2005年9月15日 バンフィ 突撃取材

2005年9月15日 バンフィ 突撃取材





当日チェザーニのアグリトゥーリズモを出発して
途中シエナにより、そこからバンフィに向かいました。
途中の山道はカーブの連続。
この道には、車酔いを起こしてしまうほど。

やっとバンフィ社についたときは本当にうれしく、
大きな門の向こうに、笑顔のバンフィスタッフ宮島さんが待っていてくれました。








■トップ10には入るバンフィ


とにかく、驚いたのは大きな会社であるということ。
最初に、のどが渇いたでしょうから、サンペレグリノでもどうぞと、室内のテイスティングルームに通されました。



アッピ「宮島さん、今日はお忙しい中本当にありがとうございます。こんなに大きなワイナリーなんて始めて来ました。本当に驚き。いったい何人くらいの方が働いているんですか?」

宮島さん「全スタッフで300人です。」



アッピ「ずいぶん大きいんですね。イタリアでもトップクラスなのでは?」



宮島さん「イタリアのワイナリーで10位には入ると思います」

アッピ
「ブルネッロにもたくさん畑を持っていらっしゃる。それって、ブルネッロのなかではどんなシェアに相当するんでしょう?」



宮島さん「モンタルチーノは、イタリア3番目に広い都市で、総面積2万4000ヘクタール。うちぶどう畑となっているのが3000ヘクタール。その中でブルネッロディモンタルチーノの格付けを有する畑が1900ヘクタールほど。
弊社はブルネッロディモンタルチーノの畑を178ヘクタールほど所有しているので、全栽培面積の10%近い畑に相当します。ブルネッロディモンタルチーノの生産者は全部で240軒。そのうちの70%は4ヘクタール未満の小さな生産者です。そして、240軒のうちの200軒が自社で瓶詰めを行っており、100ヘクタール以上あるのがその中の2軒。フレスコバルディ社とバンフィ社になるわけです。残りの40件は、協同組合などで瓶詰めをしてもらっています。」



アッピ「すっごいですね。ブルネッロのリーディングカンパニーなんですねぇ。びっくり」



宮島さん「では外に行ってご説明いたします。」



最初に連れて行っていただいたのが屋外。何やら、板が積み木のように並べられていました。




宮島さん「弊社では、樽材も自社で選んで管理しています。冬にフランスに木を見に行き、甘みの多い木を選び斧でカット、このように天日干しに3年ほどしします。3年ほどたったらピエモンテの樽メーカーガンバッシ社に頼んで、この板をミディアムトーストしてもらい(通常より10分長く)樽を作ってもらい納品してもらうわけです。」


アッピ
「ひえぇ~。樽まで造っているんですか?こんなこと他のワイナリーで見たことないのですが、他でしているところあるんでしょうか?樽は買うものと思っていました。」



宮島さん「たとえばシャトーマルゴー、イタリアではガヤなどがこうしたことを自社でやっています。やはり、樽材も自分で選んでいれば木材に関しても目利きになりますし、木の供給元でも、中途半端な木を私たちに案内することはできませんからね。結構、樽材はいいものを取り合う傾向にありますので、こうして自分たちの目で選んでいるわけです。」

アッピ「そこまでするんだぁ。すごい」



宮島さん「弊社では、赤ワインのモストも木に触れるのが早ければ早いほどいいと考えています。だから、赤ワインは、樽発酵がいいと考え今それに取り組んでいるところ。木樽の果たす役割は非常に大きいと考えているわけです」

「では中に入って醸造を見ていただきましょう」




宮島さん

「今年はソービニヨンブランから収穫を始め、シャルドネ、今はちょうどメルロー、シラーなどを収穫しています。ブルネッロの収穫はおそらく9月下旬~10月の頭になると思われます。収穫からマックス4時間以内に圧搾をかけます。

回転するつつ状の圧搾機の中、ゴム風船が膨らむような形でぶどうをソフトに押しつぶします。回転しながら圧搾するのは、どのぶどうも同じような圧力がかかるようにするためで、下にあるぶどうが不要に潰れすぎないようにするためですね。

