バルバレスコの中心エリア、トレイゾ村の実力派ペリッセロが造るバルベーラ ダルバ。バルベーラの特徴をストレートに表現した果実味豊富で力強い味わいが毎年高い評価を受けています。理想的なバルベーラが出来るトレイゾのピアーニと呼ばれる丘のブドウを使った、ペリッセロ自身もコストパフォーマンスが高いと自負があるお値打ちワインです。

2019年11月3代目当主ジョルジョ ペリッセロ氏にお話を聞きました。

トレイゾのピアーニと呼ばれる丘の粘土質土壌が与える理想的なバルベーラの酸

「トレイゾのピアーニと呼ばれる丘に広がる標高約250～350mの畑に育つバルベーラから造られます。一般的な丘陵地に比べやや緩やかな西向きの斜面地で、1965年から2005年にかけて植樹。畑は粘土質土壌です。粘土質土壌は、理想的なバルベーラの味わいには必要不可欠な良質の酸を与えます。ここは歴史的に品質の高いバルベーラができることで知られていた土地です。ペリッセロはこの畑のバルベーラから、品種の特徴でもある果実味と、複雑味、そして広がりのある味わいを最大限に表現するワインを造っています。」

ジャーナリストも太鼓判！コストパフォーマンスに優れたバルベーラ

「私たちのこのバルベーラの2009年はワインスペクテイターで93点を取りました。同じ93点だった他のバルベーラは、われわれのバルベーラの3倍の価格でした。価格の割にはクオリティーが高いとジャーナリストからは評価されています。私たちもコストパフォーマンスが良いワインだと自負しています。」

「収穫後、ステンレスタンクで15～20日間のマセラシオンののち、木樽（約3分の1はバリックの新樽、残りは50ヘクトリットルの大樽）に移し、そこで約8～9ヶ月間熟成させます。低収量、そして長めのマセラシオンをすることによって長期熟成のポテンシャルを持った、複雑味あふれるバルベーラダルバが完成します。」

美しいルビー色の外観、サクランボや煮詰めたプラム、さらに心地よい樽のニュアンスのある華やかで気持ちの良い香り。まろやかで力強さのある味わいは上質な酸とミネラルと調和してスムーズに喉をおちていきます。誰もが美味しいと感じるコクと果実味。今飲んでも、しばらく寝かせても楽しめる、コストパフォーマンスに優れたバルベーラダルバです。

「自社畑で自社瓶詰めする」「全ての仕事は自社で行う」それが私たちの哲学

ペリッセロは、バルバレスコの中心エリアのトレイゾ村で代々ブドウ栽培農家を営んでいた、家族経営のワイナリーです。現在のオーナーであるジョルジョ氏の父の代から、少しずつ「ペリッセロ」の名前でボトル詰めを始めました。ジョルジョ氏が父から引き継いだ畑は5ヘクタールでしたが、現在はバルバレスコを中心に42ヘクタール所有しています。ランゲの中では中規模の生産者となったペリッセロ。自らを「大きすぎ小さすぎない、丁度良い中堅ワイナリー」と言います。「自社畑で自社瓶詰めする」「全ての仕事は自社で行う」それがペリッセロの哲学です。それを貫徹するにはこの中堅の大きさが丁度良いのでしょう。同郷のガヤらと同様に、ワイン造りにはフランス産の小樽バリックを取り入れてきました。そして今ではジョルジョ氏は、若き造り手のリーダーとして、一目置かれる存在になっています。

バルバレスコの若きリーダー存在

ワイン造りにおいて「80％はブドウの出来、15％は醸造、5％は熟成で決まる。」と語るジョルジョ氏。完璧な状態で収穫されたブドウは、彼の長年の経験に基づいて造られたコンピュータープログラムで醸造が行われ、イメージ通りのワインへと導かれます。綿密な計算によって生まれたペリッセロのワインへの評価は非常に高く、若きバルバレスコ生産者のリーダー的存在です。

このジョルジョ氏の香りをききわける能力は地元でも特に有名で、ワイン関係者に香りの鑑定を頼まれるほど。それで彼の鼻は『トリュフ犬』と呼ばれたりしているそうです。