2013年4月12日 ストッコ訪問

2013/04/12
突撃インタビュー
 
2013年4月12日 ストッコ

集合写真
イタリアの最北東、フリウリ ヴェネツィア ジュリア州の造り手ストッコとは2008年から取引をスタート。高品質白ワインの生産地として名高いフリウリで素晴らしいコストパフォーマンスワインを見つけた時の嬉しさは今でも忘れられません。 ストッコがあるのはウーディネ県のビチニッコという人口約800人の小さな村。お昼を少し過ぎた時間帯だったのですが昼食ができそうなお店がどこにもなく、約束よりも早くストッコに行ってごちそうになってしまいました。

海にも山にも近い土地だから寒暖差の大きい気候条件

南に約20kmのところには海があり、東と北はそれぞれユーゴスラヴィア、オーストリアとの国境で山脈が連なっているフリウリ。実際に現地を見るとその恵まれた地形と気候条件を実感します。南は海に近く、北側は山脈が連なっていてとても寒暖差のある気候です。この独特の気候がアロマの高いブドウを造ります。昔からワイン造りが盛んにおこなわれていたわけですが、現在とは少し状況が違うようです。

昔は赤ワインがよく売れていた。そして、シャルドネやピノグリージョなど売りやすい人気品種を造っていました。それはそれでとても高い評価を受けていたのですが、最近になって土着品種が見直されてきたとのこと。このエリアで昔から造られてきたのがマルヴァジア、ピコリット、リボッラジャッラ、レフォスコ。そしてトカイ(フリウラーノ)です。

ストッコのワインがしっかりとしたストラクチャーとコクがある理由

ピノグリージョ ラベルストッコの白ワインはこの価格帯にしては非常に濃厚でコクを感じます。その理由は収穫時期と醸造方法。十分に成熟してから収穫、そして発酵後は長い時間(約6ヶ月間)マセラシオンをしています。アルコール度数が高く、まるみのある味わいになり、時間の経過とともによりふくよかになっていきます。

例えばピノグリージョはフラワリーなニュアンスが特徴ですが、熟成を重ねるとともによりまろやかに、リッチになります。アルコール度数も13%あり、4~5年は軽く熟成させることが可能。2011ヴィンテージは「トップワインヴェネツィアジュリア」にも選ばれています。

 

個性豊かなフリウリの土着品種

畑の様子ストッコは実に7種類の単一品種の白と4種類の単一品種赤、そして2種類の単一品種の甘口ワインを造っています。ブレンドバージョンも加えるとラインナップの幅の広さに驚きます。

昔から造られていたけど忘れられていたというリボッラジャッラは他の白品種よりも遅めの収穫で、柔らかな落ち着きのある味わい。フリウリのトップ100に選ばれたこともあるピノグリージョは香りも味わいも華やか。酸とミネラルが際立つフリウラーノ、フルーティーでふくよかなシャルドネ。そして柑橘系のニュアンスが印象的なマルヴァジアは魚料理とすごく合いそう。ベジタブルなアロマが特徴のソーヴィニョン、そしてトラミネルアロマティコ。トラミネルはアルトアディジェに比べて香りはおとなしいのですが、しっかりとした味わいで評判だそう。
一方赤はメルロー、カベルネフラン、カベルネソーヴィニョン、レフォスコ。そして土地の人たちが一番好んで飲むのが青々したイメージのカベルネフラン。この茎っぽいニュアンスがたまらなく美味しそうで、バールで何も言わずに赤ワインを頼むとカベルネフランが出てくるとか。だから地元消費が圧倒的に多いのだそうです。

フリウリの稀少ブドウ「ピコリット」で造る贅沢な甘口ワイン

ルーシント ラベルイタリアの甘口ワインの中でも稀少性の高いものとして知られている「ピコリット」。名前の可愛らしさも印象に残りますが、素晴らしいのはその上品な甘さ。厳選した粒を乾燥させて造るストッコのピコリット「ルーシント」は蜂蜜や乾燥フルーツ、砂糖漬けなどのニュアンスが次々と広がってくる味わいにはただただ「美味しい」の言葉しか出ません。100kgのブドウからわずか30リットルしか造られない稀少品です。

ちょっとややこしい、DOC、IGTのきまり

ストッコは今までフリウリグラーヴェDOCというカテゴリでワインをリリースしてきましたが、今回からソーヴィニョンとピノグリージョは「IGTヴェネツィアジュリア」のカテゴリーになりました。

ストッコのエリアで可能なIGTは2つ。品種によって「IGTヴェネツェジュリア」か「IGTヴェネツィア」になるそうです。そしてフリウラーノという名称は「DOCグラーヴェ」だけに許された名称。ストッコのあるエリアは「ヴェネツィアジュリア」なので許される限りこの名前を使いたいと考えています。と同時に、DOCグラーヴェのエリアは広範囲で品質もバラバラ。だからあえてDOCではなくIGTを選んだそうです。

ご馳走になった料理
インタビューを終えて
ストッコのあるビチニッコ周辺も昔はヴェネト同様、養蚕業が盛んだった土地。時代の流れとともに廃れ、その後フリウリの人たちは生活の糧となる仕事をそれぞれの家族が試行錯誤していったという話を聞きました。ストッコは現オーナーのアンドレアさんの曾祖父が始めた農園。当時はブドウやトウモロコシなどの農作物を栽培し、乳牛も飼っていたそうです。そしてアンドレアさんのお父さんがワイン造りに特化し、1970年代にボトリングを始めました。そして今、アンドレアさんが事業を拡大して世界中に輸出しています。人口わずか800人ほどの村で造るワインが世界で評価されているということに感動するとともに改めて尊敬の念を覚えました。

泊ったB&Bがまた素晴らしくって、元々農場だったというその家族のマンマ手造りのパイや自家製ジャム、サラミが並んだ朝食の美味しさは一生忘れられそうにありません。ストッコのワインも食事も、そしてB&Bの手造り感満載の料理も全てフリウリという土地が造っているもの。

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