キャンティ・クラシコの北東、標高500mを超える高地に位置するルフィナ最北の生産者フラスコレが造る、DOCGキャンティ・ルフィナ・リゼルヴァです。サンジョヴェーゼを主体にコロリーノをブレンド。標高400 500mに広がる有機栽培の畑から、古樹と若木の区画を組み合わせて使用しています。収穫は10月中旬以降にすべて手摘みで、複数回に分けて丁寧に行われます。コンクリートタンクで3 4週間マセレーションの後、木樽で30 36ヶ月間熟成。アッサンブラージュ後、再びコンクリートタンクで3 4ヶ月静置し、瓶詰め。1年以上の瓶内熟成を経てリリースされます。ルフィナらしい冷涼感と、引き締まった骨格、伸びやかな酸、しなやかな果実味が魅力の一本です。

標高500ｍ級のキャンティ随一の恵まれた環境

キャンティは低価格帯が多く、キャンティクラシコの下位ワインとして思われがちですが、キャンティクラシコ地区の平均標高が200～300ｍに対して、ここフラスコレの畑の標高は500ｍ以上で2倍の高さを有していて、ワインはたっぷりの陽光と昼夜の寒暖差によって強靭な酸と骨格を手に入れていてキメ細やかなタンニンと綺麗で整った果実味が特徴です。

キャンティ クラシコにはない『ルフィナ』の個性

フラスコレは『奇抜なワインを造ることが目的ではない。あくまでもバランス力があり、ルフィナの個性を表現するワインに拘っていきたい』というルフィナの持つテロワールの表現に尽力を注いでいます。外国資本が入り、世界に向けたワイン造りが行われるキャンティ・クラシコに対して、１/１０程度の小さな田舎の産地ルフィナのワインには素朴な美味しさが感じられます。

1600m級の山とムジェッロ丘がぶつかる場所であるフラスコレの畑は急斜面の中で唯一、扇状に広がっていて、朝日を一番に受ける畑でありながら、日が沈む直前まで日光を浴びる恵まれた環境に位置します。砂質中心のこの土壌は地中深くまでいかないと水分を貯める粘土質が存在しないため、葡萄樹はより厳しい環境で地中深くまで根を伸ばさなくてはなりません。畑では一切の化学薬品は使われずに、銅と硫黄のみで使用しています。発酵は自然酵母のみで、区画ごとに小さなセメントタンクで発酵、熟成させることでその区画の個性を前面に出しています。

古くからある区画のカナイオーロやコロリーノを活かしながら、新しく条件の良い畑を細かく買い足していき、色々な条件の畑の葡萄をブレンドすることで全体のバランスを取っています。更に白ワインも２種類造り始めていて、１５時間のみの軽いマセラシオンによる伝統的トレビアーノと遅摘みした葡萄を３５日間マセラシオンした長期マセラシオンのトレビアーノも完成させました。ヴィンサントにおいては自然酵母のみで発酵させ、酸化防止剤もフィルターも使用しない伝統的製法をとっています。