大人気の遅摘みアパッシメント「グラン マエストロ」突撃インタビュー

2019/09/30
突撃インタビュー
 
2019年9月11日 輸出部長 アレッシオ パヴァン氏

ヴェネトからプーリアへ進出し自由な発想で次々とヒットワインを生み出す「チェーロ エ テッラ」!大人気の遅摘みアパッシメント「グラン マエストロシリーズ」

チェーロ エ テッラは1908年、ヴェネト州ヴェローナの葡萄畑より始まりました。先代の3代目から瓶詰を行い、4代目の現在は近代的な設備を導入し、更に品質を向上させています。1999年よりブドウ栽培家組合を設立し、プーリアへ進出しました。現在では本拠地ヴェネトとプーリアに3000件もの栽培家と6000haの畑を擁します。ヴェネト人の気質とプーリアの果実味溢れるブドウの融合により生まれた素晴らしいワイン「グランマエストロ シリーズ」について、輸出部長のアレッシオ パヴァン氏にお話しを伺いました。

『ルカマローニ』高得点連発のアパッシメントシリーズ 最大の功労者エノロゴ・マッシモ氏に捧ぐ「グランマエストロ」

『ルカマローニ』高得点を連発し話題を呼んだ「グランマエストロ」はヴェネト出身のエノロゴ、マッシモ マーリン氏の功績により生まれました。 マッシモ氏はヴェネトにあるイタリア初の醸造学校、コネリアーノ醸造学校を卒業し、チェーロ エ テッラに勤め始めました。1908年に創業し、現在では年間3300万本のワインを生産する巨大ワイナリーでキャリアを積み、チェーロ エ テッラが1999年にブドウ栽培家組合設立しプーリアへと進出する際、新しいワインプロジェクトの指揮を執るためマッシモ氏はプーリアへ赴き、さらに活躍を重ねました。

「グランマエストロ」というプロジェクトは30年以上チェーロ エ テッラの醸造責任者を務め、豊かな知識と経験持つマッシモ氏に敬意を表してスタートし、ヴェネト人のマッシモ氏の確かな醸造技術と、プーリアの恵まれた気候の中で収穫されたブドウの融合により、世界からも評価される「グランマエストロ」シリーズが誕生しました。

超遅摘み、樹に付けたままブドウを乾燥させるアパッシメントと圧倒的なコスパ

アパッシメントされたブドウグランマエストロシリーズの特徴は何といっても超遅摘み、樹に付けたままブドウを乾燥させるアパッシメントと圧倒的なコスパにあります。
プーリアにはアフリカ大陸から来るとても暑い風「シロッコ」がコンスタントに吹くため、ブドウ畑で自然な形で乾燥させることができます。この風のお陰で湿度を抑えカビやバクテリアなどの病気を抑制し、健康で品質の良いブドウが生まれます。

ロッソ「グランマエストロ ロッソ」では、プーリア北部フォッジャの畑で栽培されるサンジョヴェーゼを主体に、南部のレッチェで獲れるプリミティーヴォをブレンドします。サンジョヴェーゼは通常よりも約30日間収穫を遅らせ、糖度と凝縮感を高めます。
ワインは褐色がかった濃いルビー色で完熟感のある黒い果実の甘い香り、スパイスやカカオのニュアンスが感じられます。飲むと濃いベリー系のしっかりした果実味とまろやかな酸が感じられ、長い余韻を楽しめます。

プリミティーヴォ「グランマエストロ プリミティーヴォ」は南部レッチェのプリミティーヴォを使用し、同じく30日間ほどの樹につけたままアパッシメントを行います。こちらもとても凝縮感を感じられますが、残糖度とアルコール度を低め仕上げているのでジャミーなプリミティーヴォのイメージとはどこか違い、後味のスッキリする味わいです。

