイナリーです。2002年からカステッロ コッレ マッサーリ社の傘下となったグラッタマッコは、「あるものを変えるべきではない」というオーナー、ティパ氏の考えから、カベルネソーヴィニョン、メルロー、サンジョヴェーゼのブレンドは変えていません。これまで以上の設備投資、畑の整備がなされ、更なる進化を遂げています。

グラッタ マッコの畑は平地が多いボルゲリの中で、小高い丘の上に位置する非常に恵まれた場所にあり、ボルゲリ低地では栽培が難しいとされる高品質なサンジョヴェーゼを栽培し、グラッタマッコにもブレンドしています。ボルゲリ地区でサンジョヴェーゼをブレンドしたワインは数が少ないです。一般的な濃密な味わいのボルゲリとは違い、「グラッタマッコ」にはサンジョヴェーゼの美しさと芯の通ったクラシカルな旨みに満ちた味わいが感じられます。

幻のブルネッロ「ポッジョ ディ ソット」から直々にオファー受け醸造する敏腕エノロゴ、ルカマローネ氏

ルカマローネ氏グラッタマッコにおいても、有機農法を遵守しています。バディア ア コルティブオーノ、マストロヤンニなど、トスカーナの一流ワイナリーを運営してきた凄腕エノロゴ マウリッツィオ カステッリ氏を招聘しました。現在は、ピサ大学の醸造栽培研究学科を首席で卒業した敏腕エノロゴ、ルカ マローネ氏がチーフエノロゴとしてグラッタマッコを牽引しています。

2011年には故ジュリオ ガンベッリが手掛けた、あの幻のブルネッロ「ポッジョディソット」を購入します。「ポッジョ ディ ソット」の前オーナー、ピエロ パルムッチ氏の引退に伴うものでしたが、パルムッチ氏がルカ マローネ氏に直々にポッジョディソットの新しい醸造責任者にオファーした事は実はあまり知られていません。通常であれば他のブルネッロの生産者へオファーを考えるものですが、「カステッロコッレ マッサーリ」「グラッタマッコ」でのテロワールがもつ気候や土壌の独自性を見極め、その魅力を十分に引き出す、ルカ マローネ氏の献身的な仕事ぶりが認められた事が大きな要因だと言われています。

グラッタマッコが新たに造るスーパートスカン「ラルベレッロ」

ティネッロ アンジェロガヤと近い畑で造る典型的なボルゲリスタイルのワイン
グラッタマッコが典型的なボルゲリワインを造ったらどうなるのか?という視点から 新たに購入した2ヘクタールの低地の畑で2004年から植樹を始めたのが「ラルベレッロ」です。畑はアンジェロ ガヤが所有するスーパトスカン「カマルカンダ」のすぐ近くにあり、粘土質の土壌です。あえてサンジョヴェーゼを使わず、カベルネソーヴィニョン、カベルネフラン、プティヴェルドの3種から成る典型的なボルゲリスタイルの構成となっています。

ボルゲリ地区では初めてアルベレッロ仕立てで栽培
「ラルベレッロ」はボルゲリでは初めてアルベレッロ仕立で栽培しました。南部イタリアやシチリア等で行われている株仕立てによる伝統的な栽培法ですが、収量は大幅に制限されますが、今では他のボルゲリの生産者もアルベレッロに切り替える生産者も出てきました。

ブドウを六角形に植えていく古代ギリシャの植樹法
そしてセットンチェ(7本の意味)と呼ばれる古代ギリシャに起源をもつ植樹法を採用しています。ブドウの株を六角形とその中心に植える事で、水分を均等に吸い上げ、どの株も影を造らず、最高の日当たりが得られる方法です。これは将来的により暑くなるであろう気候の変化を考えての事です。

3種のブドウを混醸
3種類のブドウは殆ど同じ時期に熟すので全て手摘みで3~4回に分けて収穫し、全てを混ぜて醸造を行います。これは、なるべく早い段階で異なるブドウ品種の調和を目指しているからです。ティネッロと呼ばれる開放型の醗酵槽で温度管理をせずに、パンチングダウン(ピジャージュ)を繰り返しながら自然発酵、長期間マセラシオンを行います。50%の新樽で16ヶ月間熟成、12ヶ月間の瓶内熟成を経てリリースされます。

