サレント半島と丘陵地ボッカ ディ ルーポに土地を所有し、「海」と「丘」のプーリアの多様性を体現する造り手トルマレスカ。彼らがプリミティーヴォ100％で造る赤ワイン「トルチコーダ」です。『カンベロロッソ』でも最高評価トレビッキエリを複数回獲得の実績を誇る逸品です！

プーリア最南端のサレント半島のアドリア海に面したマッセリア マイメの畑のプリミティーヴォから造られます。標高僅か15m、海が目の前にあり、常に風が吹く環境です。雨の少ない地域で、収量を抑え、ブドウの凝縮度を高めながら栽培しています。わずかに過熟したタイミングで収穫し、ステンレスタンクで13日間発酵させます。バリックとトノーで熟成した後、さらに瓶内熟成を行います。

ブラックベリーやブラックチェリーなどの黒系果実のアロマに、バニラやチョコレートなどのリッチなニュアンスがグラスから立ち上ります。口に含んだ瞬間広がる、密度が高く豊かな果実味と濃密なタンニン、程良い酸味。力強さと華々しさ、まとまりの良い上品さがうまく両立したスタイルです。

フレッシュな酸と熟した果実味、スパイスが調和するプリミティーヴォ

2025年4月、マーケティング責任者ヴィト パルンボ氏にお話を聞きました。

「トルチコーダは、典型的なプリミティーヴォへの先入観を覆すワインです。しっかりとした酸や白胡椒のニュアンスが感じられ、単調で重いワインではありません。品種特有の甘みは感じますが、これは私が祖母と食べていたサクランボのスピリッツ漬けのような自然な甘さです。フレッシュでバランスを重視しているため、アルコール度数の高さは感じません。」

2024年4月にトルチコーダ2022ヴィンテージを試飲しました。ルビー色。熟した果実やチェリー、リコリス、スパイスの香りがあり、やや濃密さはありながら明るいフレッシュな印象です。口に含むと鋭い酸と熟した果実が広がり、フレッシュさと心地よさを感じさせます。余韻にはリコリスやスパイスが残り、赤身肉と合わせたくなる味わいです。徐々に華やかさが増していきます。

名門アンティノリ家がプーリアで造るトップクオリティのワイン

トルマレスカの歴史は、1998年にトスカーナの名門アンティノリ家がワイン造りの可能性に満ちたプーリア州に土地を購入したことから始まります。アンティノリは1385年にトスカーナのフィレンツェでワインビジネスを始めたイタリアを代表する名門中の名門ワイナリーで、現在は26代目現当主、ピエロ・アンティノリ侯爵と3人の愛娘によってプーリア州トップクラスの素晴らしいワイン造りがなされています。

最上級のワインを造りだす可能性に満ちたプーリア州の魅力

ピエロ・アンティノリ侯爵はプーリア州の魅力について、「この地の太陽、土壌、大地、気候、恵み、歴史、文化、食事に可能性を感じただけでなく、この地にはたくさんのブドウ品種があり、 その数だけ挑戦できる。そして、プリミティーヴォ、ネグロアマーロ、アリアニコなどそれぞれにおいて最上級のワインを造り出せる可能性がある」と語っています。

トスカーナとウンブリアで培った経験と技術を駆使した魅力的なワイン造り

アンティノリの名声を築いた彼らのフラッグシップワインとも言えるのが「ティニャネロ」と「ソライア」で、イタリアワインの歴史を変えたスーパータスカンの先駆けとして知られています。トルマレスカでは「エレガントでトップクオリティのプーリア産ワインを造り出す」という信念のもと、アンティノリがトスカーナとウンブリアで培った経験と技術を駆使し、土着品種を使った魅力的なワインが生産されています。

テロワールの異なる2つの畑を所有

トルマレスカの大きな特徴は、テロワールの特徴がまったく異なる3つの畑とエステートを所有していることです。カステル デル モンテに位置する海由来の土壌を持つボッカ ディ ルポ、アドリア海沿いに位置する粘土質の土壌のマッセリア マイメ、DOCマンドゥーリアにあるテヌータ カッルーボ。異なる3つのテロワールから、個性の異なるワインを展開しています。