『ガンベロロッソ2024』最高賞トレビッキエリ

新たな試みを次々と仕掛け進化を続けるエミリア ロマーニャ州イモラの造り手"トレ モンティ"の「ヴィダルバ ロマーニャ アルバーナ セッコ アンフォラ」です。有機栽培で育てた平均樹齢25年のアルバーナ種を、グルジア製のアンフォラで6ヶ月熟成しています。しっかりしたボディのピュアな果実味があり、硬質なミネラル分とふくよかでしっかりした酸味と共にこのワインの骨格としてしっかりと支えています。この年は『ガンベロロッソ2024』で最高賞トレビッキエリを獲得しています（2022ヴィンテージ）！

エミリア ロマーニャで最も目が離せない注目の生産者

トレ モンティは、構成土壌に合わせた区画整理を行いそれぞれの畑に適した品種を育てています。より良いアルバーナのワインを造るためにクローン選抜も行いました。アルバーナ デッラ セッラに絞り、厳しい収穫制限も行っています。2005年にはSO2フリーへのワイン造りへの挑戦をはじめ、2013年には無農薬栽培の認証も取得しています。エミリア ロマーニャで最も目が離せない注目の生産者です。

470リットルのグルジア製アンフォラで6ヶ月熟成

かねてよりトレ モンティが高い関心を持っていたアンフォラを使用したワイン造り。ジョージアの醸造家の指導の下で現地の甕を使用して、2013年に初めてリリースされました。有機栽培（認証：ユーロリーフ）で育てた、平均樹齢25年のアルバーナ100％を使用。畑は標高100ｍにある粘土質土壌。ブドウは9月中旬に収穫。80日から100日かけて醸しを実施。470リットルのグルジア製アンフォラで6ヶ月熟成させ、ボトリング後に2ヶ月の瓶内熟成を経て出荷しています。

しっかりしたボディのピュアな果実味

鮮やかで輝きのある黄金の色調。しっかりとした粘性があります。完熟した白桃や杏の果実香が主体。ドライアプリコットやオレンジピールの香りや、アーモンドのようなナッツの香りも。ピュアな果実味としっかりしたボディを持ち、硬質なミネラル分とふくよかでしっかりした酸味と共にこのワインの骨格としてしっかりと支えています。最後に長い余韻を楽しめます。行き過ぎた還元香も感じない見事な出来栄えです。

1960年代前半にセルジオと妻のテアと共にイーモラに葡萄畑を購入し1971年に自社のワイン造りを開始しました。彼の二人の息子ヴイットリオとディヴィッドがその後を引継ぎ、1980年代から大きな変革が開始しました。初めにミラノ大の栽培学の権威アッティリオ シェンツァ教授を招聘し構成土壌に合わせた区画整理とそれに合わせた植え替えやキャノピーマネージメント等の薫陶を受けることで経験値を一気に高めました。また醸造家には巨匠ドナート ラナーティが2005年までコンサルタント契約する中で国際品種での輝かしい実績を残します。今日のイタリアワインの基盤となる偉大な二人に学んだヴィットリオがそのすべてを担い、伝統品種でも個性輝くワインを造り出しています。また2005年からSO2フリーでのワイン造りに精力的に取り組み、新たな進化と挑戦を続けています。

トレ モンティの葡萄畑は2箇所に分れています。一つはカンティーナがありソット ゾーナのセッラ区画内のイーモラに30haを所有。もう一つは30kmほど南下したソット・ゾーナのオローリオ区画内のフォルリに28haを所有しています。前者は標高120m超で斜面はおおむね南東で、石灰とシルトを多く含む粘土が主体。後者は標高150ｍで南斜面で、砂質を多く含む粘土質の土壌です。2013年には無農薬栽培の認証も取得しています。

醸造を一手に担うヴィットリオは多くの労力を費やした畑が造り出す良質な葡萄の表情を如何にとらえるかに腐心しています。その取り組みの一環の中で先述のSO2フリーへの挑戦や、近年新たなアルバーナの可能性を示すワインとしてアンフォラを使用したワイン造りなどに取り組んでいます。以前に訪問したジョージアでのワイン造りに衝撃を受けた彼とこの地の精力的な他の生産者5名は共にジョージアの醸造家の指導の下で現地の甕を使用。トレ モンティからは「ヴィダルバ ロマーニャ アルバーナ セッコ アンフォラ」が2013年にリリースされました。