1957年創業でコンソルツィオ(組合)の立上げに大きく貢献してきた歴史を持つカパンナが大樽36ヶ月熟成で造る、伝統と経験に裏付けられ、しっかりとした骨格を持った酒質が一貫したカパンナらしいスタイルのブルネッロ ディ モンタルチーノです。2017年は『ルカガルディーニ』97点、『ワインアドヴォケイト』93点、『ジェームズサックリング』93点、『ファルスタッフ』93点、を獲得しています！

伝統手法を尊重し熟成期間は昔の基準そのまま、酵母は天然酵母のみを使用

約20ha所有する畑の土壌はガレストロと呼ばれる白亜の石灰質と泥灰質の混成土壌を持ち、硬質なスタイルのワインを造るには非常に優れた環境です。標高は250-300mで南東斜面を所有。全体の80%はブルネッロと呼ばれるサンジョヴェーゼ グロッソ、15%がこの地で16世紀から栽培されていたブルネッロ以上に長い歴史を持つモスカデッロを栽培。残りはサンタンティモ用のメルローやピノグリージョを栽培しています。

使用する肥料は天然無機物と自然堆肥のみ。農薬はボルドー液を最小限のみ使用し収穫はすべて手摘み。発酵にトスカーナで伝統的に使用している円錐形の大樽（但し近代的な温度管理とポンピングオーバー機能付き）を使用し、その後10-30hlのスラヴォニア産大樽で熟成を行います。醸造家はモンタルチーノで幾多の生産者を手掛けるパオロ ヴァガッジーニを起用。DOCG規定が近年色々と改定される中、伝統手法を尊重し熟成期間は昔の基準そのまま踏襲しており、酵母は天然酵母のみを使用しています。伝統と経験に裏付けられ、しっかりとした骨格を持った酒質が一貫したカパンナのスタイルのワインです。

ワインガイド評価

『ルカガルディーニ』97点（2017ヴィンテージ）

モンタルチーノの北東エリア、揺るぎない歴史性を持つワイナリーが、2017年の素晴らしい解釈で 素晴らしい個性を持ったブルネッロ。香りは赤スグリ、下草やナツメグのタッチ、最後にジュニパーの良いヒント。素晴らしい密度、塩気のあるタンニン、フルーティバルサミコのフィニッシュ

ブルネッロ協会設立に尽力。伝統を守る生産者

1958年に創業したカパンナはブルネッロ ディ モンタルチーノの協会設立に尽力したカンティーナの一つで、モンタルチーノ村北部に位置します。時代の流れで、多くの生産者が熟成期間の短縮や小樽の導入などを行う中、彼は何一つ変えることなくワイン造りに取り組んでいます。大きく揺れた2008年のブルネッロ スキャンダルの後を受け、そのもっとも難しい時期にコンソルツィオの協会長に選任されたのは現当主パトリツィオ・チェンチオーニであった。在任中はトライサビリティの管理システムの構築など早急に対処すべき案件を推進し2010年までその務めもはたした。醸造家はブルネッロを知り尽くしたパオロ・ヴァガッジーニが担っています。

カパンナの現在の当主であるチェンチオーニ家は1957年からこの地でワイン造りを行っています。その大半がイタリア国内で消費されてしまう彼らのワインは、まさに骨太で伝統的なブルネッロ ディ モンタルチーノと言えます。

昔ながらの大樽でゆっくりと熟成させたそのワインは、瓶内熟成の時間を必要としますが、スケールの大きなワインへと変貌をとげて行きます。ブルネッロ ディ モンタルチーノが非常に長い時間を必要とするのに対して、IGTのワインであるロッソ デル チェッロはブルネッロ ディ モンタルチーノに使用しない樹齢の若い葡萄で小樽のみを使用して熟成を行い、比較的若くして楽しめるスタイルを持ち、カパンナの新たな側面を垣間見ることが出来ます。