アブルッツォ州サンマルティーノのワイナリー「マシャレッリ」が造るカベルネ ソーヴィニヨンです。36ヶ月間熟成による複雑な香りや力強いタンニンとヴァニラのフレーヴァーが感じられる赤ワイン。熟成を重ねて飲み頃になっています。2013年は『ジェームズサックリング』92点を獲得しています。

樹齢40年以上の木をシングルグイヨー方式で栽培

このワインのファーストヴィンテージは1990年。世界にアブルッツォの土地の可能性を広げたい思いでカベルネ ソーヴィニヨンをリリース。ブドウ畑は海抜約250mと400mで砂利の混じった砂質土壌。東に向いた土地に樹齢40年以上の木をシングルグイヨー方式で育てています。収穫されたブドウは30度以下に温度管理されたステンレスタンクで15-20日間発酵、マセラシオン20-30日間後、マロラクティック発酵します。36ヶ月熟成(うち18-24ヶ月は新樽フレンチバリックで熟成)を実施し、その後長い瓶内熟成を行っています。

滑らかなタンニンと風味高い口当たりが特徴

赤いベリー系の果実、クリーンなハーブ、刺激のあるスパイス、スギ、肉などの複雑な香り。力強いタンニンとヴァニラのフレーヴァーが感じられます。フルボディの柔らかく芳醇なワインで、滑らかなタンニンと風味高い口当たりが特徴です。

1991年に妻マリナの名前を付けたワイン誕生

「マリナ ツヴェティッチ」ブランドのワインは、マシャレッリの歴史と共に生み出されました。プライベートでもプロフェッショナルとしても、当主ジャンニと妻マリナは強いつながりがあり、妻マリナの名前を付けたワインは1991年に誕生しました。全6種のワインがあり、イタリア以外の品種を使用した4種のワインは、アブルッツォのワイン学のパノラマに、予想外の景色を加えました。アブルッツォで特別なワインを作ることは使命であり、多くの「テロワール」を生み出す大きな可能性を秘めていることが明らかになりました。しっかりとしたストラクチャーを感じる優雅な「マリナ ツヴェティッチ」は欲張りで悪戯な、味覚を喜ばせる、美しい歌声のようなワインです。

1981年、アブルッツォ州サンマルティーノで創業

マシャレッリは、ジャンニ マシャレッリ氏が祖父から受け継いだアブルッツォ州サンマルティーノの土地で、1981年に設立したワイナリーです。初めてワインづくりに取り組んだのも同じ1981年。祖父から受け継いだ樹齢50年以上のトレッビアーノが植わる2.5ヘクタールの畑から始まったマシャレッリは、現在では約300ヘクタールの畑に拡大。デイリーに楽しめるベーシックライン、上級キュヴェ「マリナ ツヴェティッチ」シリーズ、そしてトップキュヴェ「ヴィッラ ジェンマ」まで、いずれも高い評価を得て国内外で支持されています。

妻マリナに受け継がれたジャンニの強い意志

残念ながらジャンニ氏は2008年にこの世を去りましたが、その遺志は妻マリナ ツヴェティッチ氏が継承しました。今も醸造所と熟成庫を守り続け、あらゆる逆風にも屈しなかったジャンニ氏の意志と独創性あふれる精神を継ぎながら、マシャレッリはさらに発展を続けています。

アブルッツォ4県すべてに畑を所有。土地ごとの個性を映すワイン造り

マシャレッリの大きな特徴は、アブルッツォの4県すべてに畑を所有していることです。各地の中から最適な土地を調査し取得しては研究を重ね、その土壌と気候を最大限に生かす醸造方法を選択しています。同じモンテプルチアーノであっても、全く異なるキャラクターのワインを生み出すという考え方は、ブルゴーニュの「クリュ」概念とよく似ています。

「人」「テロワール」「ブドウ」

3つの要素が調和した最高峰「ヴィッラ ジェンマ」

フラッグシップの「ヴィッラ ジェンマ」は、ジャンニ氏が祖父から受け継いだサンマルティーノの単一畑から生まれます。1ヘクタールあたり1万本という高密度植栽のモンテプルチアーノから、圧倒的な濃密さを備えた偉大なワインが造られます。「人」「テロワール」「ブドウ」という、ワイン造りの基礎となる3つの要素が完璧なバランスで結実したヴィッラ ジェンマは、モンテプルチアーノ ダブルッツォの最高峰と言って過言ではありません。これまでに13回のトレビッキエリを受賞（2012年時点）し、「イタリアを変えた50本」にも選ばれた、まさにイタリアを代表する赤ワインです。