アルト ピエモンテ地域のシッツァーノ村に位置する"ヴィニェーティ コスタクルタ"が、2019年から造っているDOCGゲンメです。アルト ピエモンテ地域に即した"コビアンコ"と呼ばれる果皮の比率の高いネッビオーロ クローンを100%を使用。トーストしていないフレンチオーク樽で24ヶ月熟成しています。スミレ、イチゴ、熟したチェリーの香り。滑らかな口当たりの、ゲンメらしいエレガントな味わいに仕上げています！

トーストしていないフレンチオーク樽で24ヶ月熟成

ブドウは2008年に植樹された、ネッビオーロ クローンの"コビアンコ"を100%使用。畑はゲンメエリアにある海抜約300m、南西向きにある氷河堆積物と粘土質の土壌。ブドウを手摘みで収穫。畑とセラーで房の選別を実施。除梗後ステンレスタンクで3週間マセレーション、マセレーション中はルモンタージュ行っています。トーストしていないフレンチオーク樽で24ヶ月熟成。ボトリング後に最低6ヶ月の瓶熟成を経て出荷しています。

滑らかな口当たりのゲンメらしい華やな味わい

オレンジのハイライトが入った、ザクロジュースのような深く濃い色調。スミレ、イチゴ、熟したチェリーの香り。フレッシュなミントやオークのニュアンスも。エレガントでストラクチャーのある、滑らかな口当たり。ブラックチェリーやストロベリージャムの風味で、洗練されたタンニンがあります。野趣は控えたゲンメらしいエレガントな味わいです。ローストや長時間煮込んだ肉料理やジビエと良く合います。16-18度ほどでお楽しみ下さい。

アルト ピエモンテ地域の気候と土壌に即したネッビオーロ クローン"コビアンコ"

"コビアンコ"はアルト ピエモンテ地域の気候と土壌に即したネッビオーロ クローンです。特徴のひとつは、房の大きさが中程度で果肉に対して果皮の比率が高く、アントシアニンとフラボノイドの量が多い一方、リンゴ酸の量が少ないのが特徴。雨の多いエリアでも凝縮感があり、抽出もしっかりとできるよう選別されています。畑の樹齢については、グイードが最初に購入した 0.5haの畑は1980年代の植樹ですが、それ以外はグイードが開墾して新たに植樹をしたものがほとんどです。

造り手のグイード コスタクルタはミラノのデザイン専門学校を卒業後、広告会社などでアートディレクターやグラフィックデザイナーとして働いてきた。その間グイードは自身のワインの世界への情熱を発見し、ソムリエのコースを受講、イタリア各地のワイナリーを訪問。アルトピエモンテを初めて訪れたのは2017年のことで、それ以降何度か散策に来ては、この地域の（ワインの）ときに忘れられてきたポテンシャルに興味を持つようになる。アルトピエモンテは19世紀の終わりには、ランゲやロエロよりも広い40000haのブドウ作付面積があったが、イタリアの近代化の流れの中で多くの農家が工場へと働きに行くようになり、現在の作付面積は5000haほど。耕作放棄地となった畑はすべて雑木林に戻ってしまった。

本格的にブドウ畑を探し始め、ブドウ畑はあまり良い状態とは言えなかったが、まずはワインメーカーとして第一歩となる0.5haのゲンメの畑を2018年に購入する。そこから少しずつ畑を購入したり、新しくブドウを植えたりしながら、現在ゲンメに2ha、シッツァーノに1haの畑を所有する。上述の通り再興の始まったばかりの地域でもあり、グイードの畑も彼が植えた若い畑ばかりなので、ストラクチャーが出てくるにはまだ時間がかかるかもしれないが、丁寧な抽出を感じるテクスチャーのあるワイン造りを目指している。また、この地で経験を重ねるうちに、ネッビオーロ、とくに”コビアンコ”と呼ばれるアルト・ピテモンテのクローンに興味を持ち、少しずつその栽培面積を増やしながらコビアンコのさらなる可能性を見出している。