『ガンベロロッソ』最高賞の常連!イタリア最大級の生産者協同組合「ラ グアルディエンセ」

2018/01/31
突撃インタビュー
2018年1月17日 ラ グアルディエンセ社 ドミツィオ ピーニャ氏、マルコ ジュリオーリ氏

イタリア最大級の生産者協同組合で
『ガンベロロッソ』最高賞の常連!
天才エノロゴ「コタレッラ」が指導する優良コスパのカンパーニャ「ラ グアルディエンセ」

グアルディエンセ
2018年1月16日~1月21日までワイナリー視察研修にイタリアに行ってきました。カンパーニャ、ウンブリア、トスカーナ、アブルッツォの4州の生産者を訪ねて、カンティーナや畑を見学、生産者から直にお話を伺い、ワイン造りへのこだわり、思い等を聞きました!1日目午後に訪問したのはカンパーニャ州のラ グアルディエンセ。カンパーニャ州内陸部のワイン銘醸地ベネヴェントに位置するイタリアの中でも最も大きな生産者協同組合の一つ「ラ グアルディエンセ」。天才エノロゴ、リカルド コタレッラ氏の指導の下、1000人もの組合員と2000ヘクタールにも及ぶブドウ畑から白、赤、スプマンテ等が造られています。特に白「ファランギーナ」はとてもリーズナブルでありながら『ガンベロ ロッソ』2014、2015において2年連続最高賞を獲得している日本でも人気の超コスパワイン。スプマンテ「クイド」は2012年ロンドン五輪でイタリア人選手公式スパークリングに選出される等、近年ますますその品質と認知度を上げているベネヴェントを代表するシンボル的存在感を放つ生産者です。ラ グアルディエンセ社の社長ドミツィオ ピーニャ氏と、エノロゴのマルコ ジュリオーリ氏にお話を聞きました。

1000名規模を誇るイタリア最大級の生産者協同組合

地図後世の作家や芸術家、音楽家にも影響を与えた伝説の地「ベネヴェント」
ベネヴェント県はナポリから約100キロ、車で2時間程進んだ内陸部にあります。魔女伝説が残る町として知られています。この辺りは古来からエジプトの月の神イシス(豊穣・愛・魔術を司る女神)信仰があり、その後ローマ帝国の領土となり、7世紀頃にはゲルマン系ロンゴバルド族の領土となりキリスト教への改宗が行われました。しかし元々の信仰を捨てずに隠れて集まり儀式を行っていた人たちがいたことから魔女伝説が始まったとされていて、後世の作家や芸術家、音楽家にも影響を与えた地です。ベネヴェント1000名規模を誇るイタリア最大級の農業組合

「ラ グアルディエンセ」はカンパーニャ州内陸部のベネヴェント県の「グアルディア サンフラモンディ」に位置しています。ワイナリー名もこの地「グアルディア」から付けられています。スタートは1960年に33名のメンバーからスタートした生産者協同組合です。現在では1000名規模の組合となり、年産約24万ヘクトリットルの生産量となります。

天才エノロゴ「リカルドコタレッラ氏」の指導で格段に上がったクオリティ

コタレッラ「未来を見据えながら、過去から学ぶこと」天才エノロゴ、リカルドコタレッラ氏に協力を得て、クオリティが格段に上がりました。ワイナリーの哲学は「未来を見据えながら、過去から学ぶこと」で、良いワインは常に良いブドウからのみの結果という訳ではなく、携わる人間の情熱、知識、伝統がその土台を造っています。

グアルディエンセに属する畑は全て日当たりの良い小高い丘の斜面にあり、泥と石灰質土壌のブドウ栽培に理想的な環境です。そして、歴史と信頼のおける人々の手によって素晴らしいワインが生まれます。ワイナリーがあるベネヴェント県グアルディア サンフラモンディはモリーゼ州から広がるマテーゼ山脈とナポリから広がるタブルノによって守られたエリアで暑くもなく寒くもない特別な気候条件の下に緩やか波打つ丘に広がっています。

