モンタルチーノと同じ丘陵地帯に属した素晴らしい土地で造るサンジョヴェーゼグロッソ

ブルネッロで有名なモンタルチーノにほど近いモンテクッコは今最も注目されているトスカーナの産地。そのモンテクッコで有機栽培を実践している家族経営の小さな造り手がパルモレッティーノです。祖母が設立したワイナリーを引き継いだ孫のドッティエリカは、祖母から学んだ自然の素晴らしさをワイン造りに生かし、有機栽培と自然酵母による醸造を実践しています。

モンタルチーノとは違い、非常に柔らかくソフトな果実味が特徴のサンジョヴェーゼ

スカラフォーネはサンジョヴェーゼグロッソ85%にカベルネソーヴィニョン15%のブレンドから造られます。サンジョヴェーゼは伝統的な大樽で、カベルネソーヴィニョンは小樽でそれぞれ12～15ヶ月間熟成。ボトリング後最低3ヶ月間の瓶熟成を経てリリースされます。

口当たりの良い甘い果実のエキス感と穏やかな酸味とタンニン

2019年はバランスの取れた年で、収穫は9月末に行われました。年の前半は湿度が高く雨が多く、夏は極端な気温のピークはなく穏やかで規則的な暑さだったものの、気温の変動が大きく、収穫は大変でしたが、ブドウは非常に熟しており、アントシアニンとタンニンがかなり凝縮していました。気候の影響か、果実の甘味が感じられ例年よりも温かみを感じる味わいでした。なんとも言えない優しく熟した魅惑的なワインです。

パルモレッティーノはカステッロ・ディ・バンフィも見られるほどにモンタルチーノに近いグローセット県カステル・デル・ピアーノ町に位置するワイナリーです。

1988年に祖母が設立。2009年から若くてチャーミングな孫の“ドッティ・エリカ”が引き継ぎました。祖母に自然の素晴らしさを教えられて育ったエリカは、積極的に農業を学び、現在、父のマルコと祖父のロベルトと共に家族でワイナリーを経営しています。

僅か8ヘクタール所有する畑に植えられているブドウ木は昔からサンジョヴェーゼ・グロッソ種を栽培しています。この地域の最高水準の伝統的な品種です。家族経営のとても小さな畑ですが、その分きめ細かい葡萄栽培が行われており、その品質の高さは世界的に評価されています。オーガニック栽培と自然酵母の使用を祖母の代から実践。グロッソを使用していますが、モンタルチーノとは違いと非常に柔らかくソフトな果実味が特徴です。

DOCのスカラフォーネはサンジョヴェーゼを伝統的なフランス産オークの大樽、カベルネを小樽で12～15ヶ月熟成、瓶内熟成を最低３ヶ月行いリリースされます。香りにはチェリーやスミレ、プルーンと甘いリキュールのような魅惑的な香りにドライハーブや少しのスパイスを感じます。アーモンドやカカオの甘くビターな余韻があり、サンジョヴェーゼの華やかさとカベルネの説得力のある果実感がうまく融合されたワインです。ラベルの鳥、『ウプパ』は美しい土地と空のある地域にしか生息しない美しい鳥です。パルモレッティーノにも生息し、愛されている鳥をラベルに描きました。