自社畑100%ビオロジックフランチャコルタ!長期熟成の素晴らしい深み「ヴィッラ」

2018/12/19
突撃インタビュー
 
2018年11月22日 ヴィッラ社 ティツィアーノ チェルヴォーネ氏

自社畑100%ビオロジックフランチャコルタ!長期熟成の素晴らしい深み「ヴィッラ」

ヴィッラ社 ティッツィアーノ チェルヴォーネ氏と
大手生産者がひしめくフランチャコルタエリアで1960年創業、家族経営を貫く「ヴィッラ」。造るフランチャコルタは100%自社畑、100%単一ヴィンテージ、100%土着酵母、100%ビオロジック農法で造る素晴らしいポリシーを持っています。一般的に平野部で造られる事が多いフランチャコルタにあって、ヴィッラはエリア北東部のアルプス山麓で造られ、ミネラルと塩味が溶け合う美しい味わいがあります。「ヴィッラ」の生産量は「ベラヴィスタ」や「カ デル ボスコ」の1/10と非常に小規模。毎年特定の顧客とレストランへの直売だけで完売してしまう、知る人ぞ知る高品質なフランチャコルタです。醸造担当のティツィアーノ チェルヴォーネ氏にお話を聞きました。

フランチャコルタ生産者の中でも珍しい家族経営のカンティーナ

ファミリー
フランチャコルタ生産者の中でも珍しい家族経営のカンティーナ
こんにちは。ミラノの醸造学校を出てからヴィッラに来て2年半が経ちました、主にエノロゴとして醸造を担当していますが販売も担当しているので世界各地を廻ります。幸運な事に、イタリアのワイン産地としても非常に高いレベルにあるフランチャコルタの素晴らしい造り手「ヴィッラ」が私に声をかけてくれました。元々ミラノ出身ですが、仕事の為に今はフランチャコルタエリアに住んでいます。

ヴィッラは高価な設備を必要とするフランチャコルタ生産者の中でも珍しい家族経営のカンティーナで投資の為の出資等は一切受けていません。 「大生産者はブドウ又はワインを購入してフランチャコルタを造りますが、ヴィッラは自分の畑のブドウだけを使うことで理想のワインを造ります。これが大きな違いです。

写真の一番右に立っているアレッサンドロ ビアンキが1500年代から続く非常に歴史ある畑とカンティーナを1960年に購入した事からヴィッラの歴史が始まります。現在、当主はアレッサンドロの娘、ロベルタが務め、ワイン醸造はロベルタの夫でパオロが担当しています。ロベルタとパオロの2人の息子が跡を継ぐ準備をしています。

丘自然との共存。丘をくりぬきフランチャコルタを醸造
カンティーナは1500年代に建てられたもので、このカンティーナでは赤ワインを造っています。フランチャコルタを造る場所はこのカンティーナではなく、畑が広がる丘を掘り、くりぬかれた丘の中で造っています。これはアレッサンドロが1960~1970年代にかけてフランチャコルタを醸造する新たなカンティーナとして丘をくりぬいて造りました。自然との共存を目指して森を残した結果です。

平野部と異なる海底由来のミネラルに富むテロワール

畑アルプス山脈の最南端に位置する「モンティチェッリ ブルッサーティ」
ヴィッラの畑はフランチャコルタエリア北東部にあり、1000メートルを越えるアルプス山脈の最南端に位置するモンテ デッラ ロッサ山麓のモンティチェッリ ブルッサーティ村に位置しています。ヴィッラはこの地で最大の土地所有者です。

ここは非常に冷涼な気候で、平野部ではなく山の上に畑がありブドウにも良い影響を与えています。土壌は平野部のフランチャコルタの土壌よりももっと古い歴史を持っています。ジュラ紀の土壌で石灰、凝灰岩、粘土石灰が混じる土壌で非常に高いミネラル感、塩味というものをブドウに与えてくれます。

モンティチェッリ ブルッサーティ地区には他に小さな生産者が5、6軒いますね。今、この村で起きている事では平野部でフランチャコルタを造っている生産者が、モンティチェッリ ブルッサーティ村の畑を借りてブドウ栽培を行い始めています。フランチャコルタ全体で現在120生産者がいます。トータル1800万本生産していますが、私達の生産量はフランチャコルタ全体の約1%程で約25万本です。

