ビオディナミ農法で育てられる「ピセ」

名前に付いている「ピセ」はこの地の粘土と小石を使った伝統的な土壁の事でワイナリーにも使用されているものです。南東に面した標高400メートルの小高い丘に位置する畑です。水はけが良い砂質の土壌で、栽培はビオディナミ農法がとられ、農薬や化学肥料等は使用されていません。少量の硫黄と銅のみが使用されています。

深く豊かなボディを引き締める酸とミネラル

グリーンのトーンが入る明るい麦わらの色調です。西洋梨やリンゴの熟したフルーツ香に、柑橘、白い花、豊かなミネラルとスパイスのアロマ、ハニーシロップの甘美なニュアンスが複雑に混じり合います。飲むと、厚みのある果実感で非常に長く続く余韻が感じられます。深く豊かなボディですが酸とミネラルが全体を上手く引き締めていて、実に洗練されています。

ガヴィの可能性を追求したワイン

好き嫌いが分かれそうなワインですね。ストッキンガーの大樽は樽香は強くないですが、コルテーゼは繊細なので十分に樽香を感じ、プレオとリゼルヴァは還元的ですが、ピセは少し酸化的で全く違う印象。フレッシュさを味わうと言うより、ガヴィの可能性を追求したワイン。（輸入元資料より抜粋2025年8月）

昔から行われていた農業への回帰

2003年ジョルジョ ロッシ カルロ氏が130haの大農園を取得して始まったワイナリー。ビオディナミを実践し、2007年には自然環境保全認証団体デメテールの認証を取得しました。敷地内にはルドルフ シュタイナーの提唱した自然と共生する教育を行うシュタイナー学校も併設している。畑ではビオディナミの思想に基づき、銅と硫黄、そしてプレパラシオンのみで栽培している。「特別なことをしようとしている訳ではない。この地で昔から行われてきた農業を実践し、継続していくことを目指している。有機栽培だけでなく、地元の文化、農作物を守っていくこと。進化させていくことが重要」と考えている。彼等の新しいカンティーナはこの地の粘土と小石を使ったピセと言われる伝統的な土壁が採用されている。

コルテーゼ種本来の香りを表現する事

「コルテーゼ種は酸化に弱い品種。最適のタイミングでの収穫と適切で迅速な醸造が行われないとコルテーゼ本来の香りは表現できない。美味しいワインを造るために過度に酸素と触れないようにすること。香りが抽出しやすい温度で発酵させること。自然な素材を使って清澄すること。これらが美味しいガヴィを造るための適切な仕事だ。」カルロ氏は語ります。

熟成により濃密なワインに変化するラ ライアのガヴィ

このようにラ ライアは自然に育てたブドウを完璧な環境下で醸造し、最大限ポテンシャルを引き出したいと考えています。丁寧に造られたガヴィはさらりとしたミネラルに溢れ、フラワリー。酸と甘みのバランス感は食事を引き立てます。更に、熟成によってラ ライアのガヴィは生まれ変わります。隠れていたミネラルが大きく存在感を増し、樽熟成を施したかのような濃密なワインに変化します。

樹齢60年以上の畑で造る「リゼルヴァ」と「ガヴィ ピセ」

通常のガヴィであれば、収量を確保する為に。樹齢30年を目処に新しい木と切り替えられてしまいますが、ラ ライアでは樹齢60年以上の畑で造るリゼルヴァ、ガヴィピセなど、古樹ならではの凝縮感とミネラルが表現された彼らのガヴィは熟成によってその実力を発揮します。

自然と現代技術を融合させたガヴィの理想形

カンティーナの中は温度管理付ステンレスタンクが整然と並び、グラヴィティシステムの採用など最新技術が採用されています。繊細な風味が特徴のコルテーゼは収穫後冷やされ、すぐに圧搾、18度に温度管理されたステンレスタンクで発酵。60日程度のシュールリーを

経て清澄しボトリングされます。その間、数回のデキャンタージュ以外は酸素と触れあうことなく、厳格にコルテーゼの繊細な香を守っています。