標高350メートルで栽培されるフレッシュな酸味とミネラルを持つヴェルメンティーノ
カステッロ コッレ マッサーリ
メラッチェ モンテクッコ ヴェルメンティーノ 2015
メラッチェ モンテクッコ ヴェルメンティーノ 2015


海岸部から20キロ、標高350メートルに位置する畑で有機栽培のヴェルメンティーノ100%のワインです。昼夜の寒暖差と、海風がよく吹き抜ける畑です。醸造は温度管理されたステンレスタンクで醸造、澱とともに熟成させ、最低でも2か月間の瓶内熟成を経てリリースされます。「メラッチェ」とはカステッロ コッレ マッサーリのワイナリー内に流れる小さな川の名前です。
試飲コメント:クリーンでフルーティーな豊かな果実香に清々しいミネラルのアロマが綺麗に重なります。飲むと、ピュアでみずみずしい果実感とフレッシュな酸味と心地よいミネラルの旨みがあり、非常に洗練された口当たりの白ワインです。アペリティフとして楽しめますし、サラダや前菜、魚料理全般、特に魚介類のスパゲティと好相性。

遅摘み完熟ブドウと樽醗酵の豊かな味わい
カステッロ コッレ マッサーリ
イリッセ モンテクッコ ヴェルメンティーノ 2014
イリッセ モンテクッコ ヴェルメンティーノ 2014


標高300メートルの西向きの畑でオンブローネ渓谷から上がってくる海風がやさしく吹き抜ける畑です。有機栽培で育てられた樹齢10~15年の遅摘みにより完熟したヴェルメンティーノ85%とグレケット15%から成る白ワインです。通常より15~20日程遅らせて収穫されたブドウは40ヘクトリットルのオークの大樽で醸造されます。「イリッセ」とはオーナーのティパ氏の姉、マリア イリス女史から名づけられています。
試飲コメント:完熟したフルーツ香に、カモミールやミネラルの綺麗な香りが重なります。飲むと、遅摘みによる芳しいアロマとミネラル感、バランスを保つ美しい酸味があり、フレッシュで香り豊かな味わいです。余韻も長く、樽由来の円やかな風味と澱と心地よい酸味が続きます。エビやカニといった旨みが強い魚介類、バターを使った白身魚のムニエル等と好相性。

3種の赤ワイン用品種をブレンドされたフレッシュかつ複雑な味わい
カステッロ コッレ マッサーリ
グロットロ モンテクッコ ロザート 2015
グロットロ モンテクッコ ロザート 2015


サンジョヴェーゼ70%、チリエジョーロ15%、モンテプルチアーノ15%から成るフレッシュかつ複雑性も兼ね備えるロゼワインです。収穫されたブドウはソフトプレス後、すぐにブドウの果皮をモストから離します。新鮮な香りも失わないように、低温で温度管理されたステンレスタンクで醗酵、3ヶ月間熟成され2か月間の瓶内熟成を経てリリースします。
試飲コメント:明るく輝きのある美しいロゼカラーです。チェリーやラズベリーなどの赤い果実を思わせる溌剌とした香りが印象的です。飲むと、すっきりとしていながらも、余韻には絶妙なブレンドからくる素晴らしい複雑性が感じられ、長く続く味わいの豊かさがあります。サラミや生ハム、トマトソースを使った魚介料理から、酢豚や油淋鶏といった中華料理等、幅広く食事と楽しめる万能型の辛口ロゼワイン。

バランスの良いチャーミングでしなやかな果実感
カステッロ コッレ マッサーリ
リゴレート モンテクッコ ロッソ 2014
リゴレート モンテクッコ ロッソ 2014