地図
平野部と異なる海底由来のテロワール
地図を見ましょう。一般的にフランチャコルタの中心部は黄色に塗られた劇場型に広がる平野部のゾーンです。このゾーンの土壌は氷河由来で砂と粘土が主体です。水分を蓄える事が難しい特徴があり、直ぐにブドウが水を欲するストレス状態になりがちとなるとても柔らかい土壌です。ヴィッラが構えるモンティチェッリ ブルッサーティの土壌は氷河由来ではなく、海底由来の土壌で、一般的なフランチャコルタとは全く異なるキャラクターを持っています。

栽培は全てビオロジック農法
私達は100ヘクタール土地を所有していて、ブドウ畑は37ヘクタールを所有しています。ブドウ栽培以外では麦を植えています。1980年代までは家畜も飼っていました。37ヘクタールの畑はよりブドウ栽培に向いている場所を選びました。土壌の状態や方角などの地理的条件も含めて畑をセレクションし、ブドウを植えています。栽培は全てビオロジック農法でやっています。フランチャコルタではビオロジックは非常に珍しいと思います。ケミカルな要素を持つ肥料や除草剤、化学薬品は一切使っていません。ブドウが病気にかかった場合も銅や硫黄といったナチュラルなものしか使っていません。

 

100%自社畑、100%ミレジマート、100%土着酵母で造るフランチャコルタ

カンティーナ
100%自社畑、全てのフランチャコルタが100%ミレジマート
ヴィッラのもう一つの特徴は100%自社畑のブドウを使用しています。栽培から醸造、ボトリングまで一貫して自分たちでコントロールが出来ています。そして造る全てのフランチャコルタがミレジマート(単一収穫年)でボトリングしています。単一ミレジマートでフランチャコルタを造る規定としては30カ月以上の熟成、単一ヴィンテージが85%以上ある事と定められていますが、私達は少ないとも36カ月以上の瓶熟と、その年のブドウ100%でミレジマートを造るこだわりがあります。スティルワインも赤白極少量造っています。ブドウはカベルネソーヴィニヨン、カベルネフラン、メルロー、ネッビオーロ、バルベーラを植えています。

18年間研究を重ね、1978年にようやくリリースした拘り
100%自社畑、ミレジマートフランチャコルタしか造らない、家族経営である事に加えて、1960年にアレッサンドロが創業したのですが、初めてフランチャコルタをリリースしたのが1978年でした。1978年当時はフランチャコルタには10軒程の生産者しかいませんでした。私達は18年間、育てたブドウは他の生産者に卸していたりしました。この18年あまりの時間にシャンパーニュに行って醸造を学んだり、どのようなワイン造りが適切であるかという事を18年もかけて研究を重ね、ようやくワインをリリースしました。ヴィッラがどれだけ品質にこだわりを持っているかが御理解いただければと思います。

インタビュー大学と共同研究で土着酵母の解析を進める
酵母に関しても独自の研究を進めています。フランチャコルタの生産者は購入した酵母を使用する生産者が多いです。10年前からヴィッラでは自分達の土着の酵母からフランチャコルタ造りを進める研究をしています。フィレンツェ大学と協力しまして、ブドウの房、モスト(果汁)、ブドウ樹、カンティーナの壁に至るまで住み着いた酵母を採取したところ、300種類の酵母が見つかりました。その中から年毎に異なる2つの酵母を選び、第1次醗酵に使用しています。この2つの酵母を使用する事で私達のキャラクター、スタイルを最大限に表現する事が出来ます。100%自社畑、100%土着の酵母でワイン造りを進めています。

酸とミネラル、魅力的な複雑性「エモショーネ」「エクストラ ブル」

ボトル

それでは試飲しながらお話ししましょう。

試飲1.フランチャコルタ ブリュット エモショーネ ミレジマート 2012

エモーショネ1978年以降造り続けるベーシックなフランチャコルタ「エモショーネ」
このフランチャコルタは1978年に初めてリリースしたフランチャコルタで以降ずっと造り続けています。「エモショーネ」とは情熱という意味です。ラベルは1978年時から同じ色をつかっています。生産40周年を記念して行った垂直試飲では2008年がとても良い状態でした。2012年は2017年の4月にデゴルジュマン(澱抜き)を行いました。私達が持っている全ての区画(26区画)のブドウを使用します。2012年は85%シャルドネ、5%ピノ ビアンコ、10%ピノネロのブレンドです。4年間の瓶熟を行っています。ブリュットを名乗る規定では1リットル当たり12グラムの残糖が認められていますが、ヴィッラでは6.5グラムしか使っていません。ステンレスタンクのみで造っていまして、「フレッシュさ」と「酸度」というものを表現しています。

