2012年9月20日 ムラリア訪問

2012/09/20
突撃インタビュー
 
2012年9月20日 ムラリア サヴィーノ ムラリア氏

サヴィーノ ムラリア氏と記念撮影
ムラリアはイタリアのかかとプーリア州の北側、アンドリア市にあるオリーブオイルメーカーです。
今回の出張では、プーリアからオリーブオイルガイドで5年連続最高賞を受賞し続けているムラリア も訪ねてきました。

デザイン性の高いボトルプーリアはイタリアのオリーブオイルの最大の生産地ですが、アンドリアはその中心地。 ムラリアはアンドリアの地で5代に渡ってオイルを造り続けている家族経営の生産者です。現在輸出 窓口となっているサヴィーノ ムラリアさんが家業に携わる前は、他の多くのプーリアの生産者と同じように、 オイルは大手メーカーに桶売りしていました。

「一生懸命、祖父や父が『あれはいい。これはだめ』なんてオリーブの実を選別したりして、いいオイルを 作っても、結局は他のオイルと混ぜられて売られてしまっていたんだ」 とサヴィーノさんは語っていました。

ミラノでの会社勤めを辞めて家に戻ったサヴィーノさんはボトリングを開始、それを品評会に出したところ イタリアオリーブオイルソムリエ協会の発行するオリーブオイルガイドでいきなりの最高賞5ゴッチェを 獲得。以降連続して最高賞を受賞し続ける生産者さんです。

作り方はそれまでの抽出方法そのままで何も変えたわけではないそうで、つまりオリーブの持っている ポテンシャルの高さと、誠実な製造方法のたまものがこのようなオイルを作り出している訳です。

そのような素晴らしいオイルを、センスの良いサヴィーノさんがプロデュースしたから、世界の有名食材店がほっておくはずもなく、すぐさま、ディーン&デルーカ(ニューヨーク)、ハロッズ(ロンドン)、プランタン(パ リ)でも取り扱いとなり、現在も世界の各国から問い合わせが絶えません。

今回、そのムラリアさんの実際のオイル製造工場(フラントイオ)と畑を見ることができました。

オイル工場にて

石臼が入っている大きな器(グラモラ)サヴィーノさん:「オリーブを収穫したら重さをはかり、オリーブと、枝や葉や石ころや土を取り除きます。その後 石臼が入っている大きな器(グラモラ)にオリーブの実を入れてゆっくりと圧搾します。この時、石が回るスピードがゆっくりだと良い香りが出るんですね。こういう圧搾は大きな会社ではできません。少量づつしかつくれないので。これを20分間回します。」

サヴィーノさん:「圧搾のあとこねる作業に入ります。パスタ状にして、抽出の準備をします。パスタ状にする際も オイルを沢山出すためには高温ですればいんだけど、うちでは、パスタ状にする機械の回りに水のチューブが回っていて、パスタの温度がいつも27度以下になるようにしています。その後、(水と油)とかすになるようにデカンタします。この時カスは業者に売ってしまいます。それはポマスオイルになります。そして、水と油が一緒になっている液体を遠心分離します。そして、遠心分離した後の水はとっておいて、畑の池にためて、都度、畑の肥料になるように巻いています。」

オリーブの実アッピ:「水をとっておいて撒くというのはあまり聞いたことがないんですが。。びっくりです~」
サヴィーノさん:「残った水にはポリフェノールが沢山含まれているので、オリーブのためにとてもいいですよ」

 

畑にて

オリーブ畑サヴィーノさん:「4ヘクタールに5000本の木を植えています。そのうち1200本は若い木です。さっき言ったようにこれが、抽出の際に出た水のプールです。ここにためておいて、それを畑に戻すんです」

アッピ:「工場からこの畑までちょっと離れてますけど、わざわざ運ぶんですか??」

サヴィーノさん:「そうですよ。オリーブは捨てるものは何もありません。」

ボトルをランプスタンドにアッピ:「畑を管理しているのは誰になるんですか?」

サヴィーノさん:「父と祖父です。二人がアグローノモです。家族で試行錯誤しながら、ノウハウを代々伝えて来たんです。もちろん畑も全部自社畑です」

アッピ:「34ヘクタールの収穫はどうされているんですか?」

サヴィーノさん:「一部には棒で落とすところもありますが、大体は機械で木を揺らして落としています。」

アッピ:「収穫してから搾るまでの時間はどのくらいでしたっけ。」

サヴィーノさん:「朝6時から14時まで収穫をして、夕方6時から次の日の夜まで搾り続けます。だから、24時間以内と言えばいいのかな。収穫時期は11月の頭から1月までです。」

インタビューを終えて
ワインメーカーアンジェリスの社長さんムラリアのオイルは主にコラティーナという品種で作られておりこの、コラティーナ種は特にポリフェノールが多い ことで知られる、知る人ぞ知る品種。このあと訪ねたワインメーカーのアンジェリスさんで、 社長さんが、「うちのオイルは美味しんだぞ」と自家製オイルを自慢した後に、前日、プーリアのオイルメーカー を訪ねた話をしたら、「品種はなんだった?」と聞くので「コラティーナ」と答えたら、一瞬舌打ちするような、 表情の後に、「コラティーナはすごいいいオイルになる」とポツリとつぶやいていました。
その時、「知ってる人は知ってるいい品種」なんだと改めて思った次第です。

プーリアはイタリア最大のオイル生産地ながら、安く大手メーカーに納めるなどしている生産者が多く、サヴィーノ さんが、そのような現状を打破し、自分達の素晴らしいオイルをムラリアの名前で、お客様に使ってもらおうと挑戦しています。品質も最高賞に加えて、容器もハイセンス。これからの成長が楽しみな生産者さんです。

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