モンタルチーノ北東部に構える、繊細で優美なブルネッロの造り手リドルフィの「ローザ ディ メルカターレ」です。有機栽培で育てられたサンジョヴェーゼ100％を瓶内で二次発酵させています。澱抜きと濾過はしていません。旨味成分である滓(おり)による、にごりがあります。野イチゴや花、チェリーの香り。エレガントで口当たりは柔らかく、爽快でバランスがとれた微発泡ロゼワインです。

酵母と糖分を添加し瓶内で二次発酵を実施

ブドウはサンジョヴェーゼ100％を使用。畑は標高300mにある北東向きの斜面、粘土質土壌、海洋性化石、高地にアルベレーゼ（風化した砂岩）を多く含む土壌。9月の初旬にブドウを手摘みで収穫。果皮との接触は2時間のみ実施。10度に保たれたままソフトプレス。16-20度の温度制御下で一次発酵。その後酵母と糖分を添加し瓶内で二次発酵しています。濾過とデゴルジュマン（澱抜き）は行っていません。

口当たりは柔らかく、爽快でバランスがとれた仕上がり

玉ねぎの皮のような淡いピンクの色調。グラスに注ぐとパールのような小さな泡粒が輝きが広がります。野イチゴや花、チェリー、小さな森の果実の心地よい香り。エレガントで口当たりは柔らかく、爽快でバランスがとれた仕上がり。ペアリングは味付けの軽い前菜、寿司、シーフード料理、柔らかいチーズ、ピザなどと良く合います。

※このワインは濾過もデゴルジュマン（澱抜き）も行っていません。この為、ワインに濁りがあります。購入時にはうま味成分の滓がボトルの底に溜まっています。ボトルを振ると、それらの沈殿物が浮遊します。抜栓前にボトルを横にするなど、滓を均一化すると、にごりのある色合いと味わいを楽しむことができます。お客様のお好みで調整してください。ただし激しく振ると抜栓の際に噴き出す可能性もありますので、静かにゆっくりと行って下さい。

ワイナリー「リドルフィ」の旧所有者は、フィレンツェの貴族リドルフィ家。2011年にオーナーが変わり、2014年に着任した醸造責任者ジャンニ マッカーリのもと、際立って繊細優美なブルネッロを生み出し、初作2014ヴィンテージからワインジャーナリズムで絶賛を博す。

ジャンニ マッカーリは、ポッジョ ディ ソットとサリクッティという別格のブルネッロで延べ25年間ブルネッロ造りに携わった。その間、ポッジョ ディ ソットではジュリオ ガンベッリの薫陶を受けながら醸造責任者の大任をも果たし、サリクッティでは化学出身の理知的なオーナーのもとで、優雅で洗練されたブルネッロ造りに貢献した。

リドルフィの醸造責任者としては、就任直後から畑をビオロジック栽培に転換し、セラーも機能と衛生面向上のため全面的にリノベーションを実施。なお、モンタルチーノ以外に、少量ながら硬質純良なキャンティ フィオレンティーノも産する。

モンタルチーノに14haある畑は、町の北東部にあり、ガレストロ土壌と、“塩分を多く含む灰色の海洋（性堆積）土壌”とが点在する。それぞれの区画にあった7つのクローンを選別し、栽培。自然酵母で、ステンレスタンク発酵。ワインは、フレンチ オークとスラヴォニアン オークの両原材を用いた樽に移した後、大樽で熟成させる。

キャンティを含めてジャンニの手がけるサンジョヴェーゼには、いずれも果実味の透明感があり、特にブルネッロに備わる例外的なまでの澄明軽快な果実味には、酸味と塩味が加わり、高い次元で微妙なバランスを実現している。繊細な感性と、近代醸造技術への深い理解を感じるワイン。