「エモショーネ」にはピノビアンコは不可欠
「エモショーネ」をお話する時に重要なブドウ品種はピノ ビアンコです。エモショーネにだけピノビアンコを使用します。1978年リリース時からシャルドネ、ピノ ビアンコ、ピノネロの3品種から造られていましたが、当時フランチャコルタエリアでは一般的にシャルドネとピノビアンコの区別がはっきりとは付いていませんでした。現在ではピノビアンコとの区別が明確に分かれフランチャコルタにシャルドネを使うケースが一般的となりました。いまやピノビアンコはフランチャコルタ全体のブドウ栽培を見ても僅かに5%しか栽培されていません。ヴィッラの37ヘクタールの畑の中でもピノ ビアンコは1ヘクタールのみです。しかしながら「エモショーネ」にはピノビアンコが不可欠です。ピノビアンコフレッシュで白い花のような香がドライなワインに華やかさを与えてくれます。

ステンレスタンクのみで造っていますが、香りの中には澱由来のパンのような香ばしさが感じられますね。この酸度はモンティチェッリ ブルッサーティの海洋性の土壌がもたらすものです。この酸度というのはヴィッラのフランチャコルタ全てから感じて頂けると思います。酸があるからこそ、カンティーナで長期熟成可能なポテンシャルを持ち得ます。

試飲2. フランチャコルタ ブリュット エクストラ ミレジマート “エクストラ ブル” 2011

ブル森に囲まれた丘の斜面に位置する単一畑のシャルドネとピノネロのブドウを使用
90%シャルドネ、10%ピノネロのブレンドでエクストラブリュットです名前の「ブル」とは自分達の土壌が海に由来がある事を指しています。エモショーネとほぼ同じ原酒を使いますが、熟成による複雑味が特徴なので、フレッシュさや華やかな香を出すピノビアンコは使いません。森に囲まれた丘の斜面に位置する「グベット」という区画の単一畑のシャルドネとピノネロのブドウを使用しています。他の畑よりも標高が高く傾斜が激しいのが特徴です。

残糖を少なくすることで土地のミネラル、塩味というものをワインに表現
エクストラ ブルは毎年は造らず素晴らしいヴィンテージにしか造りません。次は2013ヴィンテージを予定しています。2017年の6月にデゴルジュマンしていますので、約5年の瓶熟成を行っています。エクストラブリュットを名乗る規定では1リットル当たり6グラムまでの残糖が認められていますが、エクストラ ブルでは3.1グラムしか使っていません。残糖を少なくすることでこの土地のミネラル、塩味というものをワインに表現しています。柑橘類の香りが特長で複雑味があり塩っぽいミネラルが余韻に感じられます。

デリケートな泡「モン サテン」、102ヶ月瓶熟!驚異の「セレッツィオーネ」

試飲3. フランチャコルタ ブリュット ミレジマート サテン “モン サテン” 2012

サテンインターナショナルワインチャレンジで金賞&一番素晴らしいフランチャコルタ、一番素晴らしいイタリアの泡に選出「モン サテン」
100%シャルドネで造られる「サテン」です。サテンを通しての「ヴィッラ」のフランチャコルタの表現をしています。ラベルカラーにはシルバーを使いサテンの持つピュアさを表現しています。2016年11月にデゴルジュマンしました。4年の瓶熟成です。2017年ロンドンで開催されたインターナショナルワインチャレンジで金賞を受賞しました。一番素晴らしいフランチャコルタ、一番素晴らしいイタリアの泡にも選ばれました。ステンレスタンクのみで熟成させます。フレッシュな酸と塩味が感じられると思います。

泡のデリケートさが特徴の「サテン」
このサテンは7.5グラム残糖があります。サテンというワインはフランチャコルタのみに存在するもので、泡のデリケートさが特徴です。デリケートな泡を造る為に他のフランチャコルタに比べると、二次醗酵の補糖の量は少ないです。一般的なフランチャコルタは二次醗酵時に1リットルあたり24グラム補糖します。それにより6気圧となります。サテンは1リットルあたり18~20グラム補糖するので最大でも5気圧となります。つまり1気圧上げるだけで4グラムの補糖が必要な訳です。二次醗酵の際に加えた糖は酵母が食べきって泡となりますので一番最初に醗酵が終わるのも「サテン」となります。

