自然派ブルネッロ「イル パラディソ ディ マンフレディ」2013年

希少な自然派ブルネッロ「イル パラディソ ディ マンフレディ」の蔵出しバックヴィンテージ2013年が限定入荷！2013年は久しぶりの冷涼年。2010、2011、2012年と比較的暑い年が続いていましたが、2013年は冷涼で、繊細、そして伸びのある年となっています。冷涼年のほうが熟成してからの表情が出てくるとのことで、ヨード香と澱の旨みを感じさせてくれます。

久しぶりの冷涼年2013年は熟成してからの表情が出てくる

2013年がリリースされた2020年、輸入元によると「2013年はモンタルチーノでは久し振りの冷涼年で、2002や2005年のような繊細で伸びのある年になりました。2010, 2011, 2012は熱さを感じさせるワインでしたが、2013年は全然違います。2005も2002もそうでしたが、冷涼年の彼等のワインは伸びまくります。熟成しても確実に凄みを見せてくれるはず。」とコメントしていました。収穫年から10年が経過して、その土壌の個性であるヨード的なミネラルと古典的醸造からくる澱の強烈な旨みが溢れています。土地の味わいがストレートに感じられるワインであることを実感できます。

カーゼバッセに相通じるスケール感！「イル パラディソ ディ マンフレディ」

1950年頃、先代がイルパラディソ（楽園）と呼ばれる畑を購入し、1967年に数軒の造り手とともにモンタルチーノ協会を設立したことに始まります。標高330m、モンタルチーノの北東斜面にある僅か2.5ヘクタールの畑を家族5人で年間9000本という極少量生産を続けている現在では珍しいカンティーナです。

ブルネッロの偉大な生産者の一角を占めるこのカンティーナは当主フローリオと、畑から醸造まで殆どをこなす二人の娘シルヴィアとジョイアの家族経営の極小さなワイナリー。産み出される最高峰レベルのブルネッロはカーゼバッセにも相通じるスケール感を備えていて、世界的な人気を博す入手困難なブルネッロとなっています。

「自然の力には勝てないことは解っている」自然に任せた栽培

畑には色々な亜種のサンジョヴェーゼが自然な形で栽培されています。優れた樹だけを培養していくマッサルセレクションのようなことをする造り手は多いですが、セレクションはせずに自然に任せています。フローリオ曰く、「何より人間がセレクトしたって自然の力には勝てないことは解っている」と自身の哲学をぶれることなく貫いています。

一切の温度管理も行なわず自然酵母のみでゆっくりと醗酵

また、発酵は一切の温度管理も行なわず自然酵母だけでゆっくりと行なわれます。発酵中の微妙な気温の変化やブドウの個性もヴィンテージの特徴になると位置づけています。平均年産6000本でオーク樽で36ヶ月間熟成後、瓶内熟成24ヶ月間を経てリリースされますが、実際はブルネッロ5年熟成の規定より多く時間をかけてリリースされるようです。

一般的なブルネッロ生産者よりも長く熟成をさせてからリリース

マンフレディのブルネッロは一般的なブルネッロ生産者よりも長く熟成をさせてからリリースさせる為、他の生産者よりもヴィンテージが古いものがリリースされます。リリースまで時間を要しますが、その分味わいもグッと深いものになります。

海底が隆起した独特のテロワールによる唯一無二の個性

モンタルチーノの北斜面にあるイル パラディソの畑は海底が隆起した土地です。土からは牡蠣やアンモナイトの化石が含まれ、ワインには驚くことに「磯の香」が感じられるのです。ドライチェリーやクローヴ、シナモンなどの甘いスパイスにタバコやトリュフの熟成された官能的な香りが漂います。濃厚で包み込むような果実味としっかりしたミネラル、まろやかなタンニンの味わいがあり、全体としておおらかで肉付きがよく、力強い印象です。今飲んでも、熟成させても素晴らしいブルネッロです。

年産9000本の極少量の素晴らしい伝統的ブルネッロ

1950年頃、先代がイルパラディソと呼ばれる畑を購入し、1967年に数軒の造り手とともにモンタルチーノ協会を設立したことに始まります。標高330ｍ、モンタルチーノの北東斜面にある僅か2.5haの畑を家族5人で年間9000本という極少量生産を続けている現在では珍しいワイン農家です。最初から畑に薬剤などを一切排除した自然農法を実践し、伝統的な醸造法を守り、流行にぶれることなく本来のブルネッロを造り続けています。

信じられないくらい自然と共存したブドウ

畑には色々なハーブが自生し、害虫対策にはその害虫の天敵である益虫（蜂）を畑に放つことで対応しています。勿論除草剤も防虫剤も使いません。ブドウの樹を支える支柱すら木製で、信じられないくらい自然と共存しているブドウを栽培しています。樹齢は平均28年で地下セラーの壁から根が出てくるくらいに（深さ２０m）地中深くまで根を伸ばしています。これによって２００３年のような酷暑にも耐える丈夫な葡萄が育つと言います。栽培に関しても、醸造に関しても自然に任せた彼等のワインはモンタルチーノの景色のように丸く、おおらかで優しい印象です。

生産するワインはブルネッロと顧客向けに少量造るロッソのみ

現オーナーで元数学教師だったフローリオ氏は「私達のワインは毎年違った個性を持っています。何故ならその年の気温変化、葡萄の育成、発酵に至るまでの自然を表現することがワイン造りだからです。天から授かった畑のブドウを完熟させて発酵させるだけ。魂は一つしか無いのだから、魂を込めたワインは一つしか出来ないはずだし、自然は人間以上のものをいつも造ってしまう」とモンタルチーノの自然とブドウに最大限の敬意を払い語っています。

瓶詰め直前に極少量のSO2を添加する程度で、醗酵から熟成に至るまでは一切無添加。生産するワインはブルネッロ ディ モンタルチーノ１種類のみ（平均6000本）ですが、最良年には一部がリゼルヴァ（平均1200本）にまわされます。リゼルヴァ規定の6年熟成よりさらに時間をかけてリリースされます。また、昔からの顧客向けにブルネッロを早くボトリングしてロッソ ディ モンタルチーノとして出荷しています。

畑から醸造までほとんどをこなす二人娘シルヴィアとジョイア

現在ではフローリオの二人の娘、シルヴィアとジョイアが畑仕事から醸造までほとんど全てをこなしていますが、最終決定はフローリオの仕事だそうで、お互いの仕事ぶりを尊敬しあう素敵な間柄です。世界的も高い評価を得るイル パラディッソ ディ マンフレディのワインは今や最高峰ブルネッロの一つです。