カンパーニャの土着品種を使用した多様なワイン造り

カンティーナカンパーニャの土着品種を使用したワイン造り
造られるワインはフリッツァンテ、スプマンテ、ロゼワイン、白、赤で、カンパーニャの土着品種であるグレコ、フィアーノ、ファランギーナ、アリアニコ、ピエディロッソ、コーダディヴォルペを使用しています。総面積の内、約600~700ヘクタールの畑にファランギーナを、約200ヘクタールにアリアニコを栽培しています。熟成には伝統的な6300リットルの大樽からフランス産(アリエ、トロンセ、ヴォージュ)のバリックも導入しています。このエリアで非常に重要な意味を持つアリアニコ種は主に樽熟成を行っています。スプマンテ造りにも力を入れていて、ファランギーナ種を使用します。ガスを注入するシャルマー方式で熟成を長くとるメトドマルティノッティ方式を採用しています。

「ベネヴェントの素晴らしいテロワールのおかげ」

私たちのカンティーナには最新鋭の設備が導入されていて、1時間で最大6000本ボトリングする事が可能です。ほぼ毎日ボトリングをしています。イタリア国内外で常に高い評価を得ているのは、ベネヴェントの素晴らしいテロワールのおかげです。

イミッレ新たな最高峰キュヴェ「ミッレ」

現在は新たなワイン造りに取り組んでいます。「ミッレ(1000)」という最高峰のキュヴェシリーズです。これは私達の組合員の数を表したもので、一番大切にしている畑からのみ収穫したブドウののみを使用した厳選されたキュヴェです。「イ ミッレ アリアニコ」は2012年がファーストヴィンテージで、僅か5000本だけボトリングしました。(通常ラインのアリアニコは約10万本なのでかなり少量生産です)「Small Quantitiy Great Quality」(少量生産、偉大な品質)を掲げ「ミッレ」を造っています。

地元ミシュラン星付きレストラン「クレシオス」でワインとペアリングディナー

ボトル

ミシュラン星付きレストランでワインとペアリング
カンティーナ見学後はイタリア国内でも最先端の調理法で有名なレストラン「クレシオス」さん(ベネヴェントでミシュラン1つ星)でグアルディエンセのワインと料理のペアリングディナーを楽しみました。クレシオスさんのソムリエはとても優秀でイタリア国内のワインコンクールでも常に上位に入る実力の持ち主。日本から3名の料理人が現在修行中との事。ファランギーナ先ずは「ファランギーナ」同じ品種で異なる3つのキュヴェを飲み比べでスタート。

1.ファランギーナ2016

2.ファランギーナセネッテ2016(日本未入荷)

3.イ ミッレファランギーナ2015(日本未入荷)

日本でも人気の「ファランギーナ」は2016ヴィンテージも抜群の安定感。『ガンベロロッソ』2年連続最高賞獲得も頷けます。エノロゴのマルコ氏は「ファランギーナを使ったワイナリーとしてはトップクラスの生産量を誇ります。生産量は多いですが、高い評価を頂いているのはベネヴェントのテロワールのおかげです。

ラベルに書かれた文字は古代文字でファランギーナの「F」を表わしています。ファランギーナのフレッシュなアロマを活かすよう細心の注意を払いワイン造りをしています。

「セネッテ」は最も重要な畑のファランギーナを厳選し造られたキュヴェです。『ガンベロロッソ』2018で最高賞3ビッキエリ、『ビベンダ』2018で最高賞5グラッポリを獲得しています。醸造はステンレスタンクのみでスタンダードラインと変わりません。

イ ミッレファランギーナは2015年がファーストヴィンテージでファランギーナの可能性を追求したキュヴェです。生産量は少なく約5000本です。醗酵に一部バリックを使用、バリック熟成をおこなっていますが、ファランギーナのアロマを活かすように樽の風味は控えめにしています。イルミッレに樽を使うのはワインを長期熟成させる為です。

(3つのキュヴェによって色調、香り、味わいも異なりますが、全てファランギーナ100%のワイン。多様な表現方法を持つポテンシャルの高い品種だと再認識しました)