試飲4. フランチャコルタ ブリュット セレッツィオーネ ミレジマート 2005

ミレジマート2005102ヶ月瓶熟!厳しいセレクションで造られる「セレッツィオーネ」
80%シャルドネ、20%ピノネロのブレンドです。一番グレードの高いフランチャコルタとしてゴールドのラベルとなっています。ベーシックなフランチャコルタは18ヶ月以上の瓶熟、サテンとロゼは24カ月、ミレジマートは36カ月、リゼルヴァにおいては60ヶ月と規定されています。私達のセレッツィオーネ ミレジマート2005年は2015年6月にデゴルジュマンをしていますので102ヶ月瓶熟を行っています。

1リットルあたり5グラムの残糖があります。名前の通り、良いブドウをセレクションして造っています。先程のエクストラ ブルよりも更に厳しいセレクションをして造っています。全てのベースワインをバリックで6ヶ月熟成させています。それにより複雑さ、バニラの香りが感じられると思います。ヴィッラの全てのフランチャコルタはアルコール度数12.5%です。この味わいの違いというのはステンレスタンク、バリック、瓶熟の期間の長さの違いという点で味わいが変わってきます。

デゴルジュマンしてから2年半以上が経っています。コルクを打ってからの熟成した味わいが香りからも取れると思います。桃のシロップ漬けや複雑味のある香りが楽しめます。セレッツィオーネという名前でリリースするのは2005年が最後です。次回2008年を「エモショーネリゼルヴァ」という新しい名前でリリースする予定です。

Q.2017、2018年の収穫が非常に厳しいと伺いましたが?

2017年は収量80%減!残されたブドウは素晴らしい酸度を誇り満足いく出来映え
2017年は4月というとても遅い時期に霜が降り、ブドウの活動が止まってしまい、結果収量も80%も落ちてしまいました。4月は芽吹きのタイミングであり、ブドウ樹の中に一番水分が巡っている時でもありました。その水分が殆ど凍ってしまったのです。4月のダメージでダメになった樹もありましたが、2番目の芽が出てきたブドウ樹もあったので、少ないながらも20%は収穫は出来ました。2017年は3万本しか造る事が出来ませんでした。私達は100%自社畑でワインを造っていて他の畑のブドウを買う事はしませんので、収量が少なくなってしまうのはある意味仕方がない事です。一方2018年は良い栽培期間を迎える事が出来ました。7月に雹の被害があり、収量は少し減りましたが21万本生産する事が出来ました。

ヴィンテージを付けて販売しているので、その年の特徴というものが出ます。2017年ボトリング出来たのは僅か3万本の数量でしたが、収穫出来たブドウは素晴らしい酸度を持っていました。難しさはあったものの、出来上がったワインには満足しています。

キメ細やかな泡、しなやかな果実感
フランチャコルタ ブリュット エモショーネ ミレジマート 2012
フランチャコルタ ブリュット エモショーネ ミレジマート 2012


1978年に初めてリリースしたフランチャコルタで以降ずっと造り続けています。「エモショーネ」とは情熱という意味です。ラベルは1978年時から同じ色をつかっています。生産40周年を記念して行った垂直試飲では2008年がとても良い状態でした。2012年は2017年の4月にデゴルジュマン(澱抜き)を行いました。私達が持っている全ての区画(26区画)のブドウを使用します。2012年は85%シャルドネ、5%ピノ ビアンコ、10%ピノネロのブレンドです。4年間の瓶熟を行っています。ブリュットを名乗る規定では1リットル当たり12グラムの残糖が認められていますが、ヴィッラでは6.5グラムしか使っていません。ステンレスタンクのみで造っていまして、「フレッシュさ」と「酸度」というものを表現しています。
試飲コメント:清々しいミネラルに熟したフルーツ、柑橘のニュアンスが溶け合う美しい香り。飲むと、キメ細やかな泡、しなやかな果実感、フレッシュな酸、滑らかなボディがありスムーズかつ豊かな風味があります。余韻に感じる塩味が味わいを美しく締めています。

円やかな深みが魅力的なドライな味わい
フランチャコルタ エクストラ ブリュット ミレジマート エクストラ ブル 2011
フランチャコルタ エクストラ ブリュット ミレジマート エクストラ ブル 2011