サンジョヴェーゼ70%、チリエジョーロ15%、モンテプルチアーノ15%のブレンドから成ります。標高300メートルで細かい砂岩、凝灰質粘土に石灰質の泥炭土が混じる土壌です。「リゴレート」はカステッロ コッレ マッサーリのワイナリー内に流れる川の名前から付けられています
試飲コメント:レッドチェリーやベリーを思わせる果実感溢れるフレッシュな香りに、スパイスやミネラルのニュアンスが綺麗に重なります。飲むと、柔らかく、チャーミングでしなやかな果実感、タンニンは穏やかで軽快な酸味との調和が素晴らしく取れています。ワイン単体でも美味しいですが、パスタやお肉料理、イタリア料理は勿論和食とも幅広く合わせられる懐の深さも持ち合わせています

凝縮感とエレガンスに富んだ深みある味わい
カステッロ コッレ マッサーリ
コッレマッサーリ モンテクッコ ロッソ リゼルヴァ 2013
コッレマッサーリ モンテクッコ ロッソ リゼルヴァ 2013


厳選された古い畑で育てたサンジョヴェーゼ80%、チリエジョーロ10%、カベルネソーヴィニョン10%から成ります。リゼルヴァクラスからはアルコール醗酵は3~4週間、ステンレスタンクとティネッロと呼ばれる特殊の開放型大樽で温度管理をせずに自然発酵で行われます。ティネッロではパンチングダウン(ピジャージュ)は1日2回、人の手で行われます。
試飲コメント:プルーンやカシスの黒い果実を思わせる力強い香りに、甘草やスパイス、バルサミックなニュアンスが複雑に入り混じります。飲むと骨格の確りとしたフルボディ、凝縮感のある豊かな果実感、イキイキとしたタンニンが見事に溶け合い、エレガントで深みがあり既にバランスが取れています。赤身のお肉のローストや、鹿、イノシシと言ったジビエ料理との相性が良いです。

ブルネッロを思わせる優れた酒質と熟成能力を持つワイン
カステッロ コッレ マッサーリ
ポッジョ ロンブローネ モンテクッコ サンジョヴェーゼ リゼルヴァ 2012
ポッジョ ロンブローネ モンテクッコ サンジョヴェーゼ リゼルヴァ 2012


モンテクッコ北部にある単一畑「ポッジョ ロンブローネ」です。標高300メートルに位置する畑は凝灰質粘土に石灰質の泥炭土が混じる土壌で有機栽培で育てた平均樹齢50年のサンジョヴェーゼから造られます。40ヘクトリットルのオーク樽でマロラクティック醗酵後、18ヶ月間熟成、12ヶ月間の瓶内熟成を経てリリースされます
試飲コメント:深みのあるルビー色です。ダークチェリーやプラム、オレンジピールと杉の木、なめし皮の複雑な香りが入り混じる堂々たる存在感で、ブルネッロを思わせる香りがあります。飲むと凝縮感のある豊かな果実感は厚みがあり円やかな口当たりです。タンニンはスムーズでスパイシーで長く深い余韻が続きます。年産僅か5000本のみで非常に優れた酒質と熟成能力を持つワインです。

ボルゲリ最古のヴェルメンティーノ!素晴らしい調和を成す果実感とエレガントな酸味
グラッタマッコ
グラッタマッコ ビアンコ ボルゲリ ヴェルメンティーノ 2014
グラッタマッコ ビアンコ ボルゲリ ヴェルメンティーノ 2014


ボルゲリで最も古いヴェルメンティーノの畑で、ブドウの樹齢は20年を超えています。手摘みで収穫後、2/3をステンレスタンク、1/3を木樽で醗酵します。頻繁にバトナージュ(澱を攪拌させる作業)を繰り返しながら、7ヶ月間熟成。6ヶ月間の瓶内熟成を経てリリースされます。
試飲コメント:トスカーナの高級リストランテでも使用されている上質な白。熟したリンゴの深み、柑橘の爽やかさ、白い花、ハーブの上品で慎ましやかな印象です。飲むと、充実した果実の厚み、塩味を感じる心地よいミネラルとエレガントな酸味の調和があります。手長海老のグリルや白身魚のムニエル、蟹等、旨みの強い魚介料理、子牛のカツレツ等とは抜群の相性を魅せてくれます。