そして、24時間~48時間後に、清澄作業。上澄みだけをタンクに移してアルコール発酵を始めます。」


アッピ「(大きな木の樽を指差して)これがさっきおっしゃってた発酵のタンクですか?」


宮島さん「ええ、そうです。今年から、オーク材による発酵を取り入れています。オーク材による発酵が赤ワインにとっていいとわかってもオーク材の管理はなかなか大変なんです。温度管理と衛生管理。この問題をいかに解決するかを考え、今年より、オーク材をしようしても、温度管理をできるようにしました。下に沈んだワインを定期的に冷却管を通して、一定の温度にして上から戻すなど、木なので温度管理が難しい部分を解決して取り組んでいます。
オーク材の発酵樽は空にしないほうが、いいので、常になんらかのワインを醸造してその品質を維持しているんですね」



アッピ「なるほど。昔のワイン造りのいいところを科学的に今のワイン造りに取り入れているわけですねぇ。」




宮島さん
「樽の洗浄ラインをご覧頂きましょうか」


アッピ「樽の洗浄ライン?初めて見ました。こんなものがいるんですか??」


宮島さん「熟成中の樽の洗浄ラインです。650樽の洗浄をここでして、オリ引きしたワインを同じ樽に戻しています。
ワインは熟成中にオリが発生します。オリと必要以上に一緒にワインがあることは好ましいことではありませんので、数ヶ月に1度なのかワインの状況を見ながらオリ引きが必要になります。ブルネッロは熟成期間が長いので、熟成中にこのようにオリ引きを数度することになります。
従来はその度に、違う樽に移し変えていたのですが、この洗浄ラインの開発で樽の数をは減らすことができ、また、同じ樽に戻してあげることができるので、ワインにも良くなったんですね。」


アッピ「それにしても、そんなに樽があるとは・・信じられません」


・・・その後、小樽のセラーに移る。

アッピ「うっひゃ~~。こんなに樽が並んでるのを見たのは初めてです。両サイド上から下まで樽だらけじゃないですか??」

宮島さん
「地下のセラーに参りましょう」

「このセラーはバンフィ設立当初から作られていたもので、スペースが足りなくなったので、地上にも増設しました。地下5mにこれだけの空間をつくるのですから、地下水が入らないようにと大変なお金がかかったようです。」

アッピ「それにしても、最初からそんなに投資できるなんて、バンフィっていったい誰が所有していらっしゃるんですか??会社ですか?」

宮島さん
「バンフィ社は1978年に設立されました。当初2年間は開墾して、テストを繰り返し、1979年~5年間かけて工場を建設。1984年に完成しました。オウナーはイタリア系アメリカ人のマリアーニさんという方で、ローマ法王ピオ11世に仕えた給仕長テオドリーナ・マリアーニのおいに当たるのがジョバンニ・マリアーニです。ジョバンニマリアーニはアメリカにわたりバンフィ・ヴィントナーズを設立イタリアからのワインや乾物の輸入で成功した人で、その息子2人がのちにランブルスコの輸入で大成功を収めました。母国イタリアでも貢献をしたいと、ブルネッロに土地を取得してワイナリーを立ち上げたのがバンフィの始まりです。
バンフィ設立の1978年当時、ビオンディサンティはありましたが、カーゼバッセなども創成期、フィレンツェやローマからも遠かったこともあり、無名だったんです。まさにブルネッロの歴史は、ビオンディサンティに始まり、バルビが歴史を確立。バンフィが爆発させたといっても過言ではありません。」



その後畑に移動、完璧といっていいほど、美しく選別されたぶどうたち。
状態の悪いものは早い段階で落とし、最終的には1本のシューティング(長いつる)に2房のぶどうしかならせない。もったいないことに、立派なぶどうたちがたくさんぶどうの樹の下に間引かれて落ちていました。

モンタルチーノの美しい山々を眺める丘で、伺ったバンフィの話の数々。
大きな企業でありながら徹底したワイン造りへの真摯な姿勢に頭の下がる思いがしました。おいしいワイン以外できようがない徹底振りです。





インタビューを終えて:


宮島氏は、若干33歳。つぎつぎと質問に正確な数字や西暦まで添えてお話してくださり、まったく驚かされました。

「よくそんなにいろいろ記憶できますね」と聞くと、
「ワインが好きですから。」と一言

英語もイタリア語も堪能な氏は日本の大学卒業後にイタリアに渡りそのままバンフィ社に。ブルネッロのことなら右にでるものなしの博学ぶりに、脱帽いたしました。

お忙しい中貴重なお時間を頂戴し丁寧にご説明いただきまして本当にありがとうございました。

 

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