チンクアンテナーリオ続いてスプマンテを3種飲み比べ。

1.クイド

2.クイドロザート

3.チンクアンテナーリオ ファランギーナ マグナム2010(500本のみ生産。日本未入荷)

スタンダードのクイドはファランギーナ100%、ロザートに関してはサンジョヴェーゼ50%、アリアニコ50%で造っています。

チンクアンテナーリオはファランギーナ100%で2010年のブドウのみを使ったヴィンテージスプマンテです。このマグナムボトルは500本のみ造りました。シャンパーニュと同じく瓶内二次醗酵で造られていて2017年の10月にデゴルジュマン(澱抜き)をしたので約6年5カ月の熟成を経た本格的長期熟成スプマンテとなっています。

(熟成による香ばしい風味、厚みのあるミネラルと新鮮味が絶妙な調和を成す驚きの味わい。ファランギーナのポテンシャルの高さをまざまざと見せつけられた1本です。大ぶりのグラスを使い、熟成による深い香りを引き出していました)

アリアニコ最後はアリアニコ3種飲み比べです。

1.ヤナレ2015

2.ルッケロ2014(日本未入荷)

3.イ ミッレアリアニコ2012(日本未入荷)

アリアニコはヴィンテージによってその特徴が異なります。乾燥した暑い年ならばストラクチャーが強いワインとなり、雨が多い年ならばソフトでエレガントなワインに仕上がります。ヤナレは2015年で乾燥した年の特徴が良く出ています。ルッケロ2014年は70ヘクタールの厳選された畑のアリアニコのみを使用しています。イルミッレは2012年がファーストヴィンテージで厳選されたアリアニコを6500ヘクトリットルの伝統的な大樽で熟成させています。

クレシオス表現方法多彩なディナーは4時間30分でなんと全18品!

料理はシャンパンゼリーのキャビア添えから始まり、一口サイズの饅頭の形をしたピッツァ、手に取って食べるチキンローストのチップス、カクテルシェーカーを使った「牡蠣」料理等、見た目も食感も斬新な一口サイズの料理から、ブリや羊といった本格的な魚、肉のメインディッシュまで表現方法は非常に多彩。まるで一つの物語のように進むディナーは4時間30分でなんと全18品!

イタリアの伝統的な食材と調理法のところどころに、日本やアジア料理のエッセンスも盛り込まれていて、イタリアとアジアの技法が交錯するとても新しいスタイルのディナーを体験しました!

とても斬新な料理ばかりでしたが、全てにおいて素材の美味しさ、風味の豊かさを満喫する事が出来ました。食材豊かなカンパーニャ州の素材の美味しさを極限まで引き出す為の世界レベルの一流レストランの「手法」だと感じました。

(食事前に案内いただいた8000本所蔵地下ワインセラーは素晴らしいヴィンテージワインばかり!トスカニー直輸入のカンティーネ デル ノタイオのワインもありました!)

華やかなアロマときめ細かな泡!土着品種ファランギーナ100%のお手頃リッチなスプマンテ
クイド スプマンテNV
ファランギーナ100%のスプマンテ。低温醗酵後、選択酵母でタンク内二次醗酵4ヶ月熟成(メトドマルティノッティ)。5ヶ月間の瓶内熟成を経てリリースされます。試飲コメント:ファランギーナ独特の華やかなアロマ、心地よい果実味の中に繊細な泡がとけこみ、飲み心地の良いやわらかな味わい。しっかりとした骨格があるので味わいに輪郭がありますが、強すぎず、料理を引き立てるタイプです。ボトルもおしゃれでテーブルに映え、お手頃価格ながらリッチな雰囲気が楽します。 クイド スプマンテNV
赤い果実の心地よい香り!フレッシュ&フルーティーなロゼスプマンテ
クイド スプマンテ ロザート ブリュットNV
標高150~250メートルの畑で栽培されるサンジョヴェーゼとアリアニコを使用しています。サンジョヴェーゼは9月上旬、アリアニコは9月下旬に収穫を行います。選択酵母でタンク内二次醗酵4ヶ月熟成(メトドマルティノッティ)。5ヶ月間の瓶内熟成を経てリリースされます。試飲コメント:苺やラズベリー、ザクロを思わせる心地よい果実香が感じられます。細やかな泡立ちと豊かな果実感があり、フレッシュ&フルーティーで飲み口も非常に優しく、スプマンテ単体でも楽しめます。イタリア料理は勿論、中華、アジアン料理とも相性が良いです。 クイド スプマンテ ロザート ブリュットNV
『ガンベロロッソ』トレビッキエリ&アスタリスクマーク獲得!
ファランギーナ特有の爽やかなアロマと豊かな果実味の
伸びやかな味わい
ファランギーナ2015
このファランギーナは良いブドウを選別(セレツィオーネ)した上級ライン。標高300~400mの石灰質混じりの粘土質土壌の畑で育ったファランギーナを9月の中旬に収穫、ソフトプレスしたモストをステンレスタンクで発酵。マロラクティック発酵は行わず、翌年の1月にボトリング。その後、ボトル熟成を経てリリースされます。試飲コメント:しっかりとした果実の香りとともにフレッシュなハーブのニュアンスを感じるアロマ。酸とミネラルが豊かな果実味とともにバランスよく広がっていき、とても爽やかな飲み心地。好ましい旨みと果実味がのびやかで、すーっと喉をおちていきます。 ファランギーナ2015
凝縮感あふれるやわらかな味わいで大人気の上質アリアニコ!『ガンベロロッソ』絶賛のコストパフォーマンスに納得!
アリアニコ セレツィオーネ グアルディオロ2016
このアリアニコは良いブドウを選別(セレツィオーネ)した上級ライン。標高250~300mの石灰質混じりの粘土質土壌の畑に育つアリアニコをセレクト。10月の中旬に収穫後、18日間マセラシオン、ステンレスタンクで発酵。500リットルのトノーでマロラクティック発酵後、6ヶ月間熟成させます。試飲コメント:紫色がかった強いルビー色の外観、チェリー等の赤い果実のアロマとともにバニラのニュアンスが感じられます。凝縮感のある柔らかな果実味となめらかながらも存在感のあるタンニンがバランスよく調和し、最高の飲み心地を作っています。 アリアニコ セレツィオーネ グアルディオロ2016
インタビューを終えて
海岸部のナポリ周辺とは違い、山合いに広がるベネヴェントの気候風土。同じカンパーニャ州でもエリアによって全く違う味わいを魅せてくれる「イタリアワインの懐の深さ」を「ラ グアルディエンセ」のワインを飲んで改めて知りました。近代的な設備が充実したカンティーナ内を紹介して頂いた際に、入口近くにかなり旧型のワイン用の大きなセメントタンクが遺されていました。それは1960年に33名で始めたばかりの頃に使用していたタンクだそう。「その頃は技術が足りていなかった」とエノロゴのマルコ氏は振り返っていましたが、昔を忘れずに更に進化を目指す「常に前を向く姿勢」に共感を覚えました。実際にお話を聞いて思ったことは、ベースワインだけでも10万本近くボトリングされる程の大規模でありながら、『ガンベロロッソ』で最高賞受賞の常連である事の凄さ。並みいるスーパートスカンや銘醸ワインと肩を並べる質の高さを持ち合わせています。それはベネヴェントの素晴らしいテロワール、ブドウの質の良さ、1000名を超える栽培家の弛まぬ努力、毎年経験を重ねてきたカンティーナの知識と情熱。どれにおいても決して手を抜いていない味わいがしっかりと感じられました。

またベネヴェントのミシュラン星付き高級レストラン「クレシオス」のセンスあふれるお皿をしっかりと受け止めるグアルディエンセのワインの懐の深さ。「値段の高いワインばかりが良いワインでは無い」という事を見事に体現した、飲む楽しさ、喜びが詰まったワインだと思います。ディナーでは「ラグアルディエンセ」社の社長ドミツィオピーニャ氏の隣に座り、試飲した感想、コストパフォーマンスの素晴らしさをお伝えする事が出来ました。ベーシックラインのファランギーナとアリアニコは普段使いにも最適です。是非お試し下さいね。

グアルディエンセ会食
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