トスカニーが直輸入するアマローネの造り手「テッツァ」の「ヴァルポリチェッラ リパッソ ヴァルパンテーナ スペリオーレ」です。ヴァルポリチェッラの特別地区ヴァルパンテーナの名前を付けてリリースする最上級リパッソで、濃厚ながらもエレガントでやわらかな口当たりをお楽しみ頂けます。

リパッソ1本を造るのにアマローネ1本分の搾りかすを使用

世界的に人気の「リパッソ」とはアマローネの造り手たちの伝統的な醸造方法で、アルコール発酵をさせたワインにアマローネの搾りかすを加え、その残っている糖分によって再び発酵させる独特の製法（リパッソ＝イタリア語で「再び通す」の意）。そうすることで、アマローネ特有の陰干しブドウの風味をワインに与えます。

法律上、リパッソに使用する搾りかすを得たアマローネの生産量の2倍を超えるリパッソを生産してはいけないという規定があります。つまり、アマローネ1本分の搾りかすでリパッソを2本以上造ってはいけないことになります。テッツァのリパッソ ヴァルパンテーナは、1本あたりアマローネ1本分の搾りかすという、非常に贅沢な使い方をして造っています。

濃密で複雑なアロマ、濃厚かつ透明感のあるエレガントな味わい

9月から10月に収穫したブドウを除梗、圧搾後、25度に温度管理されたステンレスタンクでアルコール発酵とマセラシオンを行います。その後、翌年の1月にアマローネ ヴァルパンテーナの搾りかすを加えて再発酵（リパッソ）。その後、バリックで12ヶ月間熟成させ、ボトリング後約12ヶ月瓶熟成させています。

凝縮感のあるしっかりとしたルビー色の外観、グラスを近づけた途端に広がるアロマは「華やか」という言葉だけではとても表現できないほど複雑さに満ち溢れています。サクランボやブラックカラント、ドライフラワー、そして甘いスパイスなど次々と現れる様々なニュアンス。さらに圧倒されるのがその味わい。舌の上をなめらかに滑る心地よい果実味、程よくとけこんだ甘いタンニン。そしてテッツァのアマローネにも共通して感じる透明感。濃くて詰まった味わいがエレガントにまとまり、心地よい余韻へと続いていきます。

"アマローネを1本買うならこのリパッソを4本買う"という、大変ありがたいご感想も頂いこともあり、実際、初めてこのリパッソ ヴァルパンテーナが日本に届いて試飲したときは、「このリパッソがあれば、アマローネはもしかしていらない？」なんてスタッフ間で冗談も飛び出すほどでした。陰干しブドウの風味が詰まったテッツァの上級リパッソ。是非味わってください。

ワインガイド評価

『ジェームズサックリング』92点（2021ヴィンテージ）

非常に優れたヴァルポリチェッラ。豊かな果実味と、チョコレート、ハイビスカス、松ぼっくりのニュアンスが感じられる。口当たりはジューシーで程よい甘酸っぱさがあり、しっかりとしたタンニンと長い余韻が特徴。今すぐ飲んでも、熟成させても良い。（2024年11月）

アマローネの特別地区ヴァルパンテーナで3世代続く家族経営の造り手。畑はすべて自社畑で栽培から販売まで一貫して自分たちで行い、品質に絶対の自信を持つ

アマローネの生産地区ヴァルポリチェッラで唯一、ワインに地区名を表記していいサブゾーンに指定されているヴァルパンテーナで3世代続く造り手テッツァは、現オーナーで従兄弟同士のフラーヴィオ、ヴァニオ、フェデリコの祖父母のジョヴァンニとヴィルジニア夫妻が1960年に設立、ブドウ栽培農家としてスタートしたのち息子たちの代からワイン造りを始めました。

造ったワインは協同組合に売っていましたが1998年に現オーナーの代になってから自らの名前「TEZZA」としてボトリングするようになりました。

造るワインはすべて自社所有畑で栽培したブドウだけを使います。フェデリコが栽培にかかわる畑仕事、ヴァニオがエノロゴ、そしてフラーヴィオが醸造設備の技術部分全般という、しっかりとした3本柱でワイナリーを運営しています。栽培、醸造、そして販売までを自分たちだけで行うことでワイン1本1本のトレーサビリティが明確、品質に絶対の自信を持っています。

ヴァルパンテーナのポテンシャルを明確にするために上級キュヴェだけを「ヴァルパンテーナ」としてリリースする

テッツァの畑はその大部分がヴァルパンテーナ地区内にあります。「ヴァルパンテーナ」は、アマローネのエリアの中で唯一「特別地区（サブゾーン）」に指定されている、ガルダ湖と山脈に囲まれた谷間に広がる地域です。非常に狭く限定された地区で、この地形環境のおかげで安定した気候の、ブドウが育つのに最適なミクロクリマ（微細気候）が生まれています。そのため、「すべての神様の谷（valle di tutti gli dei）」と称えられてきました。この恵まれた、唯一無二の特別なエリアで造られるアマローネは「ヴァルパンテーナ」と明記され、他の地区で造られるものと区別されています。

テッツァの畑はその大部分がヴァルパンテーナ地区にありますが、より条件の良いブドウをセレクトして造ったワインだけを「ヴァルパンテーナ」としてリリースしています。こうすることでより「ヴァルパンテーナ」のポテンシャルを明確に表現することができるからです。この結果、テッツァのヴァルパンテーナはアマローネもリパッソも世界的な評価誌で高得点を受けています。

ヴァルパンテーナの生物多様性やテロワールを守るため環境に配慮した持続可能な栽培に取り組み、2020年にはビオロジック認証を取得。2023年にはイタリアのサステナブル認証団体の「EQUALITAS」の認証を取得しています。