知る人ぞ知るエミリア ロマーニャの自然派「ソレンギ ガエターノ」のフラッグシップ！長期の瓶熟成で造り上げるバルベーラ「ラッテーザ」です。古い木樽で熟成。収穫から3年を経て瓶詰めし、さらに長い瓶熟成を経てリリースされます。凝縮感のある力強さはもちろんのこと、驚くほどにクリーンな果実味と酸にも圧倒されるワインです。

地元消費で完売してしまう、知る人ぞ知るワイナリー

創業者でオーナーのソレンギ ガエターノ氏がワイン造りを始めたのは1983年。当時は大量生産が可能なクローンへの植え替えや効率の良い農業が主流の時代でしたが、ガエターノは昔からのワイン造りを続けていた近所の農夫から教えを受け、畑に残っているクローンを守り、大量生産に逆行するワイン造りの道を選びます。当初1haだった畑は現在は3haに広がりましたが、年間生産量は多くても10000本と、極少量生産を続けています。そのため、地元の顧客とレストラン、そして足を運んで訪れる愛好家に売ってしまうとほとんど残らない状況。地元消費で完売してしまう、知る人ぞ知るワイナリーなのです。

さまざまなクローンが存在するソレンギガエターノの畑

ソレンギ ガエターノの畑には同じバルベーラでも、葉や房の形が異なるクローンが自然と点在しています。これこそ、生物多様性のひとつであり、これによって味わいに複雑味をもたらしています。ガエターノは「畑のクローンは1本ごとに違う。だから同じバルベーラでも特徴が違う」といいます。

3つの異なる区画のバルベーラをブレンドすることでこの土地らしさを表現

ラッテーザは、3つの異なる区画のブドウをブレンドして造られます。1つ目の畑は2000年に植樹された若い区画。ここのバルベーラは、力強さと凝縮感をワインに与えます。この畑のクローンは、粒も房も小さいのが特徴的。それはすなわち、皮がモストに与える比率が高まり、皮の影響が大きくなるということ。2つ目の畑は少し標高が他よりも高い区画。肥沃な土壌で暖かく、熟度が高いブドウを育て、柔らかなタンニンをもたらします。3つ目の畑は1969年に植樹された古い区画。表土に小石がたくさん混ざる場所で、繊細な香り、しなやかさをワインに与えます。

リリースされるまでに長い時間「待つ＝ATTESA（アッテーザ）」

粘土質の泥灰土壌と、小石の層になっているこの土地は、太陽を遮るものがない恵まれた日照条件を持っています。この地で育つバルベーラは、凝縮した果実味を持つのが特徴です。収穫後、ステンレスタンクで25日間の長いマセレーション発酵。その後、古い木樽で12ヶ月以上熟成させます。タンニンの少ないバルベーラと相性の良い木樽で長期間の熟成を経ても、このワインはまだまだ力強く、フレッシュな味わいを保っています。瓶詰めまで3年を経ていますが、この先も瓶内で寝かせて、辛抱強く待たなければいけない。そのため「ATTESA（＝待つこと、期待）」と名付けられました。

濃厚なルビー色。力強いアタックに続き凝縮感あふれる果実味と酸が広がります。バルベーラの豊かな果実感がクリーンにストレートに感じられ、自然な甘みが長い余韻とともに舌の上に残ります。じわじわと広がる旨みと果実の厚みをしっかりとした骨格が包む素晴らしい味わい。しなやかで複雑ながらも飲み心地の良さを持つバルベーラです。

ソレンギ ガエターノはエミリアロマーニャの北西部、ピアチェンツァ県ボルゴーノーヴォ ヴァル ティドーネに位置するワイナリーです。創業者で現オーナーのガエターノは、1983年、会社勤めを辞め、叔母のマリアテレザが所有するわずか1haの小さなブドウ畑で働くことを決意しました。ガエターノは当初、1920年生まれのセルシーノに師事し、その農夫の豊富な知識から多くの事を学びました。彼は当時から自然を敬い、現在では当たり前の選択肢となったサステナブルな農法、生物多様性を実現していました。この頃のイタリアは、大量生産が可能なクローンへの植え替え、病害や虫害のリスクの少ない、効率の良い農業が主流でしたが、ガエターノは勇気をもってそれを拒み、時代の逆を行く農法を選択。収穫量ではなく、品質に焦点を当てる事にしたのです。

現在は2.5haの広さにまで畑を広げたガエターノですが、年間生産量は多くて10,000本程度と、極少量生産。農薬や除草剤などの人為的なコントロールを行わない為に、その年の気候に大きく影響を受けます。例えば、雨が多く冷涼だった2014年は、ワインを造る事ができなかったし、2021年は品質は納得しているが、30％近く少なくなっています。元々、地元の顧客、レストラン、一部の愛好家が足を運んで買いに来るだけで、いつも完売。イタリア国内でも見かける事の少ない為、隠れた人気ワイナリーとなっています。