ビアンコ「グランマエストロ ビアンコ」はレッチェのシャルドネとフィアーノを使用します。このうちシャルドネを30日間アパッシメントし、アロマ豊かなフィアーノとブレンドします。シャルドネのしっかりした骨格やミネラルと、フィアーノ由来のいきいきした酸とアロマが融合し、フレッシュ感がありつつ、ふくよかなトロピカルフルーツの果実香が楽しめます。

 

自由な発想で美味しさとコスパを追求するチェーロ エ テッラ

ブドウ畑6000haの栽培面積を擁し、そのうち60haの畑でCCPB(イタリア政府のオーガニック認証機関)の認証のもと、ビオロジック栽培がされています。
当店でも人気の「ビオ ビオ シリーズ」はこのビオロジックの畑から収穫されます。「ビオ ビオ シリーズ」はその名の通り「Bio=有機農法(ビオロジック)」で産み出されたワインです。ヒヨコの鳴き声「Pio」と「Bio」を掛けた可愛らしいラベルが特徴です。
このビオ ビオ シリーズの「ビオ ビオ シャルドネ」ではヴェネト産とシチリア産のメルローをブレンドします。ヴェネトのシャルドネの若々しさとシチリア産のふくよかな味わいが楽しめます。「ビオ ビオ メルロー」でも同じくヴェネトとシチリアのブドウをブレンドし、瑞々しい果実味と酸のバランス良く心地よい飲み心地です。

ヴェネトとシチリアのブドウの個性を活かし、チェーロ エ テッラならではの枠にとらわれない自由な発想でのワイン造りが、今世界中で人気を集めています。

リッチな果実味と独特のミネラルのある上品なプリミティーヴォ
グラン マエストロ
プリミティーヴォ ディ マンドゥーリア 2016
プリミティーヴォ ディ マンドゥーリア 2016


プリミティーヴォを樹に付けたまま乾燥させる遅摘みアパッシメント。ワイナリーのプーリア進出の立役者マッシモ氏に捧げるコンセプトワインです。
試飲コメント:通常よりも1ヶ月近く収穫を遅らせ、糖度と凝縮感を高めた葡萄を使用します。黒スグリやプラムジャムのフルーティーな香りにココアやバニラ、タバコなどのスパイシーな香りが感じられます。
柔らかく甘みを持つタンニンとともに芳醇な赤系の果実味が広がり、余韻にはスパイスやコーヒーのニュアンスが楽しめます。残糖度とアルコール度を低め仕上げているのでジャミーなプリミティーヴォのイメージとは違い、後味のスッキリする味わいです。

超遅摘みサンジョヴェーゼの濃密な甘やかさと伸びやかな酸味
グラン マエストロ
グラン マエストロ ロッソ 2017
グラン マエストロ ロッソ 2017


サンジョヴェーゼを樹に付けたまま乾燥させる遅摘みアパッシメント。プリミティーヴォとブレンドし、秀逸なバランスを持つ赤ワイン。ワイナリーのプーリア進出の立役者マッシモ氏に捧げるコンセプトワインです。
試飲コメント:プーリア産のサンジョヴェーゼとプリミティーヴォをブレンドします。サンジョヴェーゼは通常よりも約30日間収穫を遅らせ、糖度と凝縮感を高めます。褐色がかった濃いルビー色。完熟感のある黒色果実の甘い香りに甘草やスパイスのニュアンスがあります。
口中ではまろやかな酸味や滑らかなタンニンとともに濃厚なベリー系の果実味が感じられ、余韻に長く残ります。濃密さもありながらイキイキとした酸味もしっかりと感じられる素晴らしい出来映えです。1,000円台前半という価格帯では飛び抜けた完成度の赤ワインです。

膨よかなトロピカルフルーツの果実香と濃密で長い余韻
グラン マエストロ
グラン マエストロ ビアンコ 2018
グラン マエストロ ビアンコ 2018


シャルドネを樹に付けたまま乾燥させる遅摘みアパッシメント。フィアーノをブレンドし、フレッシュで、トロピカルな果実味を感じる白ワインです。ワイナリーのプーリア進出の立役者マッシモ氏に捧げるコンセプトワインです。
試飲コメント:プーリア産のシャルドネとフィアーノを使用します。シャルドネは通常よりも約30日間収穫を遅らせ、糖度と凝縮感を高めます。
鮮やかなイエローゴールドの外観で膨よかなトロピカルフルーツの果実香や蜂蜜、アカシアの花などの香りが感じられます。口の中でもトロピカルフルーツが繰り返し感じられ、サラサラとしたミネラルやフレッシュな酸味があり長い余韻がお楽しみいただけます。

ビオロジックの畑で生まれるみずみずしい果実味のメルロー
チェーロ エ テッラ
ビオ ビオ メルロー 2017
ビオ ビオ メルロー 2017


ビオロジックの畑で栽培されるヴェネト産とシチリア産のメルローをブレンド。それぞれの地の個性を活かした飲み心地の良い赤ワインです。可愛い「ヒヨコ」がトレードマーク。
試飲コメント:赤紫がかったルビー色の外観。熟したラズベリーやアメリカンチェリー、プラムなどのアロマに、ハーブのニュアンス。瑞々しい果実味と酸とのバランスが良く、細やかなタンニンも加わり、非常に飲み心地の良い味わいです。優しい甘やかさがあり飲みやすいので、普段の食事に合わせられる気軽さがあります。

ビオロジックの畑から生まれる優しい果実味広がるシャルドネ
チェーロ エ テッラ
ビオ ビオ シャルドネ 2018
ビオ ビオ シャルドネ 2018


ビオロジックの畑で栽培されるヴェネト産とシチリア産のシャルドネをブレンド。ヴェネトからは若々しさ、シチリアからふくよかさ。可愛い「ヒヨコ」がトレードマーク。
試飲コメント:麦わら色の外観で、トロピカルフルーツや洋梨のアロマ。アタックは柔らかく、優しい果実味が広がります。滑らかなミネラルと酸味のバランスもよく、非常にコストパフォーマンスの高い味わいです。若々しさと柔らかい口当たりで、どんなお料理とも合わせられるオールマイティーなハイコスパ白です。

気取らず乾杯!親しみやすさ抜群の高コスパ プロセッコ
カーザ デフラ
プロセッコ スプマンテ ブリュット オロ NV
プロセッコ スプマンテ ブリュット オロ NV


チェーロ エ テッラグループのブランドの一つ、カーザ デフラのプロセッコです。カーザ デフラとは、チェーロ エ テッラが1908年に設立された当時、ヴィチェンツァの南、コッリ ベリチに所有していたの畑の名前です。コッリ ベリチは玄武岩を含む粘土質の土壌で、この玄武岩に豊富に含まれるカリウムなどの養分により芳醇な酸味がワインに表れます。また、日照時間が長い事に加え、降水量も少なく、標高も高いため昼夜の寒暖差もあり、上質な葡萄が収穫されることから古くから葡萄栽培が行われてきた土地でもあります。
試飲コメント:淡い黄色の外観。柑橘系果実やリンゴなどフレッシュな果実香に白い花などのフローラルな香り。口中では心地の良い細かい泡が広がり、綺麗な酸味とミネラル感が感じられるエレガントな味わいです。アルコール度は11.2%と低めで親しみやすく、乾杯からアンティパスト、白身のお肉など幅広く合わせることができます。
インタビューを終えて
今回チェーロ エ テッラのアレッシオ氏のお話を聞いて、何よりも「枠に捉われずおいしく品質の良いワイン」を多くの方に飲んでもらいたいという、強い想いを感じました。今回試飲させていただいたワインも手に取りやすい価格で、お値段以上の味わいを感じられるワインばかりでした。特に印象に残ったのは、はやり「グランマエストロシリーズ」の遅積みアパッシメントです。中でもサンジョヴェーゼのアパッシメントは他では見られない珍しいものだと思います。サンジョヴェーゼの酸を活かしつつアパッシメントで優しい甘みを表現する、今までにない新しい美味しさを発見できました。この機会に是非お試しいただきたいワイナリーです。
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