2013年5月24日 アロイス ラゲデール社 社長アロイス ラゲデール氏 来日セミナー

 
突撃インタビュー

2013年5月24日 アロイス ラゲデール社 社長アロイス ラゲデール氏 来日セミナー

ワイナリー アロイス ラゲデール
アルトアディジェで150年にわたる歴史を誇るアロイス ラゲデール。アルトアディジェは大規模な協同組合が多いのですが、その中においてこのアロイスラゲデールは家族経営ながら幅広いラインナップと世界的に評価される高品質で州を代表する存在として知られています。5代目社長のアロイスラゲデール氏と息子さんのクレメンス氏の来日に合わせて行われたセミナーに行ってきました。

北側に連なる山脈とドロミテが生む気候と土壌!

ドロミテ 山脈 アロイスラゲデールは1823年にヨハンラゲデールが設立したワイナリーで、私は5代目になります。家族の歴史がそのままワイン造りの歴史になります。

ワイナリーのあるアルトアディジェはドロマイトで出来たドロミテ山脈がワイン造りにも大きな影響を及ぼしています。ドロミテは大昔に海だったところが隆起してできた地形で、そのため土壌には海洋の生物が堆積されています。

アルトアディジェの北側には高い山々が連なり、その影響で夜間は気温が下がるのですが、日中は一転して高くなります。この寒暖差がアロマ豊かなブドウを育てます。
 

厳選した買い付けブドウで造る「リフ」、ビオディナミを実践する自社畑と長期契約農家からの買い付けブドウを使用した「アロイス ラゲデール」、自社畑のブドウだけで造る「テヌータ ラゲデール」の3つのラインを展開、消費者の幅広い要望にこたえています。

アロイスラゲデールでは3つの商品ラインがあります。すべて買い付けたブドウで造る低価格帯の「リフ」、そして契約農家のブドウと自社畑のブドウで造る「アロイスラゲデール」、最後に自社畑のブドウだけで造る「テヌータ ラゲデール」です。

アルトアディジェは土地が少ないのですがたくさんの栽培農家がいます。個人でワインを造る規模ではない農家が多いので大きいところがブドウを買い取るというシステムが昔から行われています。私達は約100軒の栽培農家と契約をしています。

持続可能な農業にこだわっている結果がビオディナミ。契約農家にも働きかけている。

ブドウ畑 私たちは2004年からビオディナミへと移管しました。「テヌータ ラゲデール」のラインは野生酵母だけを使っています。今後は「アロイスラゲデール」もビオディナミにしていきたいと思っています。ビオディナミを始めた当初はこの先どうなるか分からなかったですし、野生酵母が思うように働かなかったこともありました。でも経験を重ねるうちにうまく進んでいったのです。

私の母はビオディナミで野菜を育てていました。例えば下弦の月の時は根菜類を、上弦の月の時は葉物、という風に月を見ながら野菜作りをしていました。もっとも1970年代に私がワインを造り始めた時はビオディナミをやろうなんていうつもりはありませんでした。

ビオディナミの提唱者ルドルフ シュタイナー博士は「全ては共存、融合している」と唱えています。つまり自然のまま、自然のハーモニーを大切にするということ。人は動物のいない文化を作ってしまいましたがこれは間違いです。ビオディナミをやる前は畑には土地と人しかいませんでしたが、ビオディナミを始めてからは畑に羊などの動物やハチやミミズなどの虫、そして微生物も存在するようになりました。
畑にも病気が発生し、場合によっては継続不可能な状態になったこともあります。でもそれもビオディナミにしてからなくなりました。ビオディナミのワインのほうが美味しい、とは言いませんが明らかにバランスのとれたワインになっています。

自社畑は全てビオディナミを行っていて、2年前ぐらいから契約農家達にもビオディナミへ移るよう話をしています。今では20%の農家がビオディナミをやっています。

馬でブドウ畑を耕すワイナリー
ブドウの樹に集まる羊たち
ワイナリーのあるアルトアディジェはドロマイトで出来たドロミテ山脈がワイン造りにも大きな影響を及ぼしています。ドロミテは大昔に海だったところが隆起してできた地形で、そのため土壌には海洋の生物が堆積されています。

白も赤も逸品が揃った単一畑シリーズ「テヌータラゲデール」

自社畑のブドウだけで造る「テヌータラゲデール」は単一畑のワインが主体です。アルトアディジェの北から南に畑は点在していますので、テロワールの特徴が異なり、適したブドウ品種も異なります。
テヌータ ラゲデール ポーラ ピノ グリージョ  

アルトアディジェ南部のマグレ地区にある単一畑ポーラ。ここはドロマイトの土壌でミネラルが豊富。フルーティーで程よいコクがある、バランスのとれた美味しさ。


テヌータ ラゲデール ポーラ ピノ グリージョ
 
テヌータラゲデール アム サンド ゲヴルツトラミネル  

マグレとテルメーノの近くに位置する単一畑アムサンド。昼夜の寒暖差が大きく、ゲヴルツトラミネルの特徴を存分に生かした華やかでエキゾチックなアロマとスパイシーなニュアンスが表現されている。典型的なゲヴルツトラミネルを飲みたい人にオススメ。


アム サンド ゲヴルツトラミネル
 
テヌータ ラゲデール ルーウェンガン シャルドネ  
マグレ地区の厳選した区画の樹齢25~60年のシャルドネ。石灰岩土壌で昼夜の寒暖差も激しい。発酵と熟成はバリックで行うが、それは澱と長く熟成させるため。クリーミーなニュアンスはあるが決して甘ったるくない。リッチでしっかりとした辛口。
ルーウェンガン シャルドネ
  
 
テヌータ ラゲデール リンデンバーグ ラグレイン  
北部ボルツァーノ地区に位置する単一畑リンデンバーグ。非常に暖かいミクロクリマ。プラムやブルーベリー、サクランボなどの果実、花やスパイスの豊かで甘い香り。甘さのあるアタックに続きしっかりとした酸とタンニンが広がる。力強く上品なラグレイン。
息子のクレメンスさんが大好きだという赤。
リンデンバーグ ラグレイン
 
テヌータラゲデール ルーミグバグ カベルネソーヴィニョン  
アルトアディジェのほぼ中央部に位置するカルダロ湖に隣接する単一畑ルーミグバグ。驚くほどに上品に仕上がっているカベルネソーヴィニョン。
ルーミバグ カベルネソーヴィニヨン
 

セミナーを終えて

アロイスラゲデールのワイン造りのコンセプトはとてもはっきりしていると感じました。ビオディナミにしたことでワインにシンプルな優しさが加わったような気がします。ガツンとした強烈さではなく、食事と一緒にゆっくりと楽しめるワインばかりです。

トップラインの「テヌータラゲデール」はもちろん素晴らしく、ぜひ味わってもらいたいですが、まずは「リフ」、そして「アロイスラゲデール」ラインから楽しむのもオススメ。特にアロイスラゲデールのモスカートジャッロは甘いアロマティックな香りとフレッシュな辛口というコンビネーションが最高でした。

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