3大ボルゲリ「グラッタマッコ」のセカンド
グラッタマッコ
ボルゲリ ロッソ 2014
ボルゲリ ロッソ 2014


ワイン名の『BOLGHERI』は地域名でもあり、ラベルに表記できる大きさは現在は法律で厳しく定められていますが、私たちのボルゲリロッソはラベル表記の法律が出来る前からこのラベルを使用していますので、特例として認められています。新しいデザインにラベルを変更すると、今のラべㇽが使えなくなってしまうので、昔からこのラベルを変えずに使っています。
試飲コメント:深みのある、濃いルビーの色調です。味わいの芯の部分には黒スグリを思わせる果実味のしっかりとした軸がありながら、表面に一枚の美しいベールをかけたかのような、しなやかな口当たりが感じられ、細部に至るまで実にエレガントなスタイルで造られています。フィレンツェ風のステーキといった典型的なトスカーナ料理、赤身肉のグリルと素晴らしい相性を魅せてくれます。

「サッシカイア」「オルネッライア」と並ぶ3大ボルゲリ!
グラッタマッコ
グラッタマッコ ロッソ ボルゲリ ロッソ スペリオーレ 2013
グラッタマッコ ロッソ ボルゲリ ロッソ スペリオーレ 2013


グラッタマッコは3大ボルゲリの一つで、年産3万7000本程しか造りません。コッレマッサーリが所有してからもう14年経ちましたが、さらに高い品質に拘る事で30年は熟成に耐えうるポテンシャルを持つワインとなっています。どっしりとした味わいの中に芯の強さと美しさがある。これは、ボルゲリにおいてサンジョヴェーゼをブレンドしているグラッタマッコの特徴とも言えます。
試飲コメント:凝縮した果実感とシルキーなタンニンと溶け合い滑らかで深い味わいです。フィニッシュまでの隙の無いきめ細やかな余韻が非常に長く続きます。濃密なスーパートスカンとは一線を画すエレガンスが感じられます。今飲んでも十分に楽しめますが、数年たってからまた飲んでみたいと思わせるポテンシャルを持っています。ジビエや猪、赤身肉のローストと合わせると至福のマリアージュとなります。

グラッタマッコが造る典型的なボルゲリスタイルのワイン
グラッタマッコ
ラルベレッロ ボルゲリ ロッソ スペリオーレ 2013
ラルベレッロ ボルゲリ ロッソ スペリオーレ 2013


あえてサンジョヴェーゼを使わず、カベルネソーヴィニョン、カベルネフラン、プティヴェルドの3種から成る典型的なボルゲリスタイルです。全てのブドウを混醸させ早い段階から調和を保ちます。将来的な気候変化を考えて、イタリア南部の伝統的なアルベレッロ仕立てで栽培しています。今では他のボルゲリの生産者もアルベレッロに切り替える生産者も出てきました。
試飲コメント:濃密な果実感がありながらも豊かなタンニンとイキイキとした酸味、美しいミネラルがボディを確りと支える上品なスタイルが印象的です。典型的なボルドースタイルですが、醗酵から混醸を行っているので、既にバランスに長けています。凝縮された味わいが余韻まで非常に長く続きます。ゆうに15年以上の熟成のポテンシャルを持ち合わせています。
インタビューを終えて
マルテン氏の細やかな説明で、普段あまり口にすることの無いモンテクッコの素晴らしさを改めて知るいい機会となりました。「なぜモンテクッコでワイン造りを?」と聞いてみたところ、オーナーのティパ氏は以前から毎年モンタルチーノにワインの買い付けに行き、バカンスの夏の間は大好きなモンテクッコで過ごしていたそうです。前々から畑の良さに目をつけていたのですが、1998年畑を購入し醸造所を造るタイミングと、モンテクッコのDOC昇格が重なりました。その普通では有り得ないようなタイミングに、ローマに住んでいたティパ氏はモンテクッコに移住し本格的にワイン造りを始め、畑を増やしていきモンテクッコ最大のワイナリーとなり、今やモンテクッコのワイン協会の会長を務めるまでになったそうです。マルテン氏は「ボルゲリと言えばサッシカイア」というように「モンテクッコと言えばコッレマッサーリ」呼ばれるように常に高い品質を目指しています。という言葉がとても印象的でした。
コッレマッサーリのマルテン氏とトスカニースタッフ
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