90%シャルドネ、10%ピノネロのブレンドでエクストラブリュットです。名前の「ブル」とは自分達の土壌が海に由来がある事を指しています。森に囲まれた丘の斜面に位置する「グベット」という区画の単一畑のシャルドネとピノネロのブドウを使用しています。他の畑よりも標高が高く傾斜が激しいのが特徴です。2017年の6月にデゴルジュマンしていますので、約5年の瓶熟成を行っています。エクストラブリュットを名乗る規定では1リットル当たり6グラムまでの残糖が認められていますが、エクストラ ブルでは3.1グラムしか使っていません。残糖を少なくすることでこの土地のミネラル、塩味というものをワインに表現しています。
試飲コメント:残糖が少ないですが、長期熟成(54ヶ月)により複雑性、ボディの厚みがしっかりと感じられ、実に充実した見事な味わい。引き締まったドライな味わいの中に円やかさ、深み、余韻の長さが楽しめる。あまり冷やさずに白ワイン用のグラスでその豊かな香り、味わいを楽しみたい特別なフランチャコルタ。

優美な泡立ちとクリーミーな質感
フランチャコルタ ブリュット ミレジマート サテン モン サテン 2012
フランチャコルタ ブリュット ミレジマート サテン モン サテン 2012


サテンというワインはフランチャコルタのみに存在するもので、泡のデリケートさが特徴です。デリケートな泡を造る為に他のフランチャコルタに比べると、二次醗酵の補糖の量は少ないです。一般的なフランチャコルタは二次醗酵時に1リットルあたり24グラム補糖します。それにより6気圧となります。サテンは1リットルあたり18~20グラム補糖するので最大でも5気圧となります。つまり1気圧上げるだけで4グラムの補糖が必要な訳です。二次醗酵の際に加えた糖は酵母が食べきって泡となりますので一番最初に醗酵が終わるのも「サテン」となります。
試飲コメント:非常に細やかで優美な泡立ちです。質感は非常にクリーミーで柔らかい。飲み心地が素晴らしく白桃を思わせる優しく深みある果実にフレッシュな酸と美しい塩味が重なります。ゆっくりと楽しみたい、味わい深いフランチャコルタサテンです。

102ヶ月瓶熟!他のフランチャコルタには見つからない独自の個性
フランチャコルタ ブリュット セレッツィオーネ ミレジマート 2005
フランチャコルタ ブリュット セレッツィオーネ ミレジマート 2005


80%シャルドネ、20%ピノネロのブレンドです。一番グレードの高いフランチャコルタとしてゴールドのラベルとなっています。ミレジマートは36カ月、リゼルヴァにおいては60ヶ月と規定されています。私達のセレッツィオーネ ミレジマート2005年は2015年6月にデゴルジュマンをしていますので102ヶ月瓶熟を行っています。名前の通り、良いブドウをセレクションして造っています。先程のエクストラ ブルよりも更に厳しいセレクションをして造っています。全てのベースワインをバリックで6ヶ月熟成させています。それにより複雑さ、バニラの香りが感じられると思います。
試飲コメント:シロップ漬けの桃、ジンジャーブレッド、ブリウォッシュの複雑で深い香り。飲むと横に広がる果実感、縦に伸びる酸とミネラル、中盤から広がる豊かな風味、余韻に感じる塩味とミネラルが見事に調和しています。102ヶ月瓶熟で他のフランチャコルタには見つからない独自の個性を感じます。並みのヴィンテージシャンパーニュを凌駕する偉大な味わい。
インタビューを終えて
創業後、18年間もの長い歳月をかけて研究しようやくリリースしたヴィッラのフランチャコルタは一口飲んだ時から一般的なフランチャコルタとは違う、熟成の深みある味わいがとても印象に残りました。100%自社畑、100%単一ヴィンテージでボトリング、100%土着酵母、100%ビオロジック農法とこだわりが詰まった彼らのフランチャコルタはどのキュヴェも異なった味わいがあり、他には見当たらない傑出した個性が魅力的です。

「2017年は80%も収量が減りました。それでも出来たブドウは素晴らしい酸度を備えていた」と話してくれました。どんなに厳しかろうが常に自然としっかりと向き合い、土地のテロワールを最大限に表現するヴィッラの熱い思いがヒシヒシと伝わってくるインタビューとなりました。特別な個性を持ったヴィッラのフランチャコルタ。是非お試しください。

ヴィッラ社 ティッツィアーノ チェルヴォーネ氏とトスカニースタッフ
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