標高600メートルにあるジュリオ理想の畑「カタヴェラ」

「デナーヴォロ」はエミリア ロマーニャ州北部デナーヴォロに位置し、樹齢33年の畑からワインを生産する造り手。そのデナーヴォロがマルヴァジーア25％、オルトゥルゴ25％、マルサンヌ25％、その他の土着品種25％で造るオレンジワインです。

魅力的な風味と率直な美味しさ

樹齢が高まるまでの間はマセラシオンも短くし、フレッシュで軽やかな低価格ワインを造り、ある程度の樹齢になるまで待つのだそう。フラッグシップのディナーヴォロに比べ、軽やかな味わいですが、魅力的な風味と率直な美味しさがあります。

デナーヴォロの畑の下部は土中に水分が貯まりやすく、ブドウが水ぶくれするため、セカンドワインであるディナーヴォリーノにまわされます。そして2008、2009年に新たに植樹された理想の畑がカタヴェラです。標高は600メートルで石灰質がより強く出る痩せた土壌の畑で、「ラ ストッパ」で30年以上に渡って栽培と醸造を手掛ける当主ジュリオ アルマーニ氏にとって理想の畑だと言います。

「ラ ストッパ」のジュリオ氏が新たに挑戦する「デナーヴォロ」

イタリア自然派ワインを代表するワイナリー、エミリア ロマーニャ州の「ラ ストッパ」で長く栽培と醸造を手掛けているジュリオ アルマーニ氏が新たに挑戦するのがデナーヴォロです。2005年に設立され、ピアチェンツァ県のトレッビア渓谷とヌーレ渓谷を隔てる丘陵地帯、ポー河の2つの支流で、地元産の伝統的なワインを生産しています。

極限まで攻めたワイン造りの異彩を放つ「デナーヴォロ」

伝統的なワイン造りで知られる「ラ ストッパ」は赤ワインが中心で、ジュリオ氏曰く「ラ ストッパは大人の味わいを持った完成されたワインであるべき。しかし醸造家としては、アグレッシヴな挑戦がしたくなるものだ」という観点から極限まで攻めた異彩を放つワイン造りをデナーヴォロで行なうようになります。「ラ ストッパ」で働いた３０年もの間、自然なワイン造りを追求してきたジュリオ氏が、自らの思想を追い“リスク”をとり、“攻めた”ワイン造りは、温厚でゆったりとした雰囲気のジュリオからは想像もつかないほど、破天荒で異端児的なワインとなっています。

30～100日の長期マセラシオンでワインで産まれるストイックな味わい

酸素の介在を伴わない嫌気的環境での長期マセラシオンは30～100日間果皮、種子ごとタンクの中で漬け込んでいます。長期マセラシオンのワインとしては珍しくステンレスタンクで発酵させている為、嫌気的な環境に置かれ還元に陥りがちですが、しかしこれでワインにストイックさが加わります。更に果皮とワインが触れ合っている最上部は酢酸的なニュアンスを帯びるので取り除かれることが普通だが、デナーヴォロでは、これもワインに混ぜこんでいます。

不耕起で畑に極力負担をかけない栽培

畑は極力負担をかけない最小限の栽培を心がけています。特に葡萄樹を含めた畑の生態系本来のバランスを崩さないことに気を使っていて、下草を生やしたまま（不耕起栽培）で、栄養分が足りなさそうに見えても簡単に施肥しません。樹齢が高くなれば自然と収量は減っていきます。よって無理な剪定や摘果も必要ない。収穫の時期さえ的確なら凝縮した葡萄を得ることができると考えています。畑ではボルドー液以外の一切の農薬、除草剤、防カビ剤などを用いず、徹底した自然農法を実践しています。醸造時にも酸化防止剤をはじめ、いかなる添加物も使用していません。