トスカニー直輸入！モンタルチーノ南部の銘醸地、カステルヌオーヴォ デッラバテの造り手テッレ ネレのブルネッロ ディ モンタルチーノ2020年！伝統的な大樽で3年間熟成。上品な酸としっかりとしたタンニンのエレガントな味わいのブルネッロです。

テッレ ネレとは「黒い土地」と言う意味。畑の土の色が濡れるとかなり濃い黒い色になるためこの名前が付けられました。ポッジョ ディ ソットやチャッチ ピッコロミニ ダラゴナなどが構える銘醸地「カステルヌォーヴォ デッラバテ」の標高220mに位置する南東向きの斜面に広がる森に囲まれた畑、そして山からの風が常に吹く恵まれた条件。「私たちのブルネッロの香りや味わいの骨格は、この石の多い土壌と山からの風によって造られています。」とオーナーのパスクアーレ氏は言います。

ブルネッロに使うのは最良のブドウのみ。何度も畑に入ってブドウを選別

テッレ ネレでは一番良いブドウだけをブルネッロに使います。基準に達していないブドウは最初に収穫して、良好な房だけを残し適切なタイミングで収穫されます。実際に畑の作業を見せていただきましたが、傍目には良く見えるブドウを選別した際に「このあたりが少し熟しすぎているだろう？私のブルネッロは最高のブドウしか使わないのでこれではだめなんだ。」と、そのこだわりを間近に見ることができました。時間もお金もかかる作業ですが、元銀行員のバスクアーレ氏ならではの細部までにこだわる姿勢が表れています。

大樽による伝統的な醸造方法、そして有機栽培の実践。抜群の飲み心地のよさ

伝統的な醸造法にこだわり、使用する樽は30ヘクトリットルと50ヘクトリットルの大樽のみ。2015年からは本格的に有機栽培を始めました。もともと、テッレネレのある畑の周囲は森に囲まれているため、周囲からの影響を受ける恐れのない環境になっているので、有機栽培への移行も自然なこと。ただし、畑仕事にかける時間は今までよりもいっそう長くなりました。そしてテッレ ネレの最大の特徴はその飲み心地の良さ。「サンジョヴェーゼのポテンシャルを表現すると同時に、飲み心地の良いやわらかな味わいを造り上げることが大切」と考えています。

ワインガイド評価

『ジェームズサックリング』94点（2020ヴィンテージ）

教科書的なブルネッロ。チェリーとオレンジピールの香りと味わいに、ドライフラワーのニュアンスが加わる。ミディアムボディで、余韻には溶け込んだ非常に繊細なテクスチャーが感じられる。エネルギッシュで集中力がある。現在でも飲めるが、3～4年後がより良い。（2024年9月）

テッレ ネレは、1997年、長年銀行員として働いてきたパスクアーレ ヴァッローネ氏がモンタルチーノ南東部の銘醸地カステルヌォーヴォ デッラバテに土地を購入して始まった家族経営ワイナリーです。この土地が水に濡れると真っ黒になることから「テッレ ネレ（黒い土地）」という名前になりました。

2003ヴィンテージが初リリース。2005年のブルネッロ ディ モンタルチーノが、『ヴェロネッリ』初登場90点、続く2006も92点を獲得するなど注目を集め、2010ヴィンテージは『ジェームズサックリング』でビオンディサンティを上回る95点を獲得。世界中からのオファーが絶えない造り手となりました。ワイン造りのポリシーは「自然に配慮した栽培」と「ブルネッロの伝統的な技術をベースにした醸造」。そしてサンジョヴェーゼのポテンシャルを最大限に生かすとともに、飲み心地の良さにこだわり、上質な果実味と旨みあふれる味わいを造りだしています。

カステルヌオーヴォ デッラバテに15ヘクタールを所有、そのうち10ヘクタールがブドウ畑で、全てビオロジック農法によってサンジョヴェーゼを栽培しています。土壌はモンテ アミアータ（活動を休止した火山）由来の火山性土壌。周囲を森に囲まれ、農薬などを一切使ったことのない手つかずのまま残された自然豊かな土地。さらに山からの風と海からの風が常に吹き、ブドウを病害から守ってくれる恵まれた環境になっています。標高の違いと畑の向きによってブルネッロ ディ モンタルチーノとロッソ、そしてIGTに使うブドウを選別しています。醸造はステンレスタンク内で天然酵母による自然発酵。熟成は伝統的なスラヴォニア産の大樽で行います。

現在、創業者パスクアーレ氏とともに、娘のフランチェスカと息子フェデリコが中心となってワイナリーを動かしています。情熱的で行動力のあるフランチェスカはワイン造り全般に加えてマーケティングと販売を、フェデリコは生産工程全般と訪問者への対応